数ある楽器の中でも「楽器の王様」と呼ばれ、その起源はなんとギリシャ神話に登場する楽器「パン・パイプ」と言われるほどの古い歴史を持つパイプオルガン。
教会やコンサートホールに、大きな存在感を放ちながら現在も佇んでいます。
パイプオルガンの音色が持つ響きはとても神聖かつ荘厳で、手で弾く鍵盤と足で弾く鍵盤があり、さまざまな音色を組み合わせることでオーケストラのような迫力のあるサウンドを生み出せます。
今回はそんなパイプオルガンが主役の、クラシック音楽の名曲たちを一挙ご紹介します!
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【クラシック】極上の音色、パイプオルガンの名曲&人気曲(1〜10)
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565J.S.Bach

パイプオルガンの音色が醸し出す神聖かつ荘厳な雰囲気。
そんな魅力を存分に引き出した作品が、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの『トッカータとフーガ ニ短調 BWV565』です。
華麗な技巧が光るトッカータと、シンプルながら印象的なフーガの2部構成。
その力強く躍動感あふれる音の響きは、聴く人の心を揺さぶります。
バッハの真作かどうか議論もありますが、その魅力は変わりません。
教会やコンサートホールで、パイプオルガンの壮大な音色に包まれながら聴くのがオススメです。
パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582J.S.Bach

ヨハン・ゼバスチャン・バッハが作った、パッサカリアとフーガからなる曲。
パッサカリアとはスペインに起源を持つ3拍子の変奏曲の形式で、こちらの曲では8小節の主題の変奏を5つずつ4つの節に分けて20度演奏します。
魅力的な主題がいろいろなアレンジを施されて出てくるのは興味深いですね。
パッサカリアに続くフーガは四声の二重フーガで、低音は足のペダルも使いながらの重厚な演奏がとてもすばらしいです。
3つのコラール第3番 イ短調César Franck

19世紀のオルガン音楽を代表する作曲家、セザール・フランクが最後に完成させた作品。
その深い精神性と宗教的な重みが、聴く者の心に強く響きます。
1890年、重篤な病に苦しむ中で書かれた本作は、まさに彼の人生の総決算。
3曲あるうちの最もよく知られている3曲目は、力強いトッカータ風の主題で始まり、静謐なコラールのメロディへと移り変わる構成で、フランクの敬虔な信仰心を感じさせます。
最後のアダージョでは、深い哀愁と穏やかさが交差し、作曲家の内面的な葛藤や安息が象徴的に表現されています。
ワーグナーの影響を感じさせる半音階的進行や、フランク独特の対位法も見事に融合。
オルガン音楽愛好家の間では「フランクの遺言」と呼ばれ、今なお多くの人々に愛され続けています。
主よ、人の望みの喜びよ BWV147J.S.Bach

ヨハン・ゼバスティアン・バッハが1723年に作曲した教会カンタータの一部である本作。
パイプオルガンの荘厳な響きと、美しく切ない旋律が魅力的です。
イエス・キリストへの信仰と感謝を歌った歌詞は、聴く人の心に安らぎを与えてくれます。
結婚式やクリスマスなどの祝祭で演奏されることも多く、世界中で親しまれており、日本でも映画やテレビ番組、さらにはアニメ「シン・エヴァンゲリオン」でも使用されるなど、幅広いメディアでも起用されています。
ピアノ独奏や室内楽などさまざまな楽器編成で演奏されていますが、オルガンの演奏は最もバッハの生きていた時代を感じられ、一味違った魅力が感じられますよ。
オルガン交響曲第5番Charles-Marie Widor

オルガン交響曲と聞くと、オルガンとほかの楽器が共演するようなイメージがあるかもしれませんが、オルガンだけで交響曲のような響きを生み出す曲のことを指します。
確かに手も足も使って、いろいろなパートの旋律が聴こえてきそうな曲です。
この曲を作ったシャルル=マリー・ヴィドールは先祖がオルガン職人で、なるべくしてオルガニストになったような方。
この交響曲5番の最終章はヨーロッパでは婚礼の際の音楽としても愛されています。
前奏曲とフーガ ハ短調 Op. 37 No. 1: FugueFelix Mendelssohn

ドイツ、ロマン派の大作曲家であるメンデルスゾーン。
彼の生涯は38年という短いものでしたが、幼少期から楽才を発揮した天才だったこともあって数多くの作品が残されています。
作曲家としてだけではなく、指揮者、ピアニスト、オルガニストとしても活躍していました。
彼はJ.S.バッハの『マタイ受難曲』を上演することによって、それまで忘れ去られていたバッハを再発見させたというのは有名な話です。
そのバッハへの尊敬が見られるような古典的な厳格な形式の中に、ロマン派ならではの優雅さが見受けられる1曲です。
オルガン交響曲第8番 Finale – Tempo giustoChristoph Maria Moosmann

クリストフ・マリア・ムースマンは21世紀の現代で活躍しているドイツのオルガニスト、作曲家。
彼の演奏はロンドン、パリ、ニューヨークなどで最も高い評価を受けています。
この曲は、全6曲からなる『交響曲作品8』の最終曲で、主題が何度も繰り返されながら展開していくため、耳になじみやすい1曲となっています。
和声やリズムの進行に現代曲らしさを感じながらも、古典楽器であるパイプオルガンの美しい響きを生かしており、かっこよくも荘厳な曲に仕上がっています。