【高齢者向け】夏の俳句。夏を感じるアイディア
夏は、高齢者の方にとって懐かしい思い出がよみがえる季節ですよね。
そんな夏のひとコマを、俳句で気軽に表現してみませんか?
俳句はたった17音で作れる、日本ならではの詩の形式です。
難しく考えずに、目の前に広がる季節の風景や心に浮かんだ気持ちを素直に詠むのがコツです。
五・七・五のリズムに乗せることで、情景がより鮮やかに伝わります。
本記事では、夏をテーマにした簡単で親しみやすい俳句をご紹介します。
言葉に季節を込める楽しさを、ぜひ味わってみてください。
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【高齢者向け】夏の俳句。夏を感じるアイディア(41〜50)
夏草や 兵どもが 夢の中
もちろん皆さんご存じ、学校の教科書にも登場する松尾芭蕉さんの有名な俳句です。
特に俳句に興味がない方もこの句は知っていることでしょう。
学生の頃は「兵」がどうして「つはもの」と読むのか?
と、何も思わないままただただ暗唱した記憶があります。
この俳句が詠まれた場所は東北は平泉。
芭蕉さんはそこで奥州藤原氏の栄華の果てをしのんだのでしょうか。
奥州藤原氏が滅んでから何度目の夏がきて、そして夏草が風になびいていることでしょう。
現地にいた芭蕉さんならずとも感慨深くなる一句ですね。
山門の 大雨だれや 夏の月
夏は日差しが強い晴れというイメージが強いですが、強い雨が降る季節でもありますよね。
そんな夏の強い雨の情景をまっすぐに描いた、小林一茶による俳句です。
山門に強い雨が降っている様子、そのあとに見える夏の月という構成で、雨の激しさと、月が輝く静かな風景を対比させています。
強い雨が降ったとしても、時間がたてば月が見えるという点で、風景の変化に思いをはせているようにも見えていますね。
変化があるからこそ、自然は美しいのだという部分も伝えているような内容ですね。
川風や 薄柿着たる 夕涼み
最近の夏は40度を超える気温も珍しくなくなってきました。
いろいろと暑い町はあると思いますが京都も暑そうですよね。
この句は元禄3年、夏の頃の作とされている一句。
今ほど冷房装置が発展していなかった京都の夏を涼ませるものといったら川床でしょうか。
この句にはよく四条の河原の夕涼みの絵がコラージュされています。
当時流行していた?
柿で染めた衣類をまとっての夕涼み、流行の最先端を走っていた景色とも。
川の風が一層涼しく感じられる一句です。
暁の 紺朝顔や 星一つ
「客観写生」「花鳥諷詠」を提唱したホトトギス派の巨匠である高浜虚子さん。
本名は清、きよし、で、その本名をもじって虚子、きょし、としました。
俳号1つにしてもちょっとしたしゃれっ気を感じますね。
そんな虚子さんのこの俳句。
朝顔が早くも開き始めるころ、まだ朝が早いせいか明け方の空には星さえも見える、「星と花の不意の競演に趣を感じた」とも解釈できます。
あなたはどう読み取りましたか。
朝方の暗さと比較した紺色の朝顔が一層句を引き立てます。
朝顔に つるべとられて もらい水
石川県白山市の方ならみんな知っている加賀千代女さん。
千代女さんは朝顔の俳句をたくさん詠んでいて、朝顔は白山市の市の花にも選ばれているんです。
白山市の聖興寺には千代女さんの遺品を集めた遺芳館もあります。
この俳句で興味を持たれた方はぜひ。
俳句の内容は、水をくもうと思ったら柄杓に朝顔の鶴が巻き付いていて、朝顔を切るのもかわいそうだからお隣さんから水をもらってきたのだよ、という分かりやすく万人に親しみやすいもの。
こんなすてきな俳句を詠んでみたいものですね。
涼風の 曲がりくねって 来たりけり
暑い夏は何とかして涼しさを得ようとするもので、時折吹き抜ける風に助けられたという人も多いと思います。
そんな夏に吹き抜ける涼しい風の道のりから、それぞれの暮らしについても思いをはせているような、小林一茶の俳句です。
涼しい風も曲がりくねって届くと表現されていて、これによって江戸の町の独特な構造と、すみにくさを感じた様子も描かれています。
曲がりくねったとしてもしっかりと届くのだという部分から、風の力強さも感じられるような内容ですね。
目には青葉 山ほととぎす はつ松魚
五七調の調べを整えるために「目に青葉」と記しているものもよく見かけるのですが、正解は「目には青葉」のようです。
青葉、ホトトギス、初鰹と季節がいくつも重なって、ともすれば焦点がぼやけてしまいそうな一句ですが、結句の「初鰹」のエネルギーがまるで切れ字のように響いているんですね。
山口素堂さんは山梨県出身の江戸期の俳人。
地元山梨には素堂さんに関する石碑が3つありますので、俳句を詠む旅がしたい方にもオススメです。
できることならこの俳句同様季節のいい初夏がいいですね。





