【高齢者向け】2月の俳句。冬から春への情景を詠む名句集
まだまだ寒さが残る2月ですが、梅の花がほころび始めたり、鳥のさえずりが聞こえたりと、春の気配を少しずつ感じられる季節でもありますよね。
そんな2月の情景を詠んだ句を味わってみましょう。
高齢者の方にとって俳句は、季節の移ろいを五感で味わい、昔の記憶をたどるきっかけにもなります。
身を切るような冷たい風、雪解けの景色、ふくらみ始めた花のつぼみ。
こちらで紹介した名句を参考に、この時期だからこそ詠める一句を詠んでみましょう。
日常の中にある小さな発見を言葉にする楽しさを感じていただけますと幸いです。
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【高齢者向け】2月の俳句。冬から春への情景を詠む名句集(1〜10)
いたづらに 古りゆく身かな 針供養NEW!高橋淡路女
針供養とは、折れたり古くなってしまった針を集めて供養すること。
今まで活躍してくれた針に感謝の気持ちを込めておこないます。
そのほか、裁縫の上達や針仕事が無事にできることも祈願するそうですよ。
針供養は毎年2月8日に開催されるため、俳句の世界では2月の季語として知られていますね。
「いたづらに」はむなしくや無駄に、「古りゆく」とは古くなってゆくと言う意味です。
高橋淡路女のこの句は、針仕事でむなしくも古くなり折れてしまった針たちに、感謝の意を込めて針供養をおこなう様子を詠んでいます。
初午や 古き幟も もののかずNEW!高橋淡路女
初午とは春の季語で、2月の最初の午の日におこなわれる稲荷神社の祭礼のこと。
稲がなることを意味する「稲なり、稲荷」から五穀豊穣や商売繁盛を祈願して、日本各地の稲荷神社で初午の祭りがおこなわれてきました。
新暦では2月ですが、旧暦で数える初午は2月よりももう少し春めいてきた暖かい時期のため、そんな暖かい春の陽気の中で参詣した際に詠んだ句でしょうか。
「幟」とはのぼりと読み、目印のために立てる旗のこと。
初午が開催されている神社に、それを知らせる古いのぼりがたくさん並んでいる様子が見てとれますね。
鶯や柳のうしろ藪の前NEW!松尾芭蕉
柳のうしろへ行ったり、藪の前に出たり、落ち着きのない鶯の姿が目に浮かぶような俳句ですね。
春告げ鳥とも呼ばれる鶯は、梅に鶯というように、春の情景の代表格として描かれることが多いです。
だからなんとなく優美な生き物……という印象があるのですが、実は意外に動き回る鳥なんですよね。
この俳句はそんな鶯のありのままを表現し、まるで目の前にいる鶯の様子を実況しているみたいでしょう。
想像すると、ふっと笑顔になる、ステキな作品です。
【高齢者向け】2月の俳句。冬から春への情景を詠む名句集(11〜20)
鶯や 二月礼者に 疎からずNEW!松瀬青々
新年のあいさつはお正月にするのが一般的ですが、昔はその時期に忙しい人々が遅れてあいさつ周りをおこなう、二月礼者という風習がありました。
この作品では鶯が現れる早春に、二月礼者がやって来る様子を描いていますよ。
最後の疎からずというのは、おろそかにしないという意味ですね。
遅れても丁寧にあいさつに来てくれた人たちを受け入れ、丁寧に接している様子が伝わってきます。
現代では廃れつつある風習ですが、昔はこのような風景も春らしさの1つだったのかもしれません。
白梅に 魂入りし 月夜哉NEW!正岡子規
魂入りとは、仏壇などに安置する位牌に魂を入れる儀式のこと……開眼供養と言います。
この句では位牌でなく季語となる白梅に魂が入って、月夜にその美しさを際立たせている様子が浮かびますね。
あくまで魂が入ったように美しい……という意味ですが、見た時の感動がストレートに伝わってきます。
白梅は春の訪れを告げる花として知られており、見頃は二月〜三月ごろです。
梅の花には主に紅梅と白梅の二種類がありますが、どちらの木であるかは切って断面を見れば色に違いがあるので分かるそうですよ。
鶯や 朝寝を起こす 人もなしNEW!正岡子規
春を代表する鳥「鶯」が季語として使われた、正岡子規の作品です。
朝起こす人がおらず、鶯の声で目が覚めたという内容ですね。
朝は目覚まし時計の音で起きたり、お母さんの「起きなさい!」という声で起きたりする事が多いと思います。
そんな日常から少し離れた鶯で目が覚める朝……ゆったりとした空気を感じる、なんだか贅沢な目覚めのような気がしますね。
鶯の鳴き声といえば「ホーホケキョ」ですが、春にはまだ練習段階の鳴き声も聞こえます。
少しずつ上達する鳴き声に耳を傾けるのも、春の楽しみですね。
初午や 物種うりに 日の当たるNEW!与謝蕪村
初午というのは二月の初めの午の日の事で、稲荷大神が鎮座した事から、全国の稲荷神社でお祭りがおこなわれる日として知られています。
このお祭りは、五穀豊穣や商売繁盛を祈願するものですね。
だからこの日の物種うりには、明るい日差しが当たっているのかもしれません。
初午は春の季語でもあるので、寒い冬を越えた先にある、暖かくてにぎやかな春の雰囲気も伝わってくるのではないでしょうか。
初午を使った有名な俳句ですので、よければ覚えておいてくださいね。


