【クラシック】極上の音色、パイプオルガンの名曲&人気曲
数ある楽器の中でも「楽器の王様」と呼ばれ、その起源はなんとギリシャ神話に登場する楽器「パン・パイプ」と言われるほどの古い歴史を持つパイプオルガン。
教会やコンサートホールに、大きな存在感を放ちながら現在も佇んでいます。
パイプオルガンの音色が持つ響きはとても神聖かつ荘厳で、手で弾く鍵盤と足で弾く鍵盤があり、さまざまな音色を組み合わせることでオーケストラのような迫力のあるサウンドを生み出せます。
今回はそんなパイプオルガンが主役の、クラシック音楽の名曲たちを一挙ご紹介します!
【クラシック】極上の音色、パイプオルガンの名曲&人気曲(21〜30)
カンタータ第21番「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV 21Johann Sebastian Bach (arr. Virgil Fox)

カンタータ第21番『わがうちに憂いは満ちぬ』は、20世紀最大のバッハ研究家アルフレッド・デュルによって、「バッハ青年期カンタータの中で最も壮大な例であり、同時にその時期への決別ともなったもの」と評されています。
79曲目の『神はわが光、盾』は、人間を守り救ってくれる神に感謝の意を伝える歌詞が当てられています。
明るく荘厳な響きから神々しさや、神をたたえ喜びにあふれている雰囲気がよく表れている1曲です。
G線上のアリアJ.S.Bach

緩やかな旋律と優美な和声が織りなすバロック音楽の傑作。
J・S・バッハが1720年代に作曲したこの楽曲は、教会や宮殿で演奏されていた世俗音楽をもとに生まれました。
繊細な弦楽器の響きと、深い余韻を持つ低音が見事に調和し、聴く人の心を穏やかな気持ちへと導いてくれます。
19世紀には、ドイツのヴァイオリニスト、アウグスト・ヴィルヘルミによって編曲され、より親しみやすい形で世に広まりました。
本作は、TBS系ドラマ『G線上のあなたと私』でも取り上げられ、新たな注目を集めています。
落ち着いた環境で集中したい時や、心を静めたい時にオススメの一曲です。
Six piéces d’orgue: VI. Grand choeur dialoguéEugène Gigout

19世紀から20世紀にかけて活躍したフランスのオルガニスト・作曲家。
『死の舞踏』や『白鳥』などで有名なサン=サーンスの弟子です。
パリのオギュスタン教会で62年もの長期にわたりオルガニストとして活躍し、作曲家としても多くの曲を残しています。
ファンファーレのように輝かしく始まる序盤、オルガンの荘厳かつ重厚な響き、非常に分かり易いメロディーが特徴的です。
耳になじみやすいメロディーとオルガンの重厚な和音の響きがよく生かされた曲で、神々しい雰囲気を持つ作品です。
オルガンのための12の小品 第3曲 トッカータTheodore DUBOIS

1837年フランスのシャンパーニュ地方で生まれたデュボワ。
マドレーヌ寺院やサント=クロチルド教会の楽長を務め、パリ音楽院院長に就任した後、作曲家として多くの作品を残しました。
そのジャンルは宗教曲に留まらず、バレエ音楽や、オラトリオ、交響曲など多岐にわたっています。
この『トッカータ』は彼の作品の中でも特に有名なものです。
生きいきと動く旋律、軽快なリズムが印象的であり、クライマックスは壮大なコラールで締めくくられます。
オルガン組曲 第2曲 LamentoDenis Bédard

デニス・ベダールはカナダで生まれた作曲家・オルガニスト。
神の言葉を伝えるという古典楽器であるオルガンの作品だけでなく、現代に発明されたサクソフォンのための作品も書いており、対極にある2つ楽器を縦横無尽に駆け抜ける作曲家です。
親しみやすく懐かしい雰囲気を持っていて神秘的な音楽ですが、神聖な雰囲気を醸し出すかと思えば、古典音楽にはない機知に富んだ旋律もあります。
現代曲ならではの未知の響きを味わえる1曲です。