【高齢者向け】2月の俳句。冬から春への情景を詠む名句集
まだまだ寒さが残る2月ですが、梅の花がほころび始めたり、鳥のさえずりが聞こえたりと、春の気配を少しずつ感じられる季節でもありますよね。
そんな2月の情景を詠んだ句を味わってみましょう。
高齢者の方にとって俳句は、季節の移ろいを五感で味わい、昔の記憶をたどるきっかけにもなります。
身を切るような冷たい風、雪解けの景色、ふくらみ始めた花のつぼみ。
こちらで紹介した名句を参考に、この時期だからこそ詠める一句を詠んでみましょう。
日常の中にある小さな発見を言葉にする楽しさを感じていただけますと幸いです。
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【高齢者向け】2月の俳句。冬から春への情景を詠む名句集(21〜30)
二ン月や 天神様の 梅の花小林一茶
天神様というのは、政治家であり学問の神様としても有名な菅原道真のことですね。
さまざまな能力に長け尊敬される人物だったことから、亡くなってからも天神様として崇められています。
菅原道真は梅の花をこよなく愛した言われており、この句にも季語として梅の花が登場していますよ。
冒頭の二ン月は俗語で誤用だと言われますが、一方で小林一茶らしいという声も聞かれます。
どちらが正しいかはさておき、2月の俳句の1つとしてお楽しみいただければ幸いです。
梅白し まことに白く 新しく星野立子
2月はまだ寒さが残る時期ですが、そのような中でも開花し始める梅の花も多いようです。
テレビやネットなどでも、梅の開花の話題があがることもありますよね。
冷たい風の中でも白や赤やピンクといった色の小さな花びらを咲かせる梅からは、美しさとけなげな様子も感じられます。
俳句でも、毎年見ている梅の花ですが、今年も新しい気持ちで開花を楽しんでいるようです。
高齢者の方も、梅の花が咲くことを楽しみしている方もいらっしゃるかもしれませんね。
ご一緒にお散歩に行った際に見た、梅の花以外にも屋外の景色などで俳句を楽しむのもいいかもしれませんよ。
山里は 万歳遅し 梅の花松尾芭蕉
町中から離れた山里には、年が明け梅の花が咲いた頃にようやく万歳師がやってくる……という内容の句ですね。
万歳とは、新年を祝う言葉を歌唱して家々をまわる芸能のことで、現在の漫才の元祖とも言われていますよ。
また、お気づきの方もおられるかもしれませんが、この一句には「梅の花」と「万歳」の2つの季語が使われています。
季重なりは基本的に避けるべき技法です。
しかしこの句に関しては、主題となる季語がはっきりしており、俳句の内容が損われていません。
さすが俳聖と呼ばれる松尾芭蕉ですよね。
梅が香に のつと日の出る 山路哉松尾芭蕉
梅の花は、2月に開花の時期を迎えることが多い花です。
小さな花ですが、冷たい春先の風の中でも咲いている姿が印象的ですよ。
梅の花の香りもすばらしく、春の予感も感じられそうですね。
俳句では人だけではなく、太陽も梅の香りに誘われたと表現しています。
それだけ、すべてを魅了するような香りなのでしょうね。
梅の木の近くを歩いていると、視覚と聴覚から季節の移ろいを楽しめそうです。
高齢者の方の中にも、梅の花の開花を楽しみにしている方もいらっしゃるかもしれませんね。
春浅き 水を渡るや 鶯一つ河東碧梧桐
田んぼや川で餌を探し食べるサギを見たことがある高齢者の方も、多いのではないでしょうか?
サギはゆっくりと、久川の浅いところを一足ひとあし歩く姿が特徴的な鳥です。
2月の川の中は、まだ冷たい時期です。
そこを、特徴のある歩き方をしているサギを見ていると、川の水がとても冷たく感じられます。
サギにとっては、いつもと変わらない餌をとるときの様子ですが、見ている人の感覚でサギの状態がかわっていくところも面白いですね。
日常の中で、寒さを感じるものを見つけて、自分の心情と合わせて俳句を作ってみてはいかがでしょうか?
如月や 身を切る風に 身を切らせ鈴木真砂女
最近は冬でも暖かな日も多くありますよね。
ですがかつての日本は、2月の寒さが厳しく感じられることの方が多かったそうです。
吹く風も冷たく、厚着をしていても身を切るような寒さだったことでしょう。
こういった冬の体験をした高齢者の方も多いのではないでしょうか?
冬や2月の体験は、高齢者の方との会話のきっかけにもなりそうです。
そこから幼かった頃の話や、家族と過ごした頃の思い出を振り返る方もいらっしゃるかもしれませんよ。
会話をしながら、俳句を詠むことで楽しい時間が過ごせそうですね。
折りかけし 枝もありけり 猫柳鈴木花蓑
この句の季語は、猫柳……初春の季語の1つですね。
猫柳とは、水辺に自生する事が多いヤナギの1種です。
白い綿毛で包まれる花芽が特徴的で、それが猫のしっぽのようだと言われていますよ。
この句はそんな猫柳の姿をつづったものですね。
猫柳は枝が細く、風の力が強いと折れてしまうことがよくあります。
そんな猫柳のありのままの姿が浮かんできて、猫柳を身近に感じたことのある方なら「そうそう!」と思わず共感し、外遊びの懐かしい思い出もよみがえる句ではないでしょうか。


