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【リャードフのピアノ曲】怠け者の秀才が手掛けたピアニスティックな名作

サンクトペテルブルクの音楽一家に生まれ、著名な音楽家らからその楽才を認められていたロシアの作曲家、アナトーリ・リャードフ。

彼は、早くから音楽的才能を発揮しまわりから注目を集めていたものの、音楽に対する強い情熱は持ち合わせていませんでした。

そのため、作曲に関しても非常にマイペースだったといいます。

ただ、のんびりとした作曲活動のなかで生まれた作品はいずれも、才能を感じさせる秀作ばかり!

本記事では、そんなリャードフが遺した作品のなかから、彼が演奏を得意としていたピアノのための作品をご紹介します。

【リャードフのピアノ曲】怠け者の秀才が手掛けたピアニスティックな名作(11〜20)

練習曲 変イ長調 Op.5Anatoly Lyadov

Anatoly Lyadov – Etude Op. 5 (audio + sheet music)
練習曲 変イ長調 Op.5Anatoly Lyadov

アナトーリ・リャードフは、1855年にサンクトペテルブルクで生まれ、音楽一家に育ちながら才能を発揮し、ニコライ・リムスキー=コルサコフに師事しました。

洗練されたピアノ小品で名高い彼の『練習曲』は、ロマン派の影響を感じさせつつ、繊細なタッチと表情豊かな音楽性が魅力です。

アレグロ・マ・ノン・トロッポのテンポで演奏されるこの曲は、技巧的な要求もありますが、美しい旋律を歌うように弾くことが大切でしょう。

ロシアの音楽を愛する人や、繊細で美しいピアノ曲を探している人にオススメの1曲です。

おわりに

音楽院の授業を欠席したり、教べんをとっていた音楽院をクビになったりなと、音楽に対してそれほど積極的ではなかったというアナトーリ・リャードフ。

しかし、遺された作品はいずれも、彼の楽才を感じさせる完成度の高いものばかりです。

やる気を奮い起こさなくてもあふれ出てしまうその才能を、作品を通して感じてみてはいかがでしょうか?