【スクリャービンのピアノ曲】現代音楽の先駆者が遺した名曲を厳選
1872年にロシアで生まれピアニスト兼作曲家として活躍した、20世紀現代音楽の先駆者アレクサンドル・スクリャービン。
幼い頃からピアノでの即興演奏を好み、楽才を発揮していた彼は、ソナタや練習曲、前奏曲をはじめとする数多くのピアノ作品を遺しました。
本記事では、そんなスクリャービンが手掛けた珠玉のピアノ作品をピックアップ!
小柄で手も小さかったことからピアニストとしての挫折も経験した彼が、その悔しさを胸に作曲した美しく情熱的な作品の数々をお楽しみください。
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【スクリャービンのピアノ曲】現代音楽の先駆者が遺した名曲を厳選
ピアノソナタ 第5番 Op.53Alexander Scriabin

20世紀ロシアの革新的な作曲家アレクサンドル・スクリャービン。
彼の『ピアノソナタ 第5番 Op.53』は、従来の調性から離れた独自の音楽言語で書かれた意欲作です。
神秘的なハーモニーと情熱的な表現力が織りなす壮大な音の世界は、聴く者の心を揺さぶり、精神を解き放ちます。
スクリャービン自身の哲学的思想が色濃く反映された、まさに彼の代表的なピアノ作品の1つといえるでしょう。
ピアノ音楽の可能性を押し広げるチャレンジングな作品をお探しの方は、ぜひ演奏に取り組んでみてください。
2つの左手のための小品 Op.9 第1曲「前奏曲」Alexander Scriabin

『2つの左手のための小品 Op.9』は、スクリャービンの独創性が光る名曲です。
幼少期からピアノの才能を発揮し、後に非常に個性的な音楽言語を確立した彼が、右手の故障中に作曲した挑戦的な作品。
第1曲『前奏曲』は、深い内省と情熱が交錯する1曲で、左手だけで奏でるという制約のなかで、複雑な和声と感情表現の深みを追求したスクリャービンのこだわりがうかがえます。
未知の領域に挑む作曲家の心の機微に触れる本作は、ピアノ演奏の新たな可能性を感じてみたい方にオススメです。
2台ピアノのためのファンタジー イ短調Alexander Scriabin

ロシアの作曲家にして卓越したピアニストでもあったアレクサンドル・スクリャービン。
ショパンから影響を受けた初期の作風から、独自の音楽言語を確立していった彼の作品のなかでも、1889年に作曲された『2台ピアノのためのファンタジー』は、若き日のロマンティックな熱情がほとばしる名曲です。
2台のピアノが互いに絡み合い、呼応し合うかのように奏でるテーマの数々には、スクリャービン独特の革新的な和声と形式美がちりばめられています。
感情を揺さぶるリリカルな旋律、技巧的なパッセージが次々と展開されるこの曲は、彼の音楽的才能と探究心の表れといえるでしょう。
ワルツ 変イ長調 Op.38Alexander Scriabin

19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した作曲家アレクサンドル・スクリャービン。
初期の作品はショパンの影響を色濃く受けていますが、次第に独自の音楽スタイルを確立。
神秘的で情熱的な曲風は、聴く者の心に深く響きます。
『ワルツ』は、彼の代表的なピアノ曲の一つで、優美な旋律とともに、所々で激しさをはらんだフレーズが現れるのが特徴的です。
繊細さと力強さを兼ね備えた本作は、豊かな感性を持つ全てのピアノ音楽ファンにぜひ聴いていただきたい名曲です。
悲劇的詩曲 Op.34Alexander Scriabin

ロシアの大作曲家のひとりであるアレクサンドル・スクリャービン。
彼の作品のなかでも個人的な感情や哲学が色濃く反映されているのが、1903年に作曲された『悲劇的詩曲 Op.34』です。
平均演奏時間は短めながらも、スクリャービン独特の革新的なスタイルと複雑な調性感が凝縮された名曲。
技術的にもかなり難易度が高く、感情の機微を表現するには洗練された技巧が求められます。
ロマンティックな曲想の中に作曲家の内面世界が投影された、スクリャービンの代表的ピアノ作品。
彼の音楽の深淵を味わいたい上級者にぜひオススメしたい1曲です。
おわりに
技巧的でありながらも情感豊かで聴く者を飽きさせない、スクリャービンのピアノ作品。
実際に演奏すれば、メロディや和声の美しさやスクリャービンがピアノ作品に込めた情熱をより身近に感じられるはずです。
お気に入りの作品が見つかった方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。