【クラシック】極上の音色、パイプオルガンの名曲&人気曲
数ある楽器の中でも「楽器の王様」と呼ばれ、その起源はなんとギリシャ神話に登場する楽器「パン・パイプ」と言われるほどの古い歴史を持つパイプオルガン。
教会やコンサートホールに、大きな存在感を放ちながら現在も佇んでいます。
パイプオルガンの音色が持つ響きはとても神聖かつ荘厳で、手で弾く鍵盤と足で弾く鍵盤があり、さまざまな音色を組み合わせることでオーケストラのような迫力のあるサウンドを生み出せます。
今回はそんなパイプオルガンが主役の、クラシック音楽の名曲たちを一挙ご紹介します!
【クラシック】極上の音色、パイプオルガンの名曲&人気曲(11〜20)
前奏曲とフーガ ロ長調 Op.7-1Marcel Dupré

パイプオルガンの荘厳な音色が響き渡る名曲『前奏曲とフーガ ロ長調 Op.7-1』。
近現代を代表するフランス出身のマルセル・デュプレが1914年に作曲したこの曲は、華やかな前奏曲と複雑な対位法が織りなすフーガが特徴です。
バッハの伝統を受け継ぎつつ、20世紀的な和声を取り入れた革新的な作品。
1920年に出版されて以来、その技巧的な難しさから「弾きこなすのが難しい」と評されましたが、今ではオルガン奏者にとって必須の曲となりました。
教会や荘厳な雰囲気のコンサートホールで、オルガン音楽の醍醐味を味わいたい方にオススメの1曲です。
トリオ・ソナタ第5番 ハ長調 BWV529J.S.Bach

ヨハン・ゼバスティアン・バッハの代表作として知られる1曲。
教育的な意図で書かれたとされる本作ですが、その音楽性は単なる練習曲の域を超えています。
3つの楽章からなる構成で、特に第1楽章のアレグロは躍動感あふれる明るい曲調が印象的。
オルガン1台で3人の演奏者がいるかのような豊かな響きを生み出す技法は、まさにバッハの天才的な才能を感じさせます。
約1727~1730年に作曲され、バロック音楽の魅力を存分に味わえる作品です。
前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18César Franck

パイプオルガンの荘厳な音色がさえ渡る名曲です。
セザール・フランクが1862年に発表した本作は、前奏曲、フーガ、変奏曲の3部構成で、優美で物憂げなメロディが印象的。
特に前奏曲部分のオーボエ管による柔らかな旋律は、一度聞くと忘れられないほど心に染みます。
サント・クロチルド聖堂のカヴァイエ=コル製オルガンに触発されて生まれたそう。
フランスのロマン派音楽を代表する作品として、今なお多くのオルガニストに愛され続けています。
オルガン交響曲第1番 ニ短調 第6楽章 フィナーレLouis Vierne

フランスのオルガン奏者、作曲家であるルイ・ヴィエルヌ。
視覚障害を持っており弱視であったにもかかわらず、あたかも完成された楽曲を演奏しているかのような即興演奏や、とりわけ楽式を尊重した精緻で洗練された作曲様式に定評があります。
彼は生涯で6つのオルガン交響曲を残しており、第1番は師のヴィドールの影響から作曲された6つの楽章からなる傑作。
それぞれの楽章によってカラーが変わりながらも、1つの曲としての統一感もある作品で、そのなかの最終楽章、フィナーレは最も有名な作品です。
交響曲第3番「オルガン付き」Saint-Saens

荘厳なオルガンの響きから始まる『交響曲第3番「オルガン付き」』は、1886年フランスの作曲家シャルル・カミーユ・サン=サーンスが手がけた交響曲です。
交響曲の第2楽章第2部にあたるこちらは、一般的に『オルガン付き』という愛称で親しまれています。
重厚なオルガンの和音の後に続く美しい管弦楽器が輪唱形式でテーマを奏でるこの曲は、優れたオルガン奏者でもあったサン=サーンスの代表作でもあり、壮麗で威風堂々とした楽曲は映画に使用されるなど今なお非常に親しまれています。