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秒速5センチメートルの主題歌・挿入歌・BGM集

2007年に公開された、新海誠監督によるアニメ映画『秒速5センチメートル』。

主人公の遠野貴樹が小学生から社会人になるまでと、小学生時代の初恋を軸に描かれる物語です。

温かくて甘酸っぱくて、切ない……新海誠作品の中でも『秒速5センチメートル』が一番好きだというファンも多いんですよね。

そしてもちろん、新海作品の特徴の一つでもある「音楽の良さ」も持っています。

山崎まさよしさんの『One more time, One more chance』をはじめ、美しい楽曲たちは、物語と同じく胸に迫るものばかりです。

この記事では、映画の中に登場する曲を中心に『秒速5センチメートル』にまつわる音楽作品を一挙に紹介していきます。

秒速5センチメートルの主題歌・挿入歌・BGM集(1〜10)

Fragment of Letters江崎文武

わずか24秒の音が、届かない思いの欠片を繊細に結晶化させたインストゥルメンタルです。

江﨑文武さんが手がけるた実写映画『秒速5センチメートル』オリジナルサウンドトラックの5曲目に収録。

タイトルに冠された「手紙」が示すとおり、書簡や記憶の断片を象徴するかのようなはかなさが魅力です。

ピアノを中心に室内楽的なストリングスと音響を重ね、息遣いのような余白を生かしたミニマルな筆致で構成されています。

すれ違いや距離に思いを馳せるとき、心に染み入る1編です。

First Light of Quiet Moon江崎文武

本作は、夜明けと月明かりが交差する静謐な瞬間を40秒の短いピースに閉じ込めた劇伴です。

アルバム『5 Centimeters Per Second (2025) Original Sound Track』に収録された全31曲のうちの1曲で、2025年10月にCD、配信でリリースされました。

タイトルが示すとおり「静かな月の最初の光」という情景を、ピアノの繊細な音色とシンセのテクスチャで描き出し、映画のシーン転換や余韻を支える役割を果たしています。

One more time, One more chance山崎まさよし

秒速5センチメートル 特典 「One more time, One more chance」 山崎まさよし
One more time, One more chance山崎まさよし

美しく流れるようなギターと切ない歌詞が心の奥深くに響く、山崎まさよしさんの名曲。

1997年に発売され、山崎さん初の主演映画である『月とキャベツ』の主題歌として人気を博しましたが、2007年『秒速5センチメートル』でリニューアル版が発売され、再評価されています。

繊細なアニメーションと、ぼくとつとしたリリックの世界観がシンクロするようなフィット感がありますよね。

「誰もが知っていて、普遍性のある楽曲」として選んだ新海監督のセンスに納得です。

日常に描かれた情感あふれる風景、ひたむきに愛を語る純朴な空気感に浸って聴いてみてください。

秒速5センチメートルの主題歌・挿入歌・BGM集(11〜20)

Loner江崎文武

実写版映画のために書き下ろされたサウンドトラックから、序盤に配置された短いスコア曲です。

本作は約38秒という短い尺ながら、タイトルが示す孤独な心理の機微を繊細な音色で表現しています。

ピアノと微細な電子音響の組み合わせが、距離と時間をテーマにした原作の世界観をそっと浮かび上がらせる仕上がり。

誰かを思いながらも届かない、そんな切ない気持ちに寄り添ってくれます。

あなたのための世界みずさわゆうき

cascade 「あなたのための世界」 歌詞付
あなたのための世界みずさわゆうき

可憐なボーカルと美しいメロディーラインが印象的な『あなたのための世界』。

この曲を歌うみずさわゆうきさんは、新海監督が2002年に発表した短編アニメ『ほしのこえ』の主題歌も担当した歌手で、透き通るような麗しい声が彼の作品に流れる空気感にぴったりですよね。

映画『秒速5センチメートル』では、花苗が一人で買い物をするコンビニのシーンで流れます。

よくある日常の風景の中で、ふと爽やかな風が吹いたときのような清々しさが味わえる楽曲です。

Hakubo江崎文武

実写版のために書き下ろされたピアノ楽曲です。

ベルリンのエンジニアによるマスタリングで、ピアノの余韻と倍音の響きが繊細に設計されています。

叙情的な旋律で、夕暮れから夜へと移り変わる時間の機微を描き出し、モーダルな和声と極小の音型反復が郷愁と内省を喚起します。

映画が描く距離と時間の切なさに寄り添う、まさに薄明の情景そのものを音にした作品です。

Ours江崎文武

実写映画『秒速5センチメートル』のサウンドトラックに収録された劇中曲です。

ピアノを基調とした透明度の高い和声進行と、極小のアタックを活かした繊細なサウンドが特徴で、距離や時間の経過というテーマと響き合うはかなさを持っています。

いつのまにか映画の中に入り込んでしまう、そんな感覚を味わえるんです。

恋の切ない記憶を大切にしている方にオススメしたい作品です。