ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽
ドイツの作曲家、ヨハネス・ブラームスが残した数々の名作からおすすめの作品を紹介します。
バッハ、ベートーベンに次ぐドイツの3大Bと称されるブラームスを詳しくなるとクラシック通の仲間入りができます。
特にベートーベンを尊敬し作曲された交響曲第1番は初演した指揮者のハンス・フォン・ビューローから『ベートーベンの交響曲10番だ』と評価されるほど影響を受けています。
今も多くのクラシックファンから愛されているブラームスの世界をご堪能ください。
ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽(1〜10)
交響曲第1番 Op.68Johannes Brahms

1863年、ブラームス43歳の時に完成された最初の交響曲です。
この楽曲は、ブラームス22歳の時にシューマンの「マンフレッド序曲」を聴いて、それがきっかけに作曲に着手していたのですが、ベートーヴェンを尊敬し、意識するあまり完成までに21年もかかってしまったと言われています。
その分評価も高く、ドイツの指揮者であるハンス・フォン・ビューローから「ベートーベンの交響曲第10番だ」という評価があります。
ブラームスの作曲した4つの交響曲の中では、特に人気の高い楽曲となっています。
交響曲第4番Johannes Brahms

作曲家であり、ピアニストでもあったヨハネス・ブラームス。
彼が残した傑作の一つが、ウィーン時代の1885年に完成したこの作品です。
ブラームスがバッハのカンタータから着想を得て作曲したこの曲は、古典的な形式を基盤としながらも、独自の創造性で新しい音楽を生み出しています。
悲劇的なテーマから始まり、ホルンと木管楽器の美しいメロディ、リズミカルで勇ましい展開を経て、力強く情熱的なフィナーレへと至る構成は、聴く人の心を深く揺さぶります。
クラシック音楽の伝統と革新の融合を体感したい方におすすめの一曲です。
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガJohannes Brahms

ドイツを代表する作曲家ヨハネス・ブラームスの才能が遺憾なく発揮された名作です。
1861年に28歳で作曲されたこの曲は、ヘンデルの旋律を基に25の変奏とフーガを展開しています。
ブラームスならではの古典的な美しさと革新的な技巧が融合し、高度なピアノ演奏力が要求される傑作となっています。
バロック音楽への敬意を表しつつ、ロマン派的な表現も織り交ぜた本作は、クラシック音楽の深い魅力を堪能したい方におすすめです。
音楽史に残る変奏曲の傑作をぜひ味わってみてください。
クラリネット五重奏曲ロ短調 Op.115Johannes Brahms

19世紀後半を代表する音楽家であるブラームスは、ドイツを代表とする作曲家として知られ、同じドイツの作曲家バッハやベートーベンと並び称される存在です。
彼の晩年に生み出されたクラリネットと弦楽四重奏のための室内楽曲は、成熟した技巧と深い情感が融合した珠玉の名作といえるでしょう。
クラリネット奏者との出会いがきっかけで作られたこの曲には、ブラームスの優しさと諦観が込められています。
クラシック音楽に興味はあるけれど、どこから聴き始めればいいか迷っている方におすすめの一曲です。
弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調Op.18Johannes Brahms

若々しく情熱的な曲風が特徴である本曲は、ヨハネス・ブラームスが27歳の時に作曲されました。
尊敬しているベートーベンの影響を受けつつも、独自の表現を追求し、重厚な響きと陰影豊かな叙情性を見事に表現しています。
4つの楽章から成る本作は、約35分の演奏時間で、特に第2楽章は力強くロマンティックな旋律が印象的です。
この楽章は映画『恋人たち』で使用されたことでも知られています。
クラシック音楽の魅力を存分に味わいたい方や、ロマン派音楽に興味がある方におすすめの一曲です。
ハンガリー舞曲 第5番Johannes Brahms

1869年に出版された作品です。
ハンガリーのロマ(ジプシー)の音楽をもとにして、ブラームスが編曲した全21曲からなる舞曲集です。
もともとは4手ピアノ(連弾)用として制作されましたが、後にピアノ独奏曲版や管弦楽版などに再編曲され爆発的な人気となり。
特に第5番は単独でオーケストラのコンサートでの演目や映画やCMなどBGMとしてもよく使用されています。
ピアノ協奏曲 第1番Johannes Brahms

1854年から1857年に作曲された作品です。
はじめからピアノ協奏曲として書かれたものではなく、もともと、2台ピアノのソナタとして作っていたものを、交響曲として書き直すも上手くいかず・・・と紆余曲折を経て完成に至りました。
発表当時はあまり評判が良くなく聴衆から野次を受けたというエピソードもあります。
ピアノ五重奏曲 Op.34Johannes Brahms

1864年に作曲された作品です。
1865年に出版されました。
当初ブラームスはこの楽曲を、弦楽五重奏として制作していましたが、上手くいかず、2台のピアノのためのソナタに書き直します。
しかしその後、周囲のアドバイスを受けて、ピアノ五重奏に再び書き直した、というエピソードの残る作品です。
ちなみに、2台のピアノのためのソナタはop.34bとして1871年に出版されています。
2つのラプソディJohannes Brahms

1879年、ブラームス46歳の頃に作曲された、2曲からなるピアノ独奏曲です。
この楽曲は、かつての弟子であり、作曲家のエリザベート・フォン・シュトックハウゼンに掲載されました。
当初この楽曲は「2つのピアノ曲」というタイトルでしたが、エリザベートの要請により、現在のタイトルになったと言われています。
ブラームスの作品の中でも広く親しまれている楽曲のひとつです。
ドイツ・レクイエム Op.45Johannes Brahms

1857年から1867年、ブラームス24歳から35歳の頃に作曲された作品です。
恩師のシューマンの死が作曲の動機と言われています。
このレクイエムとは、カトリック教会の「死者のためのミサ」のことを差します。
しかし、プロテスタントの信者であるブラームスは、ラテン語の典礼文ではなく、ドイツ語版の聖書などから、ブラームス自ら選んだテキストを歌詞として使用しています。
そのため、典礼のための音楽ではなく、演奏会用の作品として作曲されています。
ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽(11〜20)
交響曲第3番 Op.90Johannes Brahms

1883年ブラームス50歳の頃に作曲された3つめの交響曲です。
ベートーベンを尊敬していたブラームスのためか、初演した指揮者のハンス・リヒターは、この楽曲をベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を念頭に「ブラームスの英雄だ」と評価しました。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の初演により大成功をおさめ、聴衆からも高い評価を受けました。
この楽曲は、1961年のイングリッド・バーグマン主演映画「さよならをもう一度」でも使用されました。
交響曲第2番 Op.73Johannes Brahms

ドイツのロマン派を代表する作曲家ブラームスが、オーストリアの美しい自然に囲まれた避暑地で作曲した珠玉の交響曲です。
全4楽章からなる本作は、穏やかな主題から始まり、哀愁を帯びたチェロの旋律、軽快なリズム、そして力強いフィナーレへと展開します。
1877年12月に初演され大成功を収めたこの曲は、ブラームスの交響曲の中でも特に明るく希望に満ちた雰囲気が特徴的です。
自然の中での安らぎや美しさを感じられる本作は、クラシック音楽に親しみたい方にもおすすめの1曲です。
ヴァイオリン協奏曲二長調 op.77Johannes Brahms

ドイツが生んだロマン派音楽の巨匠、ヨハネス・ブラームス。
彼の代表作の一つが、親友ヨーゼフ・ヨアヒムへ贈られたヴァイオリン協奏曲です。
1878年に45歳で作曲したこの作品は、交響曲的な重厚さと独奏ヴァイオリンの華麗な技巧が見事に融合しています。
約40分の演奏時間で、壮大なオーケストラと独奏ヴァイオリンが織りなす音楽の世界は、聴く人の心を深く揺さぶります。
ベートーヴェンやメンデルスゾーンの協奏曲と並び称される本作は、クラシック音楽ファンはもちろん、音楽の深い感動を求める方にもおすすめです。
旋律のようにJohannes Brahms

1888年に作曲した歌曲は、彼の成熟期を代表する作品の一つです。
バッハ、ベートーベンと並ぶドイツ音楽の三大Bとして知られるブラームスは、古典主義の伝統を受け継ぎながらも、独自のロマン派的表現を追求しました。
本作は、詩人クラウス・グロートの言葉を用い、旋律が心の中を静かに流れる様子を描いています。
イ長調で書かれた約2分の短い曲ながら、ピアノ伴奏と歌が対話するような構造を持ち、ブラームスの内省的な感情表現が際立っています。
クラシック音楽に興味を持ち始めた方にもおすすめの一曲です。
ピアノ協奏曲第2番 Op.83Johannes Brahms

1878年から1881年に作曲された作品です。
ブラームスの作品は厳格で重々しい曲調も多いのですが、本作は珍しく明るい曲調となっています。
ブラームスの作品の中でも、最も有名な作品のひとつであり、ピアニストにとっては、高い技術を要求される難しい曲のひとつでもあります。
交響曲のような規模を誇り、当時の音楽評論家は「ピアノ付き交響曲」と評したと言われています。
ブラームスの作曲の師匠エドゥアルト・マルクスゼンに献呈されました。
子守歌Johannes Brahms

ドイツ音楽の「三大B」の一人、ヨハネス・ブラームスが残した名曲をご紹介します。
1868年に作曲された本作は、親しい友人の出産を祝して贈られました。
優しく揺れるメロディと穏やかな調べで、世界中の赤ちゃんを眠りへと誘ってきました。
隠された対旋律には、かつての想い人への愛が込められているとも。
150年以上の時を経て、今なお多くの人々に愛され続けるこの曲。
クラシックファンはもちろん、子育て中の方々にもおすすめです。
心が安らぐひとときをお過ごしください。
大学祝典序曲Johannes Brahms

1880年に手掛けた管弦楽のための序曲は、彼の音楽的才能と遊び心が光る作品です。
ブレスラウ大学から名誉博士号を授与されたことへの感謝として作曲されたこの曲は、学生時代の楽しい思い出を音楽で表現しています。
4つの学生歌を巧みに織り交ぜた本作は、ブラームスの古典的な手法とロマン派的な表現が融合した、約10分間の華やかな音楽絵巻です。
クラシック音楽に親しみたい方や、学生時代の青春を懐かしむ方におすすめの一曲です。
パガニーニの主題による変奏曲 イ短調Johannes Brahms

1862年から1863年にかけて作曲された作品です。
イタリアのヴァイオリニストであるニコロ・パガニーニのカプリス第24番 イ短調を主題にした28曲の変奏曲です。
作曲に専念したブラームスはほとんどピアノを演奏することはありませんでしたが、13歳からレストランや居酒屋でピアニストとして生計を立てていたため、活動ピアノ演奏の技術も長けていたと言われています。
ブラームスがこの楽曲に「精巧な指のためのピアノの練習曲」と記していることからも見てとれるように、演奏に求められる技術の高さでも有名な作品です。
ワルツ第15番 変イ長調 Op.39-15Johannes Brahms

19世紀ドイツの作曲家ヨハネス・ブラームスが残した珠玉の名作をご紹介します。
1865年に発表された連弾用ワルツ集の中から、特に人気の高い一曲です。
優雅で親しみやすいメロディが特徴で、「愛のワルツ」の愛称で親しまれています。
ブラームスは古典主義の形式美を大切にしながら、ロマン派の感性を織り交ぜた独自の音楽世界を築き上げました。
本作には、彼の繊細な感性と芸術性が凝縮されています。
クラシック音楽に興味を持ち始めた方や、心が癒される音楽をお探しの方におすすめの一曲です。
4つの小品第1曲間奏曲 ロ短調Op.119-1Johannes Brahms

ドイツの作曲家ヨハネス・ブラームスが残した名作の中でも、晩年に書かれた小品は格別の味わいがあります。
1893年に作曲された本作は、ブラームスの内面的な葛藤や孤独感が色濃く反映されています。
ゆっくりとした暗い和音で始まり、複雑な和声と繊細な表現が織りなす音の世界は、聴く人の心に深い感動を呼び起こします。
ブラームスがクララ・シューマンに宛てた手紙で「憂鬱で、渦巻くような不協和音」と表現したこの曲は、人生の終焉を見つめる作曲家の静かな覚悟が感じられます。
内省的な音楽に心を寄せたい方におすすめの一曲です。
ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽(21〜30)
眠りの精Johannes Brahms

ヨハネス・ブラームスの『眠りの精』は、心に安らぎを届ける子守唄に最適な1曲といえるでしょう。
子供の眠りを誘う、音数の少ないとても穏やかなメロディは、オルゴールの澄んだ音色と出会うことで、その魅力が一層深まります。
まるでゆりかごをそっと揺らすような優しいリズムは、赤ちゃんだけでなく、聴いているご家族の心まで温かく包み込んでくれるはず。
シンプルだからこそ伝わる音の美しさを、ゆったりと味わいたいですね。
ハンガリー舞曲 第2番Johannes Brahms

ピアノ連弾作品として生まれたこの楽曲は、ハンガリーの民族音楽から着想を得た情熱的な一曲です。
短いフレーズが繰り返される中で、強弱の変化が豊かに織り込まれており、聴き手を引き込む魅力に満ちています。
1869年に出版された本作は、その後さまざまな編曲が施され、オーケストラやヴァイオリン二重奏など多彩なアレンジで演奏されてきました。
力強いリズムと情感が豊かな旋律の融合は、ピアノ連弾ならではの魅力を存分に引き出しています。
表情の豊かな演奏を追求したい連弾プレイヤーの方や、民族音楽の香り漂う情熱的な名曲を求めている音楽ファンにぴったりの作品です。
重厚な響きと緊張感のある掛け合いを楽しみたい方にもおすすめです。
交響曲第1番ハ短調 Op.68Johannes Brahms

ベートーヴェンの後を継ぐ交響曲を完成させるために、構想から完成までに21年もの間熟考した末に40歳を過ぎてようやく完成したブラームスの最初の交響曲。
恐ろしく慎重に情熱を込めて作られた作品ですが、当時の指揮者ハンス・フォン・ビューローから「この曲はベートーヴェンの第10交響曲だ」という評価をうけるほど、完成度の高さに定評のある作品です。
ブラームスの苦心が反映されているような劇的緊張感に満ちており、「苦しみから勝利へ」という図式を持っています。
ハンガリー舞曲 第5番 嬰ヘ短調Johannes Brahms

ドイツ・ロマン派を代表する作曲家、ヨハネス・ブラームス。
彼の代表作の一つである『ハンガリー舞曲集』は、伝統的なハンガリーの民謡をもとに作曲された全21曲からなる舞曲集です。
その中でも特に第5番は速いテンポと印象的なメロディで知られ、聴く者を興奮と熱狂の渦に巻き込みます。
豊かなオーケストレーションと鮮やかな色彩感は、ハンガリーの文化的な豊かさと多様性への賛辞となっています。
クラシック音楽ファンのみならず、情熱的な音楽を求める全ての方にオススメしたい1曲です。
4つの厳粛な歌Johannes Brahms

1896年に作曲された全4曲からなる歌曲です。
詩は「ドイツ・レクイエム」と同じく、聖書からブラームス自身が選び出したものです。
第1~2曲は旧約聖書の「伝道の書」から、第3曲は旧約聖書の「シラ書」から、第4曲は新約聖書の「コリント人への第一の手紙」から取られています。
運命の歌Johannes Brahms

1868年から1871年に作曲された作品です。
合唱と管弦楽からなる楽曲で、詞は詩人・思想家のヨハン・クリスティアン・フリードリヒ・ヘルダーリンの『ヒュペーリオン』からとられたものです。
運命を模索する詩に、力強い中にも、安らぎや癒しの面持ちもあふれる曲がつけられています。
2つのクラリネットソナタ Op.120Johannes Brahms

1894年に作曲された作品です。
ブラームスが完成させた最後の室内楽作品です。
ブラームスは晩年になって数点のクラリネットのための室内楽曲を作曲しています。
1890年頃のブラームスは自身の衰えを感じ、創作意欲を失っていました。
そんな時期に、クラリネット奏者のリヒャルト・ミュールフェルトと出会います。
ブラームスはミュールフェルトの演奏を聴いて創作意欲を刺激され、再び作曲活動に取り組むきっかけとなったと言われています。
F.A.Eソナタより『スケルツォ』Johannes Brahms

冒頭のバイオリンでなんだか運命を感じさせ、ピアノもパッセージにのっかていくので大変インパクトがあります。
ロンドのようにこのパッセージが繰りかえされ、最後のコーダで華やかに終結します。
シューマンと共同で制作されたのではともうわさされています。
ワルツ Op.39 第15番「愛のワルツ」Johannes Brahms

ドイツ・ロマン派の巨匠、ヨハネス・ブラームスが贈る珠玉のピアノ曲。
もともとは連弾用に書かれましたが、後にブラームス自身によって独奏版も作られました。
優美な旋律と温かみのある和音の響きが心に染み入る、まさに「愛」を表現したかのような作品です。
1865年、30代のブラームスがウィーンで作曲したこの曲は、当時の家庭音楽としても大人気でした。
ピアノを学ぶ方はもちろん、癒しを求める音楽ファンにもおすすめ。
ゆったりとした秋の夜長に、心温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
間奏曲 Op.118-2Johannes Brahms

穏やかで優美な旋律が心に染み入る一曲。
寄せては返す波のように、ゆったりと流れるメロディーの中に、深い感情と静かな思索が込められています。
1893年に書かれた本作は、右手が歌うような旋律を奏でる一方で、左手が柔らかな和音で支えていく構成が特徴的です。
中間部では情熱的な展開を見せながらも、再び穏やかな旋律へと戻っていく流れが、人生の起伏を思わせます。
秋の夕暮れのような静けさと、内に秘めた想いを表現した楽曲は、ピアノの深い魅力に触れたい方や、繊細な表現力を磨きたい方にぴったりです。
技巧的な難しさよりも、音色の変化や感情表現を大切にしながら、ぜひ挑戦してみてください。
ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽(31〜40)
ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.108Johannes Brahms

1886年から1888年に作曲された作品です。
他の作曲家のヴァイオリン・ソナタは、時に、楽器同士の調和が保たれていない、一方がもう一方を圧倒していると感じる楽曲もありますが、ブラームスのヴァイオリン・ソナタは楽器同士が喧嘩をすることがなく、終始美しい調和を保っています。
この楽曲は、友人の死などにより孤独感に苛まれていた、当時のブラームスの心情が感じられる楽曲です。
この楽曲以降、ブラームスは短調の楽曲を多く書くようになりました。
交響曲第1番ハ短調作品68 第1楽章Johannes Brahms

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。
ブラームスはロマン派の標題音楽に対し、音楽は音楽として自立すべきであると真っ向から対立し、ウィーン古典派を継承する「絶対音楽」を主張しました。
「6つの小品」より間奏曲 イ長調 Op.118-2Johannes Brahms

ブラームスの晩年に作曲されたピアノ小品『6つの小品』。
そのなかの1曲は、彼の親友であり才能あるピアニストだったクララ・シューマンに献呈されています。
優しさと愛情に満ちた穏やかな曲調が特徴的な本作。
美しい旋律が繰り返される第1部、短調に転調しコラール風の要素が取り入れられた中間部、そして再び第1部の旋律が戻ってくる3部構成となっています。
1893年に完成したこの曲には、ブラームスの成熟した音楽性と深い感情表現が込められており、クララへの敬愛の念が感じられます。
静かな避暑地で作曲されたことも、この内省的な作品作りに影響を与えたのかもしれませんね。
ワルツ 第15番 Op.39-15Johannes Brahms

連弾のために書かれた『16のワルツ Op.39』の15番目の曲で、ピアノ独奏に編曲された作品です。
この曲は、美学者で音楽評論家のハンスリックに献呈されましたが、当時、娯楽的な音楽だと考えられていたワルツを、絶対音楽の推進者であるブラームスが書いたことにハンスリックは驚いたといいます。
ブラームスは当時、流行していたシュトラウスのワルツに感心し本作を作曲。
楽天的で陽気なワルツではなく、どこか荘厳で重々しい雰囲気にブラームスの気質がよく表れています。
ワルツ15番「愛のワルツ」Johannes Brahms

ブラームスの『ワルツ15番「愛のワルツ」』。
子どもの曲集でもおなじみです。
親しみやすく愛らしいメロディーで、ピアノとバイオリンでもよく演奏されていますね。
簡単で短い旋律を、アレンジしながら繰り返されています。
そこが聴きやすく、魅力でもありますね。
子どもから大人まで楽しめる、優しいワルツです。
16のワルツ 作品39 第15番『愛のワルツ』Johannes Brahms

ロマン派音楽の巨匠、ヨハネス・ブラームスが1865年に作曲した『16のワルツ』。
そのなかの第15番、『愛のワルツ』は、美しいメロディで広く親しまれています。
はじめはピアノ連弾用として作曲されましたが、後にピアノ独奏用にも編曲されました。
愛をテーマにした繊細な音色は、聴く人の心に染み入るよう。
ブラームスならではの複雑なリズムや時間操作も魅力的です。
ピアノの優美な響きに酔いしれたい方にオススメの1曲。
テレビドラマやCMでも使用され、多くの人々を魅了し続けています。
ブラームスの音楽性が凝縮された、心洗われる名曲といえるでしょう。
ワルツ 第15番 Op.39-15「愛のワルツ」Johannes Brahms

ドイツの作曲家ヨハネス・ブラームスは、ロマン派音楽の最高峰に位置する人物の一人。
彼の音楽は古典主義の形式美を尊重しつつ、ロマン主義的な表現力に富んでいます。
ブラームスが残した珠玉のピアノ小品集『16のワルツ』の中でも、イ長調のワルツは『愛のワルツ』という愛称で広く親しまれているピアノの名曲!
美しい旋律が印象的なこの曲は、穏やかな喜びと安らぎに満ちた雰囲気を醸し出しており、ピアノ学習者やピアニストらが好んで演奏しているだけでなく、CMや映画、ドラマなどでもたびたび使用され幅広く愛されています。
ワルツ15番 Op.39-15Johannes Brahms

連弾のために書かれた『16のワルツ Op.39』の15番目の曲で、ピアノ独奏に編曲された作品。
この曲は、美学者で音楽評論家のハンスリックに献呈されたが、当時、娯楽的な音楽だと考えられていたワルツを、絶対音楽の推進者であるブラームスが書いたことにハンスリックは驚いたといいます。
ブラームスは当時、流行っていたシュトラウスのワルツに感心し、彼に感化されて書いたと考えられています。
楽天的で陽気なワルツではなく、どこか荘厳で重々しい雰囲気にブラームスの気質がよく表れています。
6つの小品 Op.118 第4曲 間奏曲 ヘ短調Johannes Brahms

ブラームスが1893年に発表したピアノ曲集『6つの小品』。
晩年の作品らしく、内省的で深い感情表現が特徴となっています。
第4曲は、穏やかな中にも不安定さや緊張感を含んだ雰囲気を持っており、ブラームスの得意とする対位法的な書法が見られます。
冒頭は抑えられた感情が徐々に盛り上がり、クライマックスに達した後、静かにフェードアウトするように終わります。
演奏する際は、中間部で雰囲気を大きく変えられるとよいですね。
ピアノ学習者の方々にぜひ挑戦していただきたい1曲です。
7つの幻想曲 Op.116 第5曲 間奏曲 ホ短調Johannes Brahms

ブラームスが59歳のときに作曲したピアノ独奏曲集『7つの幻想曲』。
その第5曲は、穏やかで揺れるようなリズム感を持ちながら、内省的な雰囲気が漂う美しい作品です。
6/8拍子で書かれたシンプルな旋律は、ブラームスの晩年の孤独や死への思索を反映しているといわれています。
「優雅に、そして最も内面的な感情で」という演奏指示からも、繊細で個人的な表現が求められる曲であることがわかりますね。
柔らかく夢幻的な雰囲気の中に、優美さと哀愁が交錯する本作。
ブラームスの深い感情と豊かな音楽性に触れたい方にオススメの1曲です。
ブラームスの名曲。人気のクラシック音楽(41〜50)
ハンガリー舞曲5番Johannes Brahms

ヨハネス・ブラームスがドイツの演奏旅行で各地を回っているときにジプシー音楽に魅力を感じ、基づいて編曲した舞曲集です。
ジプシーの民族音楽を大切にしたいと思ったブラームスが採譜してまとめたもので、彼自身の作曲ではないため、彼の曲とちょっと色合いが違うと思う方も多いかもしれません。
その中でもこの第5番は特に有名です。
CMなどにも何度も登場しているのでクラシックファンでなくても聴いたことがある方が多いのではないでしょうか。
弦楽六重奏曲 第2番Johannes Brahms

ブラームスが1865年に作曲した室内楽曲。
2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、2つのチェロという編成で構成され、4楽章からなっています。
第1楽章の第2主題終結部には、かつての恋人アガーテ・フォン・ジーボルトの名前が音符で表現されているそう。
ブラームスの内面的な感情や個人的な経験が音楽に反映された作品といえますね。
重厚で深い表現が特徴で、特に第3楽章の変奏曲は、ブラームスの変奏曲作曲家としての手腕が光ります。
結局恋人のジーボルトとは破局してしまい、曲が高揚したまま吹っ切れたように終わる様子は、未練を断ち切ったようにも感じられます。
2つのラプソディ Op.79 第1番Johannes Brahms

ブラームスが1879年に作曲したピアノ独奏曲。
2つの曲からなるこの作品は、当初『2つのピアノ曲』という題名でしたが、後に『2つのラプソディ』と改められました。
第1番は力強く始まり、激しい情感が表現されています。
静かな中間部を挟んで再び激しい動きに戻る構造を持ち、最後は静かに終結します。
オクターブの連続やフォルテは、手首に力が入らないようできる限り脱力し、打鍵の速さや腕の重さで力強さを表現できるとよいですね。
2つのラプソディ Op.79 第2番Johannes Brahms

ブラームスが1879年に作曲した本作は、低音域で打ち鳴らされるオクターブの主題が特徴的。
3連符の暗くうごめくような動きを持つ旋律が対照的に登場し、この楽想が中間部でも発展的に扱われています。
ソナタ形式の要素が色濃く反映されており、本作を通じてブラームスの深い音楽的洞察が感じられますね。
古典的な形式美を尊重しつつも、ロマン派らしい情熱的な表現が魅力的です。
技術的にも表現力の面も挑戦したい方にオススメの1曲ですよ。
4つの小品 Op.119 第2曲 間奏曲 ホ短調Johannes Brahms

ブラームスが晩年に作曲した『4つの小品』。
そのなかの第2曲は、緩やかなテンポのなかで和音と旋律が感情の波のようにゆったりと展開します。
暗く沈んだ雰囲気の中に、時折浮かび上がるメランコリックな美しさが特徴的。
避暑地バート・イシュルでの夏の休暇中に書かれたそうで、ブラームスの内なる感情が反映された音楽となっています。
短いながらも豊かな深みを持ち、彼の音楽的成熟を体現する1曲。
静かで内省的な音楽を楽しみたい方にオススメですよ。
4つの小品 Op.119 第3曲 間奏曲 ハ短調Johannes Brahms

ブラームスの最後のピアノ作品集『4つの小品』に収められた本作は、特に印象深い作品です。
彼が60歳に近づいた頃に書かれ、わずか1分半ほどの短い作品ながら、明るさと穏やかな雰囲気が心を和ませてくれます。
リズムの複雑さや変化に富んだフレージングが特徴的で、ブラームスの晩年の円熟した作風が感じられます。
強弱の変化を強調させるためには、微細なルバートを取り入れると脱力もでき、より自然な演奏ができますよ。
ゆっくりのテンポでポジションや指番号の確認などを丁寧に行なってみてくださいね。
6つの小品 Op.118 第2曲 間奏曲 イ長調Johannes Brahms

ブラームスが晩年に作曲したピアノ小品集からの1曲。
優しく穏やかな旋律で、秋冬の情景を思わせる切なくも美しいメロディが印象的です。
1893年に作曲され、親友クララ・シューマンに捧げられました。
三部形式で構成され、中間部では短調への転調が印象的なコントラストを生み出しています。
内声のメロディラインを明瞭に表現することが求められ、指の独立と繊細な表現力を磨きたい方にオススメ。
ブラームスの成熟した音楽性に触れたい方に、ぜひチャレンジしていただきたい1曲ですね。
8つの小品 Op.76 第2曲 奇想曲Johannes Brahms

ブラームスが1878年の夏に作曲した『8つの小品』。
そのなかの第2曲は、躍動感あふれるスタッカートが特徴的な作品です。
彼の後期スタイルへの移行期に位置し、彼の音楽が新たな方向へと進化していく過程を感じられる1曲。
左手の弱拍にアクセントが付けられた主題が印象的で、軽快なリズムが楽曲全体を通じて保たれています。
中間部では穏やかな旋律が現れ、曲調に変化をつけています。
内省的な美しさと躍動感を併せ持つ魅力的な曲で、ピアノ学習者の方にもオススメです。
8つの小品 Op.76 第4曲 間奏曲 変ロ長調Johannes Brahms

ブラームスが手掛けたピアノ曲『8つの小品』。
そのなかの第4番は、温かみのある変ロ長調で書かれた、柔らかく繊細な曲調が特徴の作品です。
簡潔でありながら深みのあるメロディと、ブラームスらしい豊かなハーモニーで構成されています。
1878年に出版された当時から、晩年の彼の音楽的スタイルを象徴するものとして高く評価されてきました。
演奏時間は約2分半ほどと短いながらも、そのなかに繊細な感情表現が凝縮されています。
ロマン派音楽の魅力を存分に味わいたい方にオススメですよ。
8つの小品 Op.76 第6曲 間奏曲 イ長調Johannes Brahms

ブラームスが1878年に作曲した『8つの小品』の第6曲。
穏やかで抒情的な性格を持ち、全体の調和とバランスの取れた美しい旋律が特徴です。
おだやかで優雅なムードを醸し出しており、約4分程度の演奏時間。
シンプルで親しみやすい旋律ながらも、深い感情と洗練された構造を持ち、特に内面的な静けさや反省的な雰囲気を探求しています。
ブラームスの心の内面を静かに描き出した作品に触れたい方にオススメですよ。