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【難易度低め】フランツ・リストのおすすめのピアノ曲【中級】

フランツ・リストといえば19世紀における代表的なピアニスト兼作曲家の1人であり、ニコロ・パガニーニに影響を受けたという超絶技巧でも知られていますよね。

パガニーニのヴァイオリン協奏曲を主題として編曲した『ラ・カンパネラ』や『ハンガリー狂詩曲 第2番』といった代表的な作品は高度なテクニックが要求され、比較的易しいとされる有名な『愛の夢 第3番』も実際に弾くとなると上級レベルです。

それでもリストの曲をどうにか弾いてみたいという中級者レベルの方に向けて、今回の記事ではマイナーな作品も含めてリサーチ、リストの作品としては難易度が低めな楽曲を集めてみました。

ピアニストとしてレベルを上げたい方も要チェックです!

【難易度低め】フランツ・リストのおすすめのピアノ曲【中級】(1〜10)

巡礼の年 第3年 第2曲『エステ荘の糸杉にI:哀歌』NEW!Franz Liszt

F. LISZT – Aux Cypres de la Villa d’Este 1: Threnody S.163/2 (Zoltan Kocsis)
巡礼の年 第3年 第2曲『エステ荘の糸杉にI:哀歌』NEW!Franz Liszt

本作は、ローマ近郊のヴィラ・デステにある名木に触発されて1877年に作曲された、静かながらも深い思索に満ちたピアノ独奏曲です。

華麗な技巧で知られるロマン派の巨匠が晩年にたどり着いた、陰影の濃い内省的な世界が広がっています。

『哀歌』というタイトルが示すように、ためらうような和音の進行や低音域の重みが、喪失感や祈りのような語られない感情を見事に表現しています。

派手な超絶技巧を必要としないため、和音の響きや音色にじっくりと向き合いたい方にオススメです。

老境の作曲家が見つめた風景と心象を想像しながら、静寂のなかでその深遠な響きを堪能してみてはいかがでしょうか。

旅人のアルバム 第2部:アルプスの旋律の花々 7c. Allegro pastoraleNEW!Franz Liszt

Liszt – Allegro pastorale (from Album d’un voyageur, S.156) – Cyprien Katsaris Piano
旅人のアルバム 第2部:アルプスの旋律の花々 7c. Allegro pastoraleNEW!Franz Liszt

フランツ・リストがスイスを旅した際の体験や自然の風景を音楽で表現したとされるのが、ピアノ曲集『旅人のアルバム』の第2部『アルプスの旋律の花々』に収められた『7c. Allegro pastorale』です。

1840年にパリで出版された初期作品集の一つに収められており、のちに有名な『巡礼の年 第1年:スイス』の第3曲へと発展していく原型でもあります。

軽やかな進行感を備えた牧歌風の曲調で、超絶技巧よりもニュアンスの制御や歌い方が求められます。

透明感のある音色やテンポの呼吸を大切にしながら、アルプスの自然を感じさせる素朴なメロディを紡いでみてください。

巡礼の年 第1年:スイス 第9曲『ジュネーヴの鐘 』NEW!Franz Liszt

旅の終着点で感じる静かな余韻を美しく描いた、アルバム『巡礼の年 第1年:スイス』の最後を飾る夜想曲です。

1835年からの滞在体験が背景にあり、推敲を重ねて1855年に出版された歴史をもっています。

夜の静けさのなかに響く遠くの鐘の音や、水辺の穏やかな空気が、柔らかな和音と歌うようなメロディによって見事に表現されています。

華麗なテクニックよりも、音の響きを繊細にコントロールすることが求められる本作。

ペダルをていねいに使い、濁りのない透明な音色を響かせることがポイントです。

激しいフレーズよりも、心安らぐ詩的な旋律をじっくりと弾き込みたい方にピッタリな作品といえるでしょう。

【難易度低め】フランツ・リストのおすすめのピアノ曲【中級】(11〜20)

巡礼の年 第3年 第3曲『エステ荘の糸杉にII:哀歌』NEW!Franz Liszt

Franz Liszt – Aux cypres de la Villa d’Este, Threnodie II, S. 163/3, Mark Salman, piano
巡礼の年 第3年 第3曲『エステ荘の糸杉にII:哀歌』NEW!Franz Liszt

ローマ近郊のヴィラ・デステにある庭園の風景から着想を得て、1877年に作曲されたピアノ曲集『巡礼の年 第3年』の第3曲。

西洋で追悼の象徴とされる糸杉をテーマにした哀歌で、深い悲しみや祈りが込められた作品です。

ホ短調を基調とする暗く沈んだ和音が広がり、重厚な低音や曖昧な和声が、割り切れない喪失感をじわじわと描き出します。

華麗な超絶技巧よりも、フレーズの間合いや持続する緊張感のコントロールが求められるのが特徴。

晩年の内省的な世界観に触れながら、表現の幅をぐっと広げてみてはいかがでしょうか?

「ト短調 – Molto agitato」すべての長・短調の練習のための48の練習曲 6番NEW!Franz Liszt

15歳という若さのフランツ・リストが1826年当時に完成させた、全48曲からなる壮大な練習曲構想の一つとして作られたピアノ独奏曲です。

若いエネルギーにあふれた焦燥感や、短調ならではのひりひりとした緊張感がダイレクトに伝わってくるドラマチックな曲調が魅力。

後年の壮大な作品に比べると、楽譜のつくりが比較的シンプルかつ短くまとまっているため、情熱的な世界観に少しステップアップして触れてみたいという方にもピッタリです。

テンポが速く激しい感情の動きが要求されますが、単なる指の運動で終わらせず、心から湧き上がる感情を思いきり音にのせて響かせてみてくださいね!

巡礼の年 第3年 第7曲『心を高めよ』NEW!Franz Liszt

『巡礼の年 第3年』の最後に置かれた第7曲で、「心を高めよ」という祈りの言葉を題名に持つ作品です。

晩年のリストが宗教的な深みへと向かった精神世界を映し出すような、凝縮された響きが特徴の楽曲となっています。

1883年の出版に至るまで、何度も手直しを重ねて完成形へとたどり着いたそうです。

超絶技巧が連続する華やかな曲とは違い、演奏時間は3分ほどと短め。

悲しみや祈りをへて、心を少しずつ上へと向けていくような静かな力強さをたたえています。

短い時間の中で和音の響きや音の重なりをじっくり味わえるため、ピアノの音色そのものと向き合いたい方にオススメの1曲です。

旅人のアルバム 第1部:印象と詩『詩篇』NEW!Franz Liszt

Album d’un voyageur, S. 156/R. 8, Book I, “Impressions et Poesies”: VI. Psaume (de l’eglise a…
旅人のアルバム 第1部:印象と詩『詩篇』NEW!Franz Liszt

1830年代後半のスイス旅行の体験をもとに作曲され、1842年10月に刊行された全集版の第1部を締めくくる小品です。

16世紀の作曲家による賛美歌のメロディをベースにしており、静かでめい想的な雰囲気が漂う音楽となっています。

派手な技巧を必要とする華やかな作品とは異なり、祈るような穏やかな和音と美しいメロディが特徴です。

テクニック面でのハードルは比較的低いため、これから少しステップアップして奥深い表現力に挑戦してみたいという方にピッタリな1曲といえるでしょう。

教会に響き渡るような荘厳で澄んだ音色を思い浮かべながら、内面的な感情を込めて丁寧に弾いてみてくださいね。