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【高齢者向け】夏の俳句。夏を感じるアイディア

夏は、高齢者の方にとって懐かしい思い出がよみがえる季節ですよね。

そんな夏のひとコマを、俳句で気軽に表現してみませんか?

俳句はたった17音で作れる、日本ならではの詩の形式です。

難しく考えずに、目の前に広がる季節の風景や心に浮かんだ気持ちを素直に詠むのがコツです。

五・七・五のリズムに乗せることで、情景がより鮮やかに伝わります。

本記事では、夏をテーマにした簡単で親しみやすい俳句をご紹介します。

言葉に季節を込める楽しさを、ぜひ味わってみてください。

【高齢者向け】夏の俳句。夏を感じるアイディア(61〜70)

暁の 紺朝顔や 星一つ

暁の 紺朝顔や 星一つ

「客観写生」「花鳥諷詠」を提唱したホトトギス派の巨匠である高浜虚子さん。

本名は清、きよし、で、その本名をもじって虚子、きょし、としました。

俳号1つにしてもちょっとしたしゃれっ気を感じますね。

そんな虚子さんのこの俳句。

朝顔が早くも開き始めるころ、まだ朝が早いせいか明け方の空には星さえも見える、「星と花の不意の競演に趣を感じた」とも解釈できます。

あなたはどう読み取りましたか。

朝方の暗さと比較した紺色の朝顔が一層句を引き立てます。

朝顔に つるべとられて もらい水

朝顔に つるべとられて もらい水

石川県白山市の方ならみんな知っている加賀千代女さん。

千代女さんは朝顔の俳句をたくさん詠んでいて、朝顔は白山市の市の花にも選ばれているんです。

白山市の聖興寺には千代女さんの遺品を集めた遺芳館もあります。

この俳句で興味を持たれた方はぜひ。

俳句の内容は、水をくもうと思ったら柄杓に朝顔の鶴が巻き付いていて、朝顔を切るのもかわいそうだからお隣さんから水をもらってきたのだよ、という分かりやすく万人に親しみやすいもの。

こんなすてきな俳句を詠んでみたいものですね。

涼風の 曲がりくねって 来たりけり

涼風の 曲がりくねって 来たりけり

暑い夏は何とかして涼しさを得ようとするもので、時折吹き抜ける風に助けられたという人も多いと思います。

そんな夏に吹き抜ける涼しい風の道のりから、それぞれの暮らしについても思いをはせているような、小林一茶の俳句です。

涼しい風も曲がりくねって届くと表現されていて、これによって江戸の町の独特な構造と、すみにくさを感じた様子も描かれています。

曲がりくねったとしてもしっかりと届くのだという部分から、風の力強さも感じられるような内容ですね。

目には青葉 山ほととぎす はつ松魚

目には青葉 山ほととぎす はつ松魚

五七調の調べを整えるために「目に青葉」と記しているものもよく見かけるのですが、正解は「目には青葉」のようです。

青葉、ホトトギス、初鰹と季節がいくつも重なって、ともすれば焦点がぼやけてしまいそうな一句ですが、結句の「初鰹」のエネルギーがまるで切れ字のように響いているんですね。

山口素堂さんは山梨県出身の江戸期の俳人。

地元山梨には素堂さんに関する石碑が3つありますので、俳句を詠む旅がしたい方にもオススメです。

できることならこの俳句同様季節のいい初夏がいいですね。

籠かばふ 鬼灯市の 宵の雨

籠かばふ 鬼灯市の 宵の雨

この句の他にも「梨咲くと葛飾の野はとの曇り」「ふるさとの沼のにほひや蛇苺」など秋桜子は叙情的で明るい句を残しています。

高浜虚子に句を習ったものの伝統踏襲以上の活動を見せました。

この句は楽しい鬼灯市を散策していたところに夕方の雨にあってしまった。

籠屋は籠をかばっているよと、人それぞれ雨に対する景色を広く見つめ詠んだもの。

籠には諸説あって解釈の仕方も違うといいますので、興味が湧いた方はぜひ調べてみてくださいね。

現代俳句のお手本ともなる一句です。

荒海や 佐渡に横とう 天の川

荒海や 佐渡に横とう 天の川

佐渡島といったら何を連想しますか?

金、ジオパーク、佐渡弥彦米山国立公園。

この俳句を追い掛けて佐渡に旅行に行きたくなりますね。

何とこの佐渡島、1600万年前は本州と陸続きだったんですよ。

今でも地殻変動により島の隆起が続いているとか。

芭蕉さんも海向こうの佐渡島を思って一句詠んだんでしょうね。

空には天の川が渡っている、宇宙の大きさすればこの海や陸も小さなものだと。

実際には宇宙にまで関心が及んだどうかは分かりませんが、それでも大きな景色の一句であることは間違いありません。

ロマンありますね!

薄月夜 花くちなしの 匂いけり

薄月夜 花くちなしの 匂いけり

俳人、文学者としても有名な正岡子規さんですが、大の野球好きでもあったとか。

ポジションはキャッチャーでした。

外来語のバッター、ランナー、フォアボールにそれぞれ「打者」「走者」「四球」と翻訳案を出したのもこの子規さんなんです。

それでは俳句の話。

俳句に登場するくちなしの花はジャスミンに似た香りを放ち、園芸家にも人気のある種類です。

「月がこうこうと照らない夜、どこからともなくくちなしの花の香りがしてきた」という内容は分かりやすくも滋味深いもの。

見えないのに香りが漂ってくるとは実に俳句的ではありませんか。

長持ちに 春ぞくれ行く 更衣

長持ちに 春ぞくれ行く 更衣

お笑いタレントの明石家さんまさんが主演したドラマ『好色一代男』を知っていますか?

江戸時代を生きた井原西鶴さんはその原作者でもあるんですよ。

現代風にアレンジしているとはいえ、いい物語というのはいつの時代にも愛されるものなんですね。

俳句の中に出てくる「長持ち」とは今でいうところの衣装ケースのようなもの。

衣替えをしているうちに春の日の1日が終わってしまった。

暖かさが暑さに変るのももうすぐなのだろうなあ……と、これからくる夏を思うしみじみとした一句です。

雲の峰 いくつ崩れて 月の山

雲の峰 いくつ崩れて 月の山

晴れ渡る青空は夏を強くイメージされる景色で、そこには空に浮かんでいる大きな入道雲も欠かせませんよね。

そんな入道雲の大きさの変化と、そこに至るまでの時間の経過を想像したような、松尾芭蕉による俳句です。

入道雲の形が変化していくことを山が崩れると表現していて、そのスケールの大きい言葉からも、入道雲の存在感が伝わってきます。

今の形に至るまでに、どのくらいの時間をかけてどのように変化してきたのかと思いをはせる様子が、夏への思いも感じさせるような内容ですね。

おわりに

いかがでしたか?

俳句はわずか17音で季節の情景や心の機微を表現できる、日本ならではのすてきな文化ですよね。

夏は、鮮やかな自然や懐かしい思い出が心に浮かびやすい季節です。

そんなひとコマを俳句に詠むことで、日常の中にささやかな風情や喜びを見つけられるかもしれません。

ぜひ、気負わずに思いのまま言葉を紡いでみてくださいね!