【最高難度】ピアノの魔術師・リストが手掛けた難しい曲を厳選
並外れた演奏テクニックを武器にピアニストとして活躍しながら、作曲家としても超絶技巧を要するピアノ曲を数多く残したピアノの魔術師、フランツ・リスト。
華やかで壮大な作品たちは多くの人々を魅了してきましたが、超人並みのテクニックがなければ弾きこなせない作品も多く、憧れの気持ちがあってもなかなか挑戦できないのが正直なところ。
今回は、そんな難易度の高いリスト作品のなかでも、特に難しいとされている曲を厳選してご紹介します。
技巧的な難しさに気をとられてしまいがちですが、ぜひ楽曲自体の美しさやリストの描く壮大な世界観にも注目しながらご覧ください。
【最高難度】ピアノの魔術師・リストが手掛けた難しい曲を厳選
スペイン狂詩曲 S.254Franz Liszt

超絶技巧を要する楽曲を数多く残したフランツ・リストの作品のなかでも、非常に難易度が高い曲の一つとされている『スペイン狂詩曲』。
国際コンクールなどで演奏されることが多く、弾きこなせるピアニストもそれほど多くないといわれている難曲です。
高速の音階や力強い和音やオクターブの連続など、高難度につながる要素がちりばめられていますが、随所に現れるアルペジオもその一つ。
激しいアルペジオや柔らかくきらめくアルペジオ、さまざまな質感のアルペジオを1曲の中で楽しめる、聴きごたえのある作品です。
巡礼の年 第2年 イタリア S.161 第7曲「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」Franz Liszt

マイナーな作品でピアノ発表会に出たいという方にオススメしたいリストの作品が、こちらの『巡礼の年 第2年 イタリア S.161 第7曲「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」』。
難易度としてはショパンの幻想曲よりも簡単で、異常なまでに難しいというわけではありませんが、確かな技量を見せるにはうってつけの作品です。
リストの作品にしては珍しく演奏効果が高いので、単純な楽曲としても楽しめるでしょう。
コーダの跳躍の難易度が高いので、腕に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。
半音階的大ギャロップFranz Liszt

リストの名作『半音階的大ギャロップ』。
『超絶技巧練習曲』の『マゼッパ』や『鬼火』とともに、リストの難曲として名高い作品ですね。
そんな本作の難所はなんといっても4-5指を用いた細かい動きではないでしょうか?
指がつりそうになるいやらしい構成に加えて、幅広い跳躍やオクターブも連発します。
並の上級者では正しく演奏することが難しい作品です。
他のリストの作品に比べると、演奏効果がやや低い作品ですが、増三和音や全音音階の響きが好きな方にとってはツボに入る作品といえるでしょう。
メフィスト・ワルツ 第1番 S.514 『村の居酒屋での踊り』Franz Liszt

ピアノ発表会の定番として愛され続けているのは、悪魔のフィドル弾きと美しい踊り子の恋を描いた情熱的なワルツ。
19世紀ロマン派を代表するピアニスト、フランツ・リストの作品です。
1856年から1861年にかけて作曲され、村の居酒屋を舞台に繰り広げられる官能的な物語を音楽で表現しています。
冒頭から響き渡る五度の和音の積み重ねや、激しいリズムの中に織り込まれたロマンティックな旋律は、聴衆を魅了せずにはいられません。
本作はさまざまな映画やドラマでも使用され、その劇的な音楽性が映像作品の中でも効果的に活かされています。
ピアノの技巧を存分に活かし、聴衆を圧倒したい発表会でぜひ演奏してみてはいかがでしょうか。
超絶技巧練習曲 第7番『英雄』Franz Liszt

フランツ・リストを代表する難曲集『超絶技巧練習曲』。
『マゼッパ』や『鬼火』といった非常に難しい楽曲がラインナップする作品ですね。
今回はその中から、こちらの『超絶技巧練習曲 第7番「英雄」』を紹介したいと思います。
日本ではイタリア語の『エロイカ』というタイトルでも有名ですね。
本作の難しさはなんといってもアルペジオが非常に多いこと。
最上級の作品ではありませんが、アルペジオに関してはすさまじく難しい作品です。