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【スクリャービンのピアノ曲】現代音楽の先駆者が遺した名曲を厳選

1872年にロシアで生まれピアニスト兼作曲家として活躍した、20世紀現代音楽の先駆者アレクサンドル・スクリャービン。

幼い頃からピアノでの即興演奏を好み、楽才を発揮していた彼は、ソナタや練習曲、前奏曲をはじめとする数多くのピアノ作品を遺しました。

本記事では、そんなスクリャービンが手掛けた珠玉のピアノ作品をピックアップ!

小柄で手も小さかったことからピアニストとしての挫折も経験した彼が、その悔しさを胸に作曲した美しく情熱的な作品の数々をお楽しみください。

【スクリャービンのピアノ曲】現代音楽の先駆者が遺した名曲を厳選(11〜20)

アレグロ・アパッショナート 変ホ短調 Op.4Alexander Scriabin

Alexander Scriabin – Allegro appassionato Op. 4 (audio + sheet music)
アレグロ・アパッショナート 変ホ短調 Op.4Alexander Scriabin

ロシアが生んだ20世紀の偉大な作曲家、アレクサンドル・スクリャービン。

ピアニストとしても活躍し、独自の音楽スタイルを追求した彼の初期作品『アレグロ・アパッショナート』は、情熱的な表現とドラマチックな展開が魅力の1曲。

スクリャービンならではの創造性と音楽的野心が感じられる、聴く者の心を揺さぶる世界観をお楽しみください。

未知の音楽の扉を開くような衝撃と興奮を味わえる本作は、クラシック音楽に親しみたい方や、まだあまりなじみのないジャンルに挑戦してみたい方にもおすすめです。

演奏会用アレグロ Op.18Alexander Scriabin

ロシアが生んだ20世紀現代音楽の先駆者、アレクサンドル・スクリャービンが1896年に作曲したピアノのための作品『演奏会用アレグロ Op.11』は、彼の初期の作品の特徴であるロマンティックで情熱的な表現と、後に展開される革新的なスタイルへの芽生えが感じられる1曲です。

非常に演奏技術が高く求められますが、複雑な中にも美しい旋律が光る、スクリャービンならではの魅力が詰まっています。

クラシック音楽に親しみのある中上級者の方に、ぜひ弾いてみていただきたい作品です。

2台ピアノのためのファンタジー イ短調Alexander Scriabin

スクリャービン: 2台ピアノのためのファンタジー イ短調(1897) pf.黒田亜樹:Kuroda,Aki pf.須藤千晴:Sudoh,Chiharu
2台ピアノのためのファンタジー イ短調Alexander Scriabin

ロシアの作曲家にして卓越したピアニストでもあったアレクサンドル・スクリャービン。

ショパンから影響を受けた初期の作風から、独自の音楽言語を確立していった彼の作品のなかでも、1889年に作曲された『2台ピアノのためのファンタジー』は、若き日のロマンティックな熱情がほとばしる名曲です。

2台のピアノが互いに絡み合い、呼応し合うかのように奏でるテーマの数々には、スクリャービン独特の革新的な和声と形式美がちりばめられています。

感情を揺さぶるリリカルな旋律、技巧的なパッセージが次々と展開されるこの曲は、彼の音楽的才能と探究心の表れといえるでしょう。

悲劇的詩曲 Op.34Alexander Scriabin

Scriabin : Poème tragique Op.34 (Ichiro Kaneko)
悲劇的詩曲 Op.34Alexander Scriabin

ロシアの大作曲家のひとりであるアレクサンドル・スクリャービン。

彼の作品のなかでも個人的な感情や哲学が色濃く反映されているのが、1903年に作曲された『悲劇的詩曲 Op.34』です。

平均演奏時間は短めながらも、スクリャービン独特の革新的なスタイルと複雑な調性感が凝縮された名曲。

技術的にもかなり難易度が高く、感情の機微を表現するには洗練された技巧が求められます。

ロマンティックな曲想の中に作曲家の内面世界が投影された、スクリャービンの代表的ピアノ作品。

彼の音楽の深淵を味わいたい上級者にぜひオススメしたい1曲です。

2つの左手のための小品 Op.9 第1曲「前奏曲」Alexander Scriabin

スクリャービン:左手のための前奏曲 Op.9-1(または 左手のための2つの小品 Op.9 より 前奏曲)  pf. 喜多 宏丞:Kita, Kosuke
2つの左手のための小品 Op.9 第1曲「前奏曲」Alexander Scriabin

『2つの左手のための小品 Op.9』は、スクリャービンの独創性が光る名曲です。

幼少期からピアノの才能を発揮し、後に非常に個性的な音楽言語を確立した彼が、右手の故障中に作曲した挑戦的な作品。

第1曲『前奏曲』は、深い内省と情熱が交錯する1曲で、左手だけで奏でるという制約のなかで、複雑な和声と感情表現の深みを追求したスクリャービンのこだわりがうかがえます。

未知の領域に挑む作曲家の心の機微に触れる本作は、ピアノ演奏の新たな可能性を感じてみたい方にオススメです。

おわりに

技巧的でありながらも情感豊かで聴く者を飽きさせない、スクリャービンのピアノ作品。

実際に演奏すれば、メロディや和声の美しさやスクリャービンがピアノ作品に込めた情熱をより身近に感じられるはずです。

お気に入りの作品が見つかった方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。