【ストラヴィンスキーのピアノ曲】20世紀を代表する作曲家が手掛けた名曲
ロシアに生まれ、時代にほんろうされながらもスイス、フランス、アメリカと世界を股にかけて活躍した20世紀を代表する作曲家、イーゴリ・ストラヴィンスキーさん。
バレエ音楽『火の鳥』『春の祭典』をはじめとする彼のエネルギッシュで大胆な音楽は多くの人々から愛され、現在でも演奏会などで頻繁にとりあげられています。
本記事では、そんなストラヴィンスキーさんの作品のなかから、ピアノのために書かれた曲や作曲者自身によってピアノ編曲版が作られた作品をピックアップ!
非常に優秀なピアニストでもあった彼ならではの高度なテクニックを要する華やかなピアノ曲は、一度聴けば耳から離れなくなること間違いなしです!
- 【スクリャービンのピアノ曲】現代音楽の先駆者が遺した名曲を厳選
- ストラヴィンスキーの名曲。人気のクラシック音楽
- ピアノの難しい曲|プロでも弾けない!?超絶技巧を要するクラシック
- 【メトネルのピアノ曲】20世紀ロシアの作曲家によるロマンあふれる名作
- 【デュティユーのピアノ曲】20世紀後半のフランスを代表する作曲家による名作
- 【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作
- 【現代曲】ピアノの不思議な響きに惹かれるクラシック作品を厳選!
- 【ボロディンのピアノ曲】ロシア民謡を愛した作曲家による名曲を厳選
- 【セヴラックのピアノ曲】ドビュッシーが認めた天才作曲家による名作
- 【シマノフスキのピアノ曲】激動の時代を生きた作曲家が遺した名作
- 【メシアンのピアノ曲】優れた色彩感覚によって生まれた珠玉の作品たち
- 【プロコフィエフのピアノ曲】20世紀最大の作曲家が遺した名曲を厳選
- 【ショスタコーヴィチのピアノ曲】交響曲の大家が手掛けた名曲たち
- 【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち
【ストラヴィンスキーのピアノ曲】20世紀を代表する作曲家が手掛けた名曲
セレナード イ長調Igor Stravinsky

20世紀を代表する革新的な作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーさん。
彼のピアノ曲『セレナード イ長調』は、1925年に作曲された個性的な響きを持つ作品です。
グラモフォンレコーディングのために各楽章がレコードの一面に収まるよう設計されており、モダン・クラシカルや新古典主義の影響を受けた4つの楽章から成ります。
複雑なリズムや断片的なメロディ、非伝統的な和声が織りなす独特の音楽的言語は、ピアニスト自身の演奏でも味わえます。
20世紀の音楽思想に革命をもたらした彼の作品を、ぜひ音源で体感してみてください。
4つの練習曲 Op.7 第4番Igor Stravinsky

20世紀を代表する革新的な作曲家であるイーゴリ・ストラヴィンスキーさん。
1882年にロシアに生まれ、『火の鳥』『ペトルーシュカ』『春の祭典』などのバレエ音楽で一躍有名になりました。
若き日に作曲された『4つの練習曲 Op.7』は、特に第4番が技術的にも表現的にも難易度の高い作品として知られています。
クラシック音楽の伝統を継承しつつも、彼独自の創造的解釈が加えられた本作。
リズミカルで活動的な特性を持ち、後の作品に通じるリズム感やダイナミズムの芽生えを感じさせます。
ストラヴィンスキーさんの作曲スタイルの発展を体感できる1曲を、ぜひ堪能してみてください!
ペトルーシュカからの3楽章 第2楽章 第2場より「ペトルーシュカの部屋」Igor Stravinsky

20世紀を代表するロシアの天才作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーさんが手掛けたバレエ音楽『ペトルーシュカ』をもとにした『ペトルーシュカからの3楽章』。
本作は、1921年に作曲家自身によってピアノ用に編曲され、同年にピアニストのアーサー・ルービンシュタインさんによって初演されました。
『第2楽章「ペトルーシュカの部屋」』は、主人公ペトルーシュカの複雑な感情や内面の葛藤が見事に音楽で描かれており、「ペトルーシュカ・コード」と呼ばれる不協和音が印象的です。
ストラヴィンスキーさんの革新的なリズムと和声、卓越したピアノ・テクニックを体感できる意欲作です。
ペトルーシュカからの3楽章 第3楽章 第3場より「謝肉祭」Igor Stravinsky

20世紀を代表する革新的な作曲家、イーゴリ・ストラヴィンスキーさんは、バレエ音楽『火の鳥』『春の祭典』をはじめとするエネルギッシュで大胆な作品で知られています。
本作『ペトルーシュカからの3楽章』は、彼のバレエ音楽『ペトルーシュカ』をピアノ独奏用に編曲したもの。
第3楽章『謝肉祭』では、謝肉祭の活気が描かれ、オーケストラ作品をピアノ1台でどう表現するかに挑んだ意欲作です。
左手のトリルや大胆な跳躍など、非常に複雑な技巧が要求される超絶技巧の譜面は、まさに聴く者を圧倒します!
高度なピアノ技術を持つ上級者にこそ、挑戦していただきたい名曲です。
4つのエチュード 第4番 Op.7-4 嬰ヘ長調Igor Stravinsky

1908年に制作された2分弱の小品は、和声とリズムの斬新な組み合わせが光る傑作です。
軽快で活発な音の動きは、まるで花火のようにめまぐるしく弾け、聴く者を魅了します。
シンコペーションを巧みに取り入れたダイナミックな展開と、鮮やかな和音進行が絶妙に調和し、演奏者の技量を存分に引き出します。
本作は、短いながらも音楽の可能性を追求したイーゴリ・ストラヴィンスキーの革新的な精神が凝縮されており、ピアノ演奏会のアンコール曲として、心に残る感動を与えることでしょう。
なお、1947年11月にはピアニストのナディア・ライゼンバーグさんがカーネギー・ホールで印象的な演奏を残しています。