【ハープの名曲】高貴で繊細な音色が際立つ名作を厳選
そよ風を連想させる透明感あふれる音色が魅力のハープ。
癒やしの音色もさることながら、弦をそっとなでるように演奏するハーピストの優雅な姿も印象的ですよね。
今回は、そんなハープのために作曲されたクラシックを中心に、その音色を存分に味わえる美しい名曲をご紹介します。
気持ちを落ち着かせたい夜や、爽やかな目覚めとともに1日をスタートさせたい朝、ハープの名曲を流しながら心穏やかに過ごしてみてはいかがでしょうか?
【ハープの名曲】高貴で繊細な音色が際立つ名作を厳選(1〜10)
神聖な舞曲と世俗的な舞曲Claude Debussy

フランス印象派の巨匠、クロード・ドビュッシーが1904年に作曲した『神聖な舞曲と世俗的な舞曲』。
プレイエル社の新しい半音階ハープを紹介する目的で委嘱され、ハープと弦楽合奏のために書かれたこの作品は、その上品で繊細な美しさでハープ奏者や愛好家から愛され続けています。
神聖な雰囲気の「神聖な舞曲」と、躍動感あふれる「世俗的な舞曲」という、対照的な二つのパートから成り立つ本作品からは、ドビュッシー独自の和声とリズムや、東洋的な美を思わせるような独特の世界観が感じられます。
静ひつで深い美しさを持つ、静かな夜長や心を落ち着けたいときにオススメの1曲です。
ハープ協奏曲 変ロ長調 HWV 294Georg Friedrich Händel

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが1736年に発表した『ハープ協奏曲 変ロ長調 HWV 294』。
当時、ヘンデルはオペラやオラトリオと並行して独自の協奏曲を発表し、音楽界に新たな風を吹き込みました。
ハープのために書かれたこの作品もそのうちの一つで、繊細な旋律と和声が織り成す優美な響きは、現代においてもなお、人々を魅了し続けています。
リラックスしたい夜や、穏やかな朝の目覚めに最適なこの名作は、音楽の癒やしの力を再認識させてくれるはずです。
ファウンテンMarcel Georges Lucien Grandjany

ハープの魅力を存分に引き出す名曲が誕生しました。
フランス出身のマルセル・ジョルジュ・リュシアン・グランジャニーによる本作は、優雅で穏やかな旋律が特徴的。
17歳でコンセール・ラムルー管弦楽団とデビューし、パリ、ロンドン、ニューヨークで活躍したグランジャニーの才能が光ります。
ハープの繊細な音色が織りなす美しい旋律は、まるで透明感あふれる泉の水面のよう。
心地よい癒やしの効果も抜群で、優雅な気分に浸りたい方にぴったり。
1938年にジュリアード音楽院のハープ科長に就任したグランジャニーの経験と情熱が、この作品にも詰まっています。
序奏とアレグロMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルの作品『序奏とアレグロ』は、1905年にエラール社の委嘱で作曲されました。
この楽曲では、ハープを中心にフルート、クラリネット、弦楽四重奏によって幻想的な音世界が展開されており、ハープの音色の美しさと技術的な魅力を存分に感じられる作品となっています。
序奏部では、まるで物語の扉を開くかのような風景が描かれ、アレグロ部分でハープが繊細な技巧を披露しながらも、他の楽器との調和的な交流を見せます。
新しいモデルのペダルハープの宣伝を目的としながらも、ラヴェルはこの楽器の可能性を極限まで引き出し、唯一無二の音楽を創造しました。
クラシック音楽を普段聴かない方でも、この作品の繊細さと豊かな表現力に心打たれることでしょう。
ファンタジー・ブリランテ Op.302Nicolas-Charles Bochsa

19世紀フランスの作曲家ニコラ・シャルル・ボクサが手がけたハープのための名曲。
1789年にモントメディで生まれたボクサは、パリ音楽院で学び、早くから才能を発揮しました。
本作は、ハープの豊かな響きと演奏技術の可能性を探求することを目的としており、繊細な旋律と華麗な装飾が特徴的。
高度な技巧を要する難曲ですが、ハープの魅力を存分に引き出した美しい楽曲といえるでしょう。
ハープ音楽の世界に触れてみたい方や、心穏やかな時間を過ごしたい方におすすめの一曲です。
ハープとストリングスのためのシンフォニア・コンチェルトJohann Christian Bach

大バッハとも呼ばれるバロック時代の巨匠、ヨハン・セバスティアン・バッハの末息子、ヨハン・クリスティアン・バッハの『ハープとストリングスのためのシンフォニア・コンチェルト』は、古典派音楽の洗練された美しさが際立つ作品です。
ハープの繊細な音色とストリングスの豊かな響きが融合し、聴く者を優雅な音世界へと誘います。
その旋律からは、バッハが受け継いだ家族の音楽的遺産と、彼の独自の革新との見事な調和が感じられます。
技術的な洗練さと感情表現のバランスが見事な本作は、穏やかなひとときを過ごしたい方や、クラシック音楽を深く味わいたい方にオススメです。
フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.299 第1楽章Wolfgang Amadeus Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1778年にパリで創作した『フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.299』。
モーツァルトによるフルートやハープのための作品はそれほど多くありませんが、この作品ではそれぞれの楽器の魅力が最大限に引き出されており、彼の幅広い才能を示す1曲として評価されています。
フルートとハープの取り合わせは独特であり、この2つが一体となって織りなす旋律はまるで絵画のよう。
まるで物語を聴いているかのような感覚で楽しめる、クラシック初心者でも親しみやすい作品です。
幻想曲 Op.95Camille Saint-Saëns

シャルル=カミーユ・サン=サーンスは、ロマン派から近代にかけてのフランスを代表する作曲家です。
彼の「幻想曲 Op.95」は、1893年に作曲され、ハープのための楽曲として知られています。
この作品は、ハープの繊細で豊かな響きを生かし、幻想的な情景を描き出します。
演奏時間は約9分27秒で、2つの楽章から構成されています。
サン=サーンスはこの作品を通して、ハープの技術的な可能性を追求し、音楽的にも表現豊かな作品を生み出しました。
静かな夜、心を落ち着けたいときや、新しい一日を迎える朝に、この美しいハープの調べを聴くことで、心穏やかな時間を過ごせるでしょう。
特にハープ音楽を深く味わいたい方に、ぜひオススメしたいですね。
塔の中の王妃 Op.110Gabriel Fauré

フランス音楽を代表するガブリエル・フォーレが1918年に作曲した『塔の中の王妃 Op.110』は、ハープのために作曲された後にピアノにも編曲されています。
フォーレの繊細で抒情的な音楽性が際立つこの曲では、彼のロマンティックなスタイルを存分に楽しめます。
特にハープ版は、その繊細な響きが楽器の可能性を広げるものとして高く評価されており、ハープ奏者たちの重要なレパートリーの一つとなっています。
フォーレは音楽一家に生まれた訳ではありませんが、幼少期から抜群の才能を示し、生涯を通じて影響力ある作品を数多く世に送り出しました。
本作はまさにその集大成ともいえるロマンティックな楽曲であり、穏やかで美しい音楽を好む方にピッタリの作品といえるでしょう。
演奏会用練習曲「泉」Op.44Alphonse Hasselmans

アルフォンス・ハッセルマンスは、ベルギーに生まれパリで活躍したハーピスト兼作曲家です。
彼の代表作『演奏会用練習曲「泉」Op.44』は1898年に作曲され、ハープ音楽のレパートリーの中でも特に美しい作品として知られています。
この曲は、ハープのための技術的な練習曲でありながら、春の情景や新鮮な泉を描いた情緒豊かな音楽です。
技術的な練習を積みたい進んだレベルのハーピストだけでなく、美しいハープの音色に癒やされたいと願うすべての人にオススメできます。
ハッセルマンスの優れた作品が、心穏やかなひとときを提供してくれるでしょう。
【ハープの名曲】高貴で繊細な音色が際立つ名作を厳選(11〜20)
即興曲 第6番 Op.86Gabriel Fauré

ガブリエル・フォーレの『即興曲 第6番 Op.86』は、ロマン派音楽の美しさを象徴するハープ独奏のための作品です。
1904年にパリ音楽院のコンクール用に依頼されたこの曲は、若い奏者ミシュリーヌ・カーンによって初演され、第1位を獲得。
その繊細な音色と技巧的要求の高さから、今日でも多くのハープ奏者にとって重要なレパートリーの一つに数えられています。
本作は、フォーレの音楽に特有の内省的かつ豊かな感情表現が特徴であり、静寂の中に潜む情熱を繊細に描き出しています。
フォーレ自身によるピアノ編曲版も存在するため、異なる響きや雰囲気を聴き比べるのもオススメです。
ハープと管弦楽のための小協奏曲 Op.39Gabriel Pierné

19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフランスの音楽家ガブリエル・ピエルネの作品。
ハープと管弦楽を組み合わせた協奏曲で、ドイツ語式の標題としても知られています。
1903年1月にパリで初演された本作は、ハープの繊細な響きと管弦楽の豊かな音色が幻想的な世界を創り出しています。
ロマンティックな色彩が強く、洗練されたオーケストレーションが特徴的。
一つの連続した楽章で構成されており、ハープとオーケストラの対話が印象的です。
繊細かつ豊かな音色の調和を楽しみたい方におすすめの名曲といえるでしょう。
演奏会用小品 ト長調 Op.154Camille Saint-Saëns

フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンスによるハープとオーケストラのための作品は、1918年に作曲され、翌年出版されました。
ニコル・アンキエールに献呈されたこの曲は、約8分の演奏時間で、ハープの魅力を存分に引き出しています。
サン=サーンスの晩年の作品らしく、ロマンティックな時代の特徴が色濃く反映されており、繊細かつ豊かな音色が印象的です。
ハープの技術的な可能性を探求しつつ、オーケストラとの調和も見事に実現。
癒やしの音色を求める方や、優雅な雰囲気に浸りたい方におすすめの一曲です。
爽やかな朝や穏やかな夜に聴くのもいいかもしれませんね。
ハープのためのソナタPaul Hindemith

ドイツ・ハーナウ出身の作曲家、指揮者、ビオラ奏者のパウル・ヒンデミット作曲『ハープのためのソナタ』。
ヒンデミットは、他にもバイオリン、クラリネット、ピアノなどさまざまな楽器を弾きこなす多才な演奏家でした。
ハープ協奏曲 ホ短調 Op.182Carl Reinecke

ドイツロマン派の作曲家、ピアニスト、指揮者、カール・ライネッケ作曲『ハープ協奏曲 ホ短調 Op.182』。
ライネッケはさまざまな分野の曲を書いおり、創作数は未出版も含めると千曲以上ともいわれています。
ハープ協奏曲 イ長調 第1楽章Carl Ditters von Dittersdorf

18世紀後半のウィーンで活躍した作曲家、カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフのハープのための協奏曲。
彼はハイドンやモーツァルトと同時代の人物で、オペラから室内楽まで幅広いジャンルで作曲活動を行いました。
本作は、繊細な音色を持つハープの魅力を存分に引き出す、優雅で軽やかな曲調が特徴的です。
1786年7月11日に初演されたコミックオペラ『Der Apotheker und der Doktor』で大成功を収めた彼の才能が、この曲にも遺憾なく発揮されています。
クラシック音楽を深く味わいたい方はもちろん、癒やしの音楽を求める方にもおすすめの一曲です。
ハープ協奏曲 第5番 変ロ長調 Op.7Jean-Baptiste Krumpholz

ハープ音楽の革新者として知られるフランスの作曲家、ジャン=バティスト・クルンプホルツ。
『ハープ協奏曲 第5番 変ロ長調 Op.7』は彼の代表作であり、ハープの魅力を存分に引き出した名作としてハープ奏者の間で愛されています。
第1楽章「Allegro moderato」では明るく活動的な雰囲気、第2楽章「Andante con Variatione」では優しく情感豊かなメロディが展開され、終楽章「Rondo Allegro」では再び活発な気分に戻り、聴く者を楽しませてくれるこの作品。
ハープのソロによる繊細な表現と、オーケストラとの見事な響きの調和は、洗練された音楽体験を提供してくれるでしょう。
クリスマスのためのパストラールAndré Jolivet

フランスの作曲家、音楽教育者、アンドレ・ジョリヴェ作曲『クリスマスのためのパストラール(ハープ、フルート、ファゴットのための)』。
ジョリヴェは、さまざまな作曲技法を用いて幅広い分野の作曲を行いました。
ハープ協奏曲 Op.25Alberto Ginastera

アルゼンチンの作曲家、アルベルト・ヒナステラ作曲『ハープ協奏曲 Op.25』。
ヒナステラはブラジルのヴィラ – ロボス、メキシコのチャベスやポンセらと並びラテンアメリカで重要なクラシック作曲家の1人です。
ロンド「黙って、黙って」Nicolas-Charles Bochsa

19世紀のフランス出身の音楽家ニコラ=シャルル・ボクサの作品は、ハープの魅力を存分に引き出す名曲として知られています。
ボクサは7歳でフルートとピアノを演奏できるほどの早熟な才能を示し、1807年にパリ音楽院で学びました。
彼の楽曲は、ハープの技術的可能性を広げることに貢献し、後世の演奏家に影響を与え続けています。
本作は、ハープの繊細な音色と優雅な演奏技巧が際立つ、魅力的な一曲です。
心地よい音色に包まれながら、静かな夜を過ごしたい方におすすめの楽曲ですよ。
【ハープの名曲】高貴で繊細な音色が際立つ名作を厳選(21〜30)
ハープ協奏曲 変ホ長調 Op.74Reinhold Glière

ロシアのロマンティシズムを代表する作曲家、レインゴリト・グリエールが1938年に作曲した本作。
ハープの魅力を存分に引き出した約25分間の3楽章構成で、ウィーン古典派の影響とロシアの民族色豊かな要素が見事に融合しています。
ハープ奏者クセニア・エルデリの技術的アドバイスを受けて制作され、彼女による編集を経て公開されました。
夢見るようなメロディーと、ハープとオーケストラの絶妙な調和が印象的。
心穏やかに過ごしたい夜や、爽やかな朝に聴くのがおすすめです。
クラシック音楽の魅力を再発見したい方にぴったりの一曲といえるでしょう。
ハープ小協奏曲Germaine Tailleferre

20世紀フランスを代表する女性作曲家ジェルメーヌ・タイユフェールの魅力が詰まった作品です。
「フランス六人組」の唯一の女性メンバーとして名を馳せた彼女の才能が、ハープの繊細な音色と共に花開いています。
透明感あふれるハーモニーと洗練されたメロディが織りなす世界観は、聴く人の心を癒やし、優雅な気分へと誘ってくれることでしょう。
本作は、忙しい日々の中でホッと一息つきたいときや、心穏やかに1日をスタートさせたい朝にぴったり。
ハープの魅力を存分に味わえる美しい名曲として、多くの人々に愛され続けています。
ソナタ ハ短調Johann Ladislaus Dussek

ボヘミアが誇る才能あふれる作曲家、ヨハン・ラディスラウス・ドゥシェックのピアノソナタ。
18世紀後半から19世紀初頭にかけてヨーロッパ各地で活躍した彼の作品は、クラシカルな美しさとロマン派への橋渡しとなる情熱的な要素が絶妙に調和しています。
全4楽章からなるこの曲は、ドゥシェックの卓越したピアノ技術と豊かな音楽性が存分に発揮されており、華やかなフィギュレーションと心地よいメロディーの対比が聴く者を魅了します。
ピアノ愛好家の皆さんはもちろん、クラシック音楽の歴史に興味がある方にもおすすめの一曲です。
ハープ協奏曲François-Adrien Boieldieu

フランソワ=アドリアン・ボワルデューは、フランスが誇るオペラ作曲家。
1801年に作曲されたハープのための協奏曲は、約21分20秒の演奏時間を持つロマン派の名作です。
繊細なメロディーと軽やかなオーケストレーションが特徴的で、「パリジャンのエレガンス」と評される優雅さが溢れています。
ハープの魅力を存分に引き出した本作は、聴く人の心を癒やし、優美な世界へと誘ってくれることでしょう。
爽やかな朝や穏やかな夜に聴くのがオススメ。
ハープの音色に包まれて、心豊かなひとときを過ごしてみませんか?
ハープ協奏曲 イ長調 第3楽章Carl Ditters von Dittersdorf

ハープの魅惑的な音色を存分に堪能できる名曲が、カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフの手によって生み出されました。
18世紀後半に活躍したこの作曲家は、ハイドンやモーツァルトとも親交があり、多彩な音楽キャリアを歩んだことで知られています。
本作は、もともとチェンバロ協奏曲として1779年に作曲されたものをハープ用に編曲した作品。
軽快で愉快なムードを持つ第3楽章は、ハープの優雅で天使のような響きが際立ちます。
イタロ=オーストリアの旋律美を強調した繊細な音色は、リラックスしたい時や夢見るような気分の時にぴったり。
クラシック音楽の愛好家はもちろん、癒やしを求める全ての人におすすめの1曲です。
ハープ協奏曲イ長調 第2楽章Carl Ditters von Dittersdorf

カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ作曲『ハープ協奏曲イ長調 第2楽章「ラルゲット」』。
もとはカール・ディッタースと称していましたが、33歳の時にマリア・テレジアから貴族に列せられたことによって、フォン・ディッタースドルフという家名が付け加えられました。
ハープ協奏曲 第6番 ヘ長調 Op.9Jean-Baptiste Krumpholz

クラシック時代を代表するハープ奏者であり作曲家でもあったジャン=バティスト・クランポルツ。
彼が残した『ハープ協奏曲 第6番 ヘ長調 Op.9』は、ハープの魅力を存分に引き出した傑作です。
エレガントで歌心あふれるメロディと技巧的なパッセージが絶妙に組み合わされた本作は、ハープ音楽の発展に大きく貢献しました。
1742年生まれのクランポルツは、52のソナタや6つの協奏曲など数多くの作品を残しています。
ハープの構造改良にも尽力した彼の功績は、今日のハープ音楽の基礎を築いたといえるでしょう。
癒やしを求める方にぴったりの一曲です。
ハープ協奏曲 第1楽章Johann Georg Albrechtsberger

優美な旋律が心に染み入るヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーの名曲。
1773年に作曲されたこの作品は、バロックから古典派への過渡期を代表する傑作といえます。
透明感あふれるハープの音色が、オーケストラと見事に調和し、優雅な雰囲気を醸し出しています。
ベートーヴェンの師としても知られるアルブレヒツベルガーの力量が存分に発揮された本作は、繊細な感性と洗練された技巧の融合が魅力です。
心が落ち着かないときや、静かな朝のひとときに聴くのがおすすめ。
癒やしを求める方にぴったりの1曲です。
ハープとフルートのためのロンドレット第2番Nicolas-Charles Bochsa

19世紀フランスの作曲家ニコラ=シャルル・ボクサによる本作は、ハープとフルートの美しい調和が際立つ名曲です。
ロッシーニの有名なアリアをモチーフに、ボクサ独自の解釈で編曲された本作からは、彼の卓越した音楽センスが感じられます。
1813年に宮廷楽団のハープ奏者に任命されたボクサの経歴が、この作品の品格を高めています。
ハープの繊細な音色とフルートの澄んだ響きが織りなす優雅な旋律は、聴く人の心を穏やかにしてくれるでしょう。
静かな朝のひとときや、リラックスしたい夜に聴くのがおすすめです。
ハープとオーケストラのための協奏曲ト短調Georg Christoph Wagenseil

ゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイル作曲『ハープとオーケストラのための協奏曲ト短調より「アンダンテとアレグロ」』。
あまり知られていない作曲家ですが、ハイドンやモーツァルトらも彼の作品に親しんでいたそうです。
【ハープの名曲】高貴で繊細な音色が際立つ名作を厳選(31〜40)
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299 第3楽章Wolfgang Amadeus Mozart

クラシック音楽の時代を代表する作曲家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1778年にパリで作曲した作品は、フルートとハープのために書かれた唯一の協奏曲です。
フルート奏者のギネス公爵とハープ奏者の娘のために委嘱された本作は、当時まだ発展途上だったハープを巧みに取り入れた珍しい組み合わせとなっています。
3楽章からなる本作の第3楽章は、活発なロンド形式で書かれており、フルートとハープが華麗に掛け合う様子が印象的です。
繊細な音色と優雅な旋律が織りなす美しいハーモニーは、心地よい癒しの時間を提供してくれることでしょう。
ハープのためのソナタGermaine Tailleferre

20世紀フランスを代表する女性作曲家ジェルメーヌ・タイユフェールが手掛けた繊細な作品。
フランス六人組の一員として活躍した彼女の音楽は、透明感あふれるハーモニーが特徴です。
この曲では、ハープの優美な音色が織りなす柔らかな旋律が、聴く人の心を癒やしてくれることでしょう。
1892年生まれのタイユフェールは、2歳でピアノを始め、12歳でパリ音楽院に入学するなど、早くから才能を発揮。
ラヴェルからも指導を受けた彼女の音楽は、クラシック愛好家だけでなく、心地よい音楽をお探しの方にもおすすめです。
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299 第2楽章Wolfgang Amadeus Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1778年にパリで作曲した『フルートとハープのための協奏曲』。
特に第2楽章は、弦楽器のみの伴奏で独奏楽器の音色が際立つ優美な楽章です。
フランスの宮廷を思わせる優雅さと典雅さを体現しており、「貴族」「セレブ」のイメージにふさわしい曲調として認識されています。
フルートとハープという珍しい組み合わせを用いた本作は、モーツァルトの優れた作曲技術を示すものとして高く評価されています。
静かで優雅な旋律は多くの人々に愛されており、心を落ち着かせたい時や穏やかな時間を過ごしたい方におすすめの一曲です。
ソナタ 第1番 Op.14Jean-Baptiste Krumpholz

ボヘミア出身のフランスの作曲家、ハープ奏者、ジャン=バティスト・クルムフォルツ作曲『ソナタ 第1番 Op.15』。
ハープのためのソナタや協奏曲、ハープを含むアンサンブルのための室内楽曲などを遺しています。
ハープとオーケストラのための協奏曲ト長調Georg Christoph Wagenseil

バロック末期から古典派初期にかけて活躍したオーストリアの作曲家、ゲオルク・クリストフ・ワーゲンザイルが手掛けた優美な作品。
ハープの繊細な音色とオーケストラの豊かな響きが織りなす美しいハーモニーは、聴く人の心を癒やし、優雅な気分へと誘います。
明快でメロディアスな旋律と洗練された和声が特徴的で、バロックの複雑さと古典派の明快さを巧みに融合させています。
1739年から亡くなるまでウィーン宮廷のために作曲を続けたワーゲンザイルの経験と才能が存分に発揮された本作。
クラシック音楽ファンはもちろん、心を落ち着かせたい方や優雅なひとときを過ごしたい方にもおすすめの一曲です。
おわりに
ハープのために作られた作品を中心に、高貴で美しい音色を楽しめる名曲をご紹介しました。
ハープのための楽曲以外にも、オーケストラのなかでハープが活躍する作品や、ハープの音色と相性の良い他の楽器のために書かれた作品が多数存在します。
ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。