ギター初心者にもおすすめの定番オーバードライブ・コンパクトエフェクター。BOSS OD-3
エフェクターブランドの代表であるBOSSから、初のオーバードライブペダルであるOD-1が発売されたのは1977年のことでした。
それから20年後の1997年に全く新しいオーバードライブペダルとして誕生したのがOD-3です。
もくじ
デュアルステージ・オーバードライブ回路
OD-3はOD-1の後継機でこそあれ、基板の構造は全く違っています。
シンプルな回路を持っていたOD-1と違い、OD-3にはデュアルステージ・オーバードライブ回路という新開発の回路が搭載され、基板も非常に部品点数が多いとても複雑なものになっているのです。
そんな複雑な回路を持つOD-3ですが、音作りに複雑な操作は必要ありません。
ツマミはインプットジャックがある筐体右側からDRIVE、TONE、LEVELの順で並びます。
DRIVEで入力ゲインを、TONEで音質の柔らかさ調整しLEVELでアンプへの出力を調整する、という感じで一般的な歪み系エフェクターと同様の流れで音を作ることができます。
OD-3の魅力
さて、そんなOD-3の最大の魅力はなんといっても独特の心地良いドライブサウンドです。
OD-3の出音は低音の効いたコシのあるサウンドとなっており、どんなギターにつないでもサスティーンの効いたドライブサウンドを弾き出してくれます。
コシのあるサウンドといっても、ただ中音域が強調されただけのモコモコとした音が出るわけではありません。
バンドの中で埋もれない
OD-3はとてもきらびやかな高音域を出力してくれるので、バンドの中で埋もれないとても太いサウンドで演奏できるのです。
ただ、セッティングによってはやや抜けが悪くなる場合もあるので、アンプやほかのエフェクターとの組み合わせはいろいろと試してみたほうが良いでしょう。
OD-3の使いこなし術
では次に、OD-3の使いこなし術をお伝えします。
OD-3はメインの歪みペダルとしての使用はもちろん、IbanezのTS9 TUBE SCREAMERのようにブースターとして利用することも可能です。
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たとえば、ほかの歪み系エフェクターの前につないでブースターとして活用すれば、後段の歪み系エフェクターのサウンドにクリーミーな味付けを加えながら、ブーストすることができます。
この手法を使えば、ただ音量を増すだけでなく太さを加えることができるので、音が細いディストーションなどをコシのあるファットなサウンドに変えることも可能です。
アンプで歪みを作っておき、OD-3をソロ用のブースターとして繋ぐのも良いでしょう。
真空管アンプのような温かみをプラス
OD-3なら、トランジスタアンプのサウンドに真空管アンプのような温かみを加えることもできます。
このようにブースターとしてOD-3を活用するときはDRIVEをゼロに近い位置までさげて、LEVELをマックス近くまで上げるようにしてください。
TONEは後段の歪み系エフェクターやアンプに合わせて微調整すると良いでしょう。
Roland JC-120 との組み合わせ
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次に、OD-3をメインの歪みペダルにした場合のセッティング例をご紹介します。
練習スタジオでお馴染みのアンプといえば、ローランドのJC120ですね。
このアンプとOD-3を繋ぐ場合は、OD-3のTONEをゼロまで絞ると音がキンキンにならず気持ち良いドライブサウンドが得られます。
サスティーンを伸ばす
TONEを絞った上でDRIVEは3時位置あたりまで上げて、LEVELを11時あたりに設定すると、太さとサスティーンを併せ持つ気持ち良いドライブサウンドを得られるでしょう。
JC120側でMIDDLEを持ち上げてやると、より伸びやかでコシのあるサウンドになります。
持っていて損はない一台
OD-3は、現代の歪み系エフェクターを代表する機種であり、持っていて損はない一台です。
ギタリストの中には、音抜けが悪いと感じたり、音に個性がないと感じる方も多いようですが、ギターサウンドは歪み系エフェクターだけで決まるものではありませんし、OD-3も使い方次第でとても個性的なサウンドを出すことができます。
最初のエフェクターとしても最適
また、OD-3はどんな環境でもこれ一台あればそれなりの音作りができる、とても頼りになるエフェクターです。
価格も9,000円と安いので、ギタリストなら一度手にとってサウンドを体感してみて損はないでしょう。