【難易度低め】フランツ・リストのおすすめのピアノ曲【中級】
フランツ・リストといえば19世紀における代表的なピアニスト兼作曲家の1人であり、ニコロ・パガニーニに影響を受けたという超絶技巧でも知られていますよね。
パガニーニのヴァイオリン協奏曲を主題として編曲した『ラ・カンパネラ』や『ハンガリー狂詩曲 第2番』といった代表的な作品は高度なテクニックが要求され、比較的易しいとされる有名な『愛の夢 第3番』も実際に弾くとなると上級レベルです。
それでもリストの曲をどうにか弾いてみたいという中級者レベルの方に向けて、今回の記事ではマイナーな作品も含めてリサーチ、リストの作品としては難易度が低めな楽曲を集めてみました。
ピアニストとしてレベルを上げたい方も要チェックです!
【難易度低め】フランツ・リストのおすすめのピアノ曲【中級】(1〜10)
詩的で宗教的な調べ 第6曲『眠りから覚めた御子への賛歌』Franz Liszt

自由な発想のもとで作曲された、規模の異なる全10曲で構成されたピアノ作品集『詩的で宗教的な調べ』。
フランス、ロマン派の詩人アルフォンス・ド・ラマルティーヌの詩に感銘を受けて作られたとされるこの曲集の第6曲『眠りから覚めた子供への賛歌』は、フランツ・リストの同名の合唱曲をピアノ独奏用に編曲した作品です。
合唱曲をベースにしながらも、ピアノの音色の美しさを最大限に引き出すメロディーが盛り込まれており、変化に富んだ弾きごたえのある1曲となっています。
献呈Schumann=Liszt

ロベルト・シューマンが結婚式前夜に妻クララに贈った歌曲集『ミルテの花 op.25』を、ピアノの魔術師フランツ・リストがピアノ独奏用に編曲したものが、このシューマン=リストの『献呈』です。
編曲されたクラシック作品の中には、独特のアレンジが加えられて原型をとどめていない作品も数多くありますが、こちらの作品はシューマンが作曲した歌曲を忠実に再現しつつ、リストらしいピアニスティックな表現が加えられており、非常に上品な作品に仕上げられています。
原曲の歌曲を聴いてから弾くと、より演奏のイメージが明確になりますよ!
Franz Liszt:愛の夢 第3番Franz Liszt

1845年頃にフランツ・リストが作曲された歌曲を1850年にピアノ独奏曲として編曲したこの作品は、美しい旋律と深い感情表現が特徴です。
人間愛をテーマにした詩に基づいており、愛の深さと儚さを表現しています。
ロマン派が持つ特有の情熱的で抒情的なスタイルで、夜想曲の形式で書かれた本作は、映画やテレビドラマの挿入曲としても使用されています。
ピアノ演奏の技術を磨きたい方や、心に響く美しい旋律を楽しみたい方におすすめの一曲です。
子守歌 S.174 R.57Franz Liszt

フランツ・リストといえば、情熱的でロマンチックな音楽や、人間業とは思えない超絶技巧の楽曲を思い浮べる方が多いはず。
しかし『子守歌 S.174 R.57』は、リストらしい甘い雰囲気はありつつも激しさは一切感じられず終始穏やかに進んでいく、心地よい眠りに導いてくれるような美しい楽曲です。
音数は少なく譜読みしやすいですが、穏やかな流れを意識しなめらかに演奏するためには、指先をしっかりコントロールすることが重要です。
正しい手のフォームで、1音1音を大切にしながら演奏しましょう。
愛の夢 第2番『私は死んだ』Franz Liszt

フランツ・リストの『愛の夢』といえば、フェルディナント・フライリヒラートの詩『おお、愛しうる限り愛せ』に曲をつけた第3番が有名ですが、ドイツの詩人ルートヴィヒ・ウーラントの詩に曲をつけた第2番『私は死んだ』も、非常に美しい隠れた名曲です。
流れが美しい第3番と異なり、切々と思いをかみしめるように進んでいくのが、第2番の特徴的な部分。
音1つ1つの響きを意識しながら弾いていく必要があるため、音を追うことは比較的簡単ですが、ごまかしが効かない難しさがあります。
コンソレーション 第5番Franz Liszt

高度なテクニックを要する『超絶技巧練習曲』などとは異なり、比較的やさしいレベルの楽曲で構成されているピアノ曲集『コンソレーション』。
第5曲は、左手の穏やかな伴奏の上に希望の光を感じさせるような明るくやさしいメロディーが重なった、とても美しい作品です。
譜読みしやすくテクニック的にもそれほど難易度は高くありませんが、トップのメロディーラインが伴奏やハーモニーを作り出す他の音にかき消されてしまいがち。
メロディーがどこにあるのかしっかり把握し、よく響かせながら演奏してみてくださいね。
ロマンス S.169Franz Liszt

フランツ・リストがモスクワを訪れた際に作曲したとされている『ロマンス S.169』。
音数はそれほど多くありませんが、ロマンチックさと穏やかさ、激しさなどのさまざまな要素を兼ね備えた、ロマン派を代表する作曲家リストらしい作品です。
「リストのロマンスなんて聞いたことがない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は演奏会などでたびたび取り上げられており、ピアノ愛好家からも人気の高い1曲なんです。
リストの大曲に挑戦する前に、この曲で世界観を味わってみるのもオススメですよ!






