【幼児~小学生の子供向け】ピアノの難しい曲|コンクール課題曲から厳選
速いテンポで音が細かいから難しい、表現力が問われるから難しい、譜読みが難しい……どんなピアノ曲を子供たちが難しいと感じるかは、どこに基準を置くかで随分異なります。
これらの要素が比較的バランスよく含まれているのが、ピアノコンクールの課題曲!
子供たちの演奏技術や表現力を図ったり向上させたりするのに最適な曲が並んべられているため、「普段より少し難易度の高い曲に挑戦させてあげたい」と考えた際に、選曲の参考にしていただけるのではないかと思います。
今回は、そんなコンクール課題にたびたび選ばれている子供向けのピアノ作品をピックアップしました。
練習曲や発表会曲の選曲にお悩みの先生や保護者の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
幼稚園、保育園
メヌエット ヘ長調 K2Wolfgang Amadeus Mozart

ベートーヴェンの作品のなかでも、屈指のかわいさを持つ曲『メヌエット ヘ長調 K2』。
貴族に好まれた作品で、優美な3拍子が特徴です。
そんな本作は幼児や小学生でも演奏できる難易度の作品として知られています。
本作のポイントは似たフレーズが多い点ではないでしょうか?
具体的にはAとA’が存在するのですが、最後はこの2つのパートをミックスしたA”が登場します。
それぞれを弾き分けなければならないので、表現力を身につけるにはうってつけの作品といえるでしょう。
クラコヴィアクLudomir Różycki

ショパンコンクールの課題曲にも選定されているこちらの『クラコヴィアク』。
クラコヴィアクとはポーランド南部に位置するクラクフという地方の民族舞踊のことです。
本作はシンコペーションや弱拍のアクセントを主体とする2拍子が特徴で、子どもでも挑戦できる楽曲として有名です。
リズムに慣れない部分はあるかと思いますが、めちゃくちゃに難しいわけではないので、ぜひ挑戦してみてください。
25の練習曲 Op.100 第25曲「貴婦人の乗馬」Johann Burgmüller

ブルグミュラーの名作『25の練習曲』のトリを務める作品、『25の練習曲 Op.100 第25曲「貴婦人の乗馬」』。
『アラベスク』『やさしい花』『天使の声』と並んで、ブルグミュラーの作品のなかでは比較的簡単な作品として知られています。
そんな本作のポイントは初心者が習得すべき技術が詰まっている点ではないでしょうか。
扱う鍵盤が広く、和音や速めの右手なども登場します。
お子さまの基礎力をつけるにはうってつけの作品です。
低学年
森の妖精NEW!William Gillock

キラキラとした音の粒がこぼれ落ちるような、ウィリアム・ギロックさんのピアノ作品です。
まるで森の奥深くでかわいらしい妖精たちが楽しげに踊っている姿が目に浮かぶようですね。
透明感あふれるメロディが、多くの子供たちの心をつかんでいる本作は、豊かな表現力を身につけたい、物語を紡ぐように音楽を奏でたいと願うお子さんピッタリ!
テンポを上げて弾くことだけにとらわれず、強弱や緩急などにも気を配りながら演奏すれば、コンクールでも一目置かれること間違いなしです!
パリの休日William Gillock

子ども向けの楽曲が多いことで知られているギロック。
今回はその中でもこちらの『パリの休日』をオススメしたいと思います。
本作はギロックの作品のなかではマイナーですが、初心者が挑戦すべき要素が多く詰まった作品です。
特に終盤に関しては全音音階が登場するため、未経験の子どもにとっては大きな経験になるでしょう。
ゆっくりと左右に分けて練習していけば、確実に演奏できるようになっていく作品なので、ぜひピアノ発表会の課題曲として参考にしてみてください。
子供のアルバム-24のやさしい小品 Op.39 第8曲「ワルツ」Peter Ilyich Tchaikovsky

小学生や幼児が出演するピアノ発表会で頻繁に演奏される作品『子供のアルバム-24のやさしい小品 Op.39 第8曲「ワルツ」』。
チャイコフスキーが38歳のときに作ったと言われている作品で、ワルツに慣れるにはうってつけです。
難易度としては初心者でも取り組めるレベルなのですが、巧緻性に優れない子どもにとってはスタッカートの部分が難しいと思います。
スタッカートが頻出するワルツは非常に珍しいので、ぜひ挑戦してみてください。