【スカルラッティのピアノ曲】鍵盤ソナタの巨匠が遺したバロックの名作
1685年、「音楽の父」と称されるヨハン・セバスティアン・バッハと同じ年にイタリアのナポリで生まれた作曲家、ドメニコ・スカルラッティ。
数多くのオペラとカンタータを遺したことで知られるアレッサンドロ・スカルラッティを父にもつ彼は、15歳で作曲家兼オルガニストとしての活動をスタートさせ、生涯で555曲ものチェンバロソナタを遺したとされています。
本記事で、そんなスカルラッティのソナタのなかから、ピアノ演奏で多くのピアノ学習者やピアニストから親しまれている作品を厳選!
楽曲の特徴とともにご紹介していきます。
【スカルラッティのピアノ曲】鍵盤ソナタの巨匠が遺したバロックの名作
ソナタ ニ短調 K.1Domenico Scarlatti

イタリアのナポリに生まれ、バロック時代に活躍したドメニコ・スカルラッティは、555曲ものチェンバロソナタを遺したことで知られています。
彼の作品のなかでも人気の高い『ソナタ ニ短調 K.1』は、速いテンポのアレグロで書かれた単一楽章の曲。
シンプルな二部形式を拡張し、独創的な和声進行や演奏技法を駆使して多彩な音色とテクスチャーを生み出しているのが特徴です。
深い哀愁を帯びたニ短調の調性に、時折現れる予期せぬ転調やリズムの変化が聴く者を魅了します。
情熱的でありながら洗練された美しさをたたえた本作は、ピアノを学ぶ人なら誰もが一度は挑戦してみたい不朽の名作です。
ソナタ ニ短調 K.9Domenico Scarlatti

バロック音楽の巨匠として知られるイタリアはナポリ生まれの作曲家、ドメニコ・スカルラッティ。
彼の残した555曲ものチェンバロソナタのなかでも、ピアノ愛好家から特に親しまれている作品の一つが『ソナタ ニ短調 K.9』です。
牧歌的な雰囲気が魅力的な本曲は、軽やかでリズミカルな曲調が印象的。
イタリアの感性とスペイン宮廷の影響が融合し、哀愁を帯びた旋律と躍動感あふれる演奏が、聴く者の心を深く揺さぶります。
独自の形式と技巧を駆使した本作は、ピアノの可能性を追求するスカルラッティの創造力の結晶といえるでしょう。
バロック音楽の古典的な美しさを味わいたい方にぜひオススメしたい名曲です。
ソナタ ホ長調 K.531Domenico Scarlatti

バロック時代の作曲家ドメニコ・スカルラッティは、555曲ものチェンバロソナタを作曲したことでも知られています。
『ソナタ ホ長調 K.531』は、明るく輝かしい調性で書かれた名作。
二部形式で構成された本曲は、スペインの民謡音楽の影響が色濃く反映された曲調と、装飾的なパッセージがちりばめられた技巧的なパッセージが特徴的。
バロック音楽の豊かな表現力と魅力を味わえる1曲は、発表会や演奏会のレパートリーにもピッタリです。
ソナタ ニ長調 K.478Domenico Scarlatti

バロック時代の巨匠ドメニコ・スカルラッティが生涯をかけて作曲した555曲ものチェンバロソナタのなかの1曲『ソナタ ニ長調 K.478』は、華やかで技巧的なパッセージが印象的な作品。
手の交差や大胆な転調など革新的な技法がちりばめられており、スカルラッティの創造性と独創性が存分に発揮されています。
イタリア生まれの作曲家でありながら、スペインの宮廷で長く過ごした彼の音楽には、スペインの民族音楽の影響も色濃く反映されています。
バロック音楽の枠を超えた表現力豊かなこの曲を弾きこなすことができれば、あなたの音楽の引き出しもぐんと広がるはず。
ピアノの練習を重ねて、ぜひ発表会で披露してみてくださいね!
ソナタ ホ長調 K.20Domenico Scarlatti

バロック時代のイタリアを代表する作曲家、ドメニコ・スカルラッティ。
彼が遺した555曲ものソナタのなかの1曲『ソナタ ホ長調 K.20』は、多くのピアノ学習者や演奏家によって演奏されている作品です。
明るく快活な旋律は、演奏する人も聴く人も思わず笑顔になってしまう魅力にあふれています。
スカルラッティ独特の技巧的なパッセージが曲に花を添え、ピアニストの技量を存分に発揮できる1曲です。
発表会のレパートリーにもおすすめですので、ぜひ挑戦してみてください!
おわりに
現在においても、多くのピアノ学習者やピアニストによって演奏されているドメニコ・スカルラッティのソナタ。
バロック音楽を学ぶための学習教材としてはもちろん、その高い芸術性で演奏会レパートリーとしても親しまれています。
555曲のソナタ、あなたは何曲攻略できるでしょうか?
ぜひ、格式高い曲調を楽しみながら、演奏に挑戦してみてください。