【アルカンのピアノ曲】世界一難しい!?ピアニスト泣かせの難曲を厳選
磨き抜かれたテクニックを持つピアニストであっても、完璧に弾きこなすのは容易ではないといわれる、シャルル・ヴァランタン・アルカンのピアノ作品。
アルカンは1813年生まれの作曲家、ピアニストで、その演奏技術は同時代を生きたピアノの魔術師、フランツ・リストと肩を並べるほどであったといわれています。
本記事では、超絶技巧をいとも簡単に弾きこなしていたアルカン自身が作曲したピアノ曲のなかから、演奏会などでとりあげられることの多い人気作品をご紹介します!
もくじ
- 【アルカンのピアノ曲】世界一難しい!?ピアニスト泣かせの難曲を厳選
- 練習曲「鉄道」Op.27Charles Valentin Alkan
- 全ての短調による12の練習曲 Op.39 第12番 ホ短調「イソップの饗宴」Charles Valentin Alkan
- スケルツォ・フォコーソ Op.34Charles Valentin Alkan
- グランドソナタ「4つの時代」Op.33 第2楽章「30歳ファウストのように」Charles Valentin Alkan
- 全ての短調による12の練習曲 Op.39 第3番 ト短調「悪魔的スケルツォ」Charles Valentin Alkan
- 演奏会用練習曲「騎士」Op.17Charles Valentin Alkan
- サルタレッロ ホ短調 Op.23Charles Valentin Alkan
- 全ての長調による12の練習曲 Op.35 第5番 ヘ長調「アレグロ・バルバロ」Charles Valentin Alkan
- 全ての長調による12の練習曲 Op.35 第7番 変ホ長調「隣村の家事」Charles Valentin Alkan
- 追憶:悲愴的ジャンルの3曲 Op.15 第3曲「死せる女」Charles Valentin Alkan
- 全ての長調による12の練習曲 Op.35 第1番 イ長調「アレグレット」Charles Valentin Alkan
- 歌曲集 第3集 Op.65 第6曲「舟歌」Charles Valentin Alkan
- 鉄道Charles Valentin Alkan
- 追憶:悲愴的ジャンルの3曲 Op.15 第2曲「風」Charles Valentin Alkan
- ジーグと古い形式によるバレエの音楽 Op.24Charles Valentin Alkan
- すべての短調による12の練習曲 第2番 ニ短調 モロッシアのリズムでCharles Valentin Alkan
- ノクターン 第1番 Op.22Charles Valentin Alkan
【アルカンのピアノ曲】世界一難しい!?ピアニスト泣かせの難曲を厳選
練習曲「鉄道」Op.27Charles Valentin Alkan

フランスの作曲家兼ピアニスト、シャルル=ヴァランタン・アルカンは、19世紀を代表する超絶技巧の名手でした。
磨き抜かれた演奏技術で知られる彼は、リストに匹敵する難曲の数々を生み出しています。
なかでも1844年に作曲された『練習曲「鉄道」Op.27』は、アルカン独自の音楽観が反映された意欲作。
極めて速いテンポで演奏される本作は、蒸気機関車が猛スピードで駆け抜ける様子を表現しています。
速い繰り返し音型が生み出すダイナミックなサウンドは、まるで列車の車輪の回転を思わせる一方で、そこに織り交ぜられる軽快なメロディは、楽しい旅情を感じさせてくれるでしょう。
全ての短調による12の練習曲 Op.39 第12番 ホ短調「イソップの饗宴」Charles Valentin Alkan

難易度の高さでも知られる『全ての短調による12の練習曲 Op.39』。
第12番『イソップの饗宴』は、さまざまな音楽的要素がちりばめられた25の変奏曲で構成されています。
本作は、イソップ物語をヒントにした善悪の対比を巧みに音で表現した作品で、高度なテクニックを有するピアニストらによって、コンサートやコンクールでたびたび演奏されています。
複雑な構造のなかにも流麗な旋律が光り、聴き手の想像力をかきたてる本作は、シャルル=ヴァランタン・アルカンの世界観を堪能するのに最適な作品といえるでしょう。
スケルツォ・フォコーソ Op.34Charles Valentin Alkan

シャルル=ヴァランタン・アルカンのピアノ曲のなかでも、非常に技術的な難易度の高い作品といえる『スケルツォ・フォコーソ Op.34』。
速いテンポと頻繁な手の交差が要求されるこの曲は、演奏者にとって大きな挑戦となるでしょう。
深い感情表現と高度なテクニックが融合した、情熱的でエネルギッシュなスケルツォは、まさにアルカンの創造的才能とピアニスティックな技術を存分に味わえる1曲!
上級者のピアニストにぜひ挑戦していただきたい作品です。
グランドソナタ「4つの時代」Op.33 第2楽章「30歳ファウストのように」Charles Valentin Alkan

19世紀の最も偉大な作曲家兼ピアニストのひとり、シャルル=ヴァランタン・アルカンは、超絶技巧を要するピアノ作品で知られています。
そんなアルカンの代表作の一つが『グランドソナタ「4つの時代」Op.33』。
この大作は、人生の4つの段階を音楽で見事に描写しています。
なかでも第2楽章『30歳』は、激しくも技巧的なパッセージが織り交ぜられ、ゲーテの『ファウスト』にインスパイアされたかのような苦悩と葛藤が感じられる聴きごたえ、弾きごたえのある1曲。
アルカンの創造性と独自性が色濃く反映された本作は、高度な演奏技術とともに音楽的な深みを味わえる、チャレンジ精神旺盛なピアノ愛好家にオススメです。
全ての短調による12の練習曲 Op.39 第3番 ト短調「悪魔的スケルツォ」Charles Valentin Alkan

フランスの作曲家、ピアニストであるシャルル=ヴァランタン・アルカンは、19世紀を代表する超絶技巧の巨匠です。
アルカンの代表作のひとつ『全ての短調による12の練習曲 Op.39』は、ピアニストの演奏技術を極限まで高めることを目的に作曲されました。
第3番『悪魔的スケルツォ』は、そのなかでも特に有名な難曲として知られています。
ト短調の緊迫感から一転、中間部ではト長調の壮大な響きが広がるダイナミックさが魅力の本作は、アルカン独自の革新性が光る、超絶技巧を極めたい上級ピアニストにオススメの1曲です。