メタルドラマー必見!バスドラムにキックポートを取り付けてみた
キックポートとはバスドラムの穴に取り付けて、バスドラムをミュートすることなく低音を強調できるアイテムです。
先日、ドラムセットにキックポートを取り付けましたのでその感想について書こうと思います。
キックポート取り付け
もともとこのドラムセットはビンテージという事もあってフロントヘッド穴無しのジャズ向きなサウンドにしていたのですが、野外イベントでの使用のために急遽すべてのタイコの皮を張り替えてオールジャンルに使えるような音作りへ変更。
ペダルに関して僕は普段ツーバスセットを使う時は両足スピードコブラ+チタンビーター、ワンバスセットの時はアイアンコブラツインペダル+フェルトビーターという組み合わせを使い分けているのですが、チタンビーターを踏んだあとにフェルトビーターを踏むとどうしても「この胴鳴りと音質を維持したままもう少しアタックが明確(フェルトとチタンの中間のサウンド)になってくれればなぁ~」と思い、キックポートの導入を決意いたしました。
僕のプロフィール写真を見られた方はご存じの通り、ツーバスセットの方にはキックポートを既に付けておりまして取り付け位置はメーカー推奨の下側に取り付けています。
でも、この位置だと試された事のある方は分かるかと思いますが、アタックの増強よりもサスティーンや低音域の増強の方が強いので、ツーバス連打に適した硬質で余韻の短いアタック音というよりはどちらかというとR&Bやゴスペル系に適した一発一発の明瞭なアタック音の後ろに「ドゥゥゥ~ン」っていう感じの余韻がついた「ファットなアタック音」になります。
メタルバンドに適したバキバキの音を期待して取り付けたれた方の場合は、結果として「キックポートを外してホールカットリングだけの状態で使った方が良い音だった」なんていう悲しい結果になる恐れがありますね。
しかしこのキックポート、実は取り付け位置によってアタックやサスティーンのバランスが結構変わります。
ですので今回は「メタル用にキックポート付けたいんだけど、ネットのレビューで賛否両論だからどうしよう……」と迷われてる方向けのアタック重視の取り付け位置を紹介させて頂こうと思います。
まずは穴無しの状態。
これはこれで良い音なんですがマイク無しの野外でツーバスのフレーズをクッキリ聴かせるにはちとキツイ……
キックポート。
ぎんぎら具合が宇宙刑事ギャバンみたいで良いですね!
バスドラムヘッド切り抜き
付属のホールカットリングをこの辺(ロゴ左下辺り)に貼ります。
ヘッドのテンションを緩めた状態でカッターで切り抜きます。
ちなみに僕は以前、ヘッドのテンションが掛かった状態の時にカッターで切ろうとして「バリ~ン!」って大事なフロントヘッドを破ってしまった苦い経験が……(涙)
水平器を使ってロゴの向きが真っすぐになっているかを確認してからチューニングしていきます。
後は、説明書に書いてあるようにドライバーの持ち手の部分を使ってキックポートを取り付けていきます。
品種改良されたのか以前のモデルに比べて取り付けがしやすくなっていたのと以前のモデルはキックポート自体が動いてズレたりする事があったけど今回のはそういうのがまったく無く完璧に密着して動きません!
すごい!
そして、肝心の音ですがこの位置ですとまるでマイクで集音した時のようなタイトかつアタックの強調されたバスドラムサウンドを実感できるかと思います。
アタック感は欲しいけどウッドビーターだと硬すぎるという方、フェルトをマイクで拾った時くらいのバランスの取れたサウンドをお求めの方はお試しあれ……でわでわ。
ライタープロフィール
ドラマー
八田頼樹
兵庫県出身。
へヴィロックバンド KROWZET HEAD のドラマー[mokison] として 2011 年まで活動。
サウンドクルーエルよりファーストアルバム「K.Z.H.E.P」を発売。
パラノイドレコーズよりコンピレーションアルバム「HELLGATE」に参加。
音楽雑誌に掲載されるなど注目を集める中、惜しくも解散。
バンド解散後は日本が世界に誇るプロドラマー[ 手数王 ] 菅沼孝三氏に師事。
ウェブサイト:http://mokison.com
ブログ:http://ameblo.jp/drum-n-didgeri
Twitter:mokison_drum
Facebook:yorishige.hatta