昭和初期に流行した歌、ヒット曲【日本の歌】
昭和の曲でも初期の曲が知りたい!そんな方に見ていただきたい昭和初期のヒット曲をまとめました。
昭和元年〜昭和20年の楽曲をセレクト。
時代が変わってなお、多く親しまれるようになった1970年代以降の昭和歌謡とまた違った魅力があるかと思います。
ゆったりした曲調が多くどっしりと構えた雰囲気で、まさしく「歌を聴く」といった内容の曲がたくさんです。
日本語の奥深い言葉の響きも感じながら、ぜひゆっくりと耳を傾けてみてくださいね。
昭和初期に流行した歌、ヒット曲【日本の歌】(1〜10)
赤城の子守唄東海林太郎

昭和9年に発表された『赤城の子守唄』は、哀愁のあるメロディーと歌詞、直立不動で朗々と歌う東海林太郎さんの歌唱によって大ヒットしました。
ゆったりとした曲調と日本語の奥深さを感じさせる歌詞が特徴です。
この曲は、幕末の侠客「国定忠治」を主題とした時代劇映画『浅太郎赤城の唄』の主題歌として作られたもので、のちに映画もタイトルも『赤城の子守唄』に変えた途端、大入りになったそうです。
蓄音機の普及台数が100万台の当時、この曲のレコードが50万枚売れたともいわれています。
人生の並木路ディック・ミネ

昭和初期を代表する名曲、ディック・ミネさんの『人生の並木路』。
1937年のリリース以来、多くの人々に愛され続けています。
佐藤惣之助さんの心に響く歌詞と、古賀政男さんの味わい深いメロディが見事に調和した一曲です。
兄妹の絆をテーマにした珍しい内容も、当時の人々の心を掴みました。
ディック・ミネさんの表現力豊かな歌声が、歌詞の世界をより豊かに描き出しています。
ジャズや流行歌の世界で活躍したミネさんの代表曲として、今なお色褪せることなく輝き続けていますね。
日本の歌の奥深さを感じさせてくれる素敵な曲です。
流転上原敏

『妻恋道中』や『裏町人生』といったヒット曲を世に送り出しながらも、第二次世界大戦中に行方不明になってしまったシンガー、上原敏さん。
1937年7月にリリースされた楽曲『流転』は、松竹映画の主題歌として起用され大ヒットとなったナンバーです。
諸行無常を感じさせる深みを持ったリリックからは、当時の風景や空気感をイメージさせられるのではないでしょうか。
伸びやかな歌声と叙情的なメロディーが耳に残る、上原敏さんの代表曲の一つです。
東京ラプソディー藤山一郎

『東京ラプソディー』は、藤山一郎さんの温かみのある歌声が心に染みる昭和初期の名曲です。
ゆったりとした曲調に乗せて、銀座や浅草など東京の繁華街の情景が色鮮やかに描かれています。
「花咲き花散る宵も」という歌い出しから、懐かしくも新鮮な雰囲気が広がりますね。
当時の都市文化やモダニズムを感じられる歌詞は、今聴いても新鮮さを失っていません。
藤山さんの美しい日本語の響きに耳を傾けながら、昭和の東京へタイムスリップしてみませんか?
きっと心温まるひとときを過ごせますよ。
二人は若いディック・ミネ、星玲子

『二人は若い』は、歌手のディックミネさんと女優の星玲子さんによるデュエットソングで、喜劇映画「のぞかれた花嫁」の主題歌のB面として昭和10年に発売されました。
ジャズを歌うと不良といわれた戦前から戦後の歌謡曲全盛時代の大スターと映画界のスターのデュエットは世間の話題を集め、サトウハチロウさん作詞、古賀政男さん作曲による甘い歌詞と明るい軽快なメロディーが受けて、A面の曲を上回る大ヒットとなったそうです。