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【小学校低学年向け】ピアノコンクールで入賞しやすい曲を一挙紹介

【小学校低学年向け】ピアノコンクールで入賞しやすい曲を一挙紹介
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【小学校低学年向け】ピアノコンクールで入賞しやすい曲を一挙紹介

子供向けのピアノコンクールには、決められた曲の中から選曲する「課題曲形式」と、自由に曲を選択できる「自由曲形式」、さらに課題曲と自由曲の両方が設定されているものがあります。

いずれも「レベルやテクニック、特性に合っているか」「体や手の大きさに合っているか」「コンクールの傾向に合っているか」「演奏技術や表現力の向上につながるか」「意欲的に取り組める好みに合った曲調であるか」といった観点で出場する子供たちにピッタリの曲を選ぶことが、結果を大きく左右します。

そこで本記事では、コンクールで入賞しやすい、あるいは入賞を狙いやすい作品の中から、特に小学校低学年のお子さんにオススメの楽曲を集めました。

ピアノコンクールの選曲にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね!

【小学校低学年向け】ピアノコンクールで入賞しやすい曲を一挙紹介(1〜10)

25の練習曲 Op.100 第20曲「タランテラ」Johann Burgmüller

全日本ピアノコンクール2022 小学生低学年部門 金賞(最優秀賞) 吉永 悠人
25の練習曲 Op.100 第20曲「タランテラ」Johann Burgmüller

ピアノ練習曲集としておなじみの、ヨハン・ブルクミュラーによる名盤『25の練習曲 Op.100』。

20曲目の『タランテラ』は、南イタリアの伝統舞踊を題材にした、情熱的で心はずむ作品です。

その急速なパッセージと弾むようなリズムは、まるでお祭りで人々が熱狂的に踊る様子を目の前に描き出すかのよう!

華やかで舞台映えする作品ですが、一つひとつの音のコントロールが重要になるため、リズムを変えたり数拍単位で区切ったりしながら、丁寧に練習しましょう。

指先のテクニックと豊かな表現力を同時に育てられる、素晴らしい挑戦になるはずです。

バウムクーヘン湯山昭

バウムクーヘン 〜お菓子の世界(湯山昭)Yuyama – Baumkuchen – pianomaedaful
バウムクーヘン湯山昭

1974年に発表されたピアノ曲集『お菓子の世界』の中の1曲として知られる本作。

湯山昭さんが手掛けたこの曲は、ドイツの伝統的なお菓子をモチーフにした楽曲です。

4小節ごとに美しくまとまったフレーズが展開され、まるでお菓子の層が積み重なっていくような音の流れを感じさせます。

技術的には中級レベルとされていますが、繊細なタッチやペダル操作、アーティキュレーションの精度が求められるため、発表会やコンクールでよく演奏される人気曲。

カンタービレで始まる柔らかく繊細なメロディが特徴的で、中盤から後半にかけてはテンポやキーの変化が加わり、最後は重厚感のあるフォルテッシモで幕を閉じます。

演奏する際は、そんな変化を感じながら曲全体をつかめるとよいですね。

幻の騎士William Gillock

ギロック :まぼろしの騎士(叙情小曲集より) ピアニスト 近藤由貴/Gillock: Phantom Rider Piano, Yuki Kondo
幻の騎士William Gillock

神秘的で静かな力強さを秘めたメロディが印象的な、ウィリアム・ギロックさんの作品です。

幻のなかにたたずむ騎士の姿をほうふつとさせる雰囲気で、多くの子供たちの心をつかんでいます。

低音の響きが重厚感を演出し、高音では淡く幻想的な旋律が浮かび上がる構成は、聴く人を物語の世界へと誘うかのよう。

ピティナ・ピアノコンペティションの課題曲にもたびたび採用されている、表現力豊かなお子さんにピッタリの作品です。

「ここはどんな場面が思い浮かぶ?」などと具体的なイメージを膨らませながら練習するのもオススメですよ!

タランテラWilliam Gillock

B級 ギロック:タランテラ(2022ピティナコンペ課題曲) pf.濵田 眞子 Mako Hamada
タランテラWilliam Gillock

多くの子供向けのピアノ作品を残したアメリカの音楽教育家、ウィリアム・ギロック作曲の『タランテラ』は、活発なリズムとうねりをともなったメロディが特徴的な作品です。

この作品は、小学校低学年の子供たちにとって、指の動かし方やリズム感を養うのにピッタリ!

速いテンポを保ちながら、明るく元気に演奏できるよう、テクニックを強化するための基礎練習を取り入れながら練習しましょう。

うねりのメロディからステップを踏むようなはずむリズムへの変化を意識するのも、インパクトのある演奏に仕上げるポイントですよ!

雨の日のふんすいWilliam Gillock

ウィリアム・ギロックが手掛けたこの曲は、雨の日の噴水を描いた印象派風の作品です。

美しいメロディーと技巧的な要素が見事に融合しており、ギロックの教育的な意図が感じられます。

静かな導入部から始まり、噴水が勢いよく噴き上がるような華やかな中間部を経て、再び穏やかな雰囲気に戻る構成は、聴き手を飽きさせません。

コンクールをとおして技術向上と表現力を磨くのに、最適な1曲といえるでしょう。

手が交差するところは、できる限り早くポジション移動をすることでミスタッチが減らせるので、そんな動きの練習もしてみてくださいね。

小さな黒人Claude Debussy

Debussy: The little nigar(Cakewalk) Ichiro Kaneko
小さな黒人Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが手掛けたピアノ小品。

19世紀アメリカ南部で生まれたケークウォークというダンスのリズムを取り入れた、軽快で楽しい曲調が特徴です。

2拍子のリズムに乗せて、スタッカートとレガートを巧みに使い分けることで、子供がはにかみながら顔をのぞかせるような愛らしいイメージを描いています。

本作はドビュッシーが教則本のために作曲したもので、初心者の方でも弾けるような簡単な曲である一方で、簡単な曲を美しく弾くことの重要性を教えてくれる作品でもあります。

ピアノコンクールに挑戦する小学校低学年のお子さんにぴったりの曲ではないでしょうか。

子供のためのアルバム Op.68 第8曲「勇ましい騎手」Robert Schumann

大崎 夏輝(ピアノ)シューマン/勇ましい騎手(第41回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会)
子供のためのアルバム Op.68 第8曲「勇ましい騎手」Robert Schumann

活気に満ちた曲!

この曲は、1848年にロベルト・シューマンが愛する娘のために手掛けたピアノ小品集『子供のためのアルバム』に収められています。

スタッカートで刻むリズムは馬の軽快な足音のようで、とても勇ましい雰囲気!

短調のメロディが切ない表情を見せますが、決して暗く重々しい印象にならないよう気をつけましょう。

中間部で明るいヘ長調へと変わる部分では、その美しい対比を生かして、物語を紡ぐように演奏してみてくださいね。

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