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【ピアノ×暗い曲】悲しみにどっぷり浸れるクラシックの名曲

【ピアノ×暗い曲】悲しみにどっぷり浸れるクラシックの名曲
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【ピアノ×暗い曲】悲しみにどっぷり浸れるクラシックの名曲

気分がすぐれずないとき、無理にポジティブになろうとするより、しばらくは悲しみに暮れていたいと思うことはありませんか?

感傷に浸りながら過ごすことで、自然に悲しかった出来事を自分のなかで消化でき、前向きになれることもありますよね。

今回は、そんな「悲しみにどっぷり浸りたい瞬間」に聴きたい、オススメのクラシック作品のなかから、暗い雰囲気のピアノ曲をご紹介します!

ただ暗いだけでなく、ピアノの繊細さや美しさも味わえる名曲ばかりですので、聴き終わる頃にはきっと心がいくぶん軽く感じられるはずです。

もくじ

【ピアノ×暗い曲】悲しみにどっぷり浸れるクラシックの名曲(1〜20)

練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 「海とかもめ」NEW!Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ: 練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 [海とかもめ][ナクソス・クラシック・キュレーション #切ない]/Rachmaninov:Etudes-tableaux, Op.39-2
練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 「海とかもめ」NEW!Sergei Rachmaninov

心に深く染み入る、夏のピアノ曲をご紹介しますね。

セルゲイ・ラフマニノフが1916年から1917年に書いた、ある練習曲集の一曲です。

本作はオーケストラ版もあり、レスピーギにより「海とかもめ」という情景が豊かな副題が付けられたことでも知られていますね。

寂寥感漂う旋律は、灰色の空と海、孤独なカモメの姿を描き出すかのようです。

中間部では一転して激情的な展開を見せ、聴く人の感情を大きく揺さぶるでしょう。

涼やかさだけでなく、深い物語や情景を感じたい方にぴったりの一曲です。

夏の日に、このドラマティックな音の絵画をじっくり味わってみてはいかがでしょうか。

NEW!Claude Debussy

ドビュッシー「夢」羽田健太郎
夢NEW!Claude Debussy

1890年にフランスの作曲家クロード・ドビュッシーが作曲したこの楽曲の魅力は、穏やかで幻想的な響きにあります。

A-B-A三部形式で構成され、分散和音による美しい伴奏の上に歌うような旋律が流れていきます。

中間部ではコラール風の和声が現れ、ドラマチックな表情を見せた後、再び静寂へと戻る構成です。

本作は調性が曖昧で、フェードアウトするような柔らかな終結が夢見心地の余韻を残します。

暑い夏の日に心の安らぎを求める方や、印象派音楽の色彩が豊かな響きを楽しみたい方におすすめです。

約4分という演奏時間で気軽に聴けるため、リラックスしたいひと時にぴったりの作品といえるでしょう。

夜の海辺にてNEW!Heino Kasuki

ひんやりとしたピアノの音色で、夏の暑さを忘れてみませんか。

フィンランドの作曲家ヘイノ・カスキが手掛けた美しい小品です。

ピアノの一音一音がまるで夜の海辺にきらめく光の粒のように感じられ、北欧の静謐な自然へと心を誘うことでしょう。

穏やかで幻想的な旋律は、聴く人を優しく包み込むようで、内省的な気分にさせてくれます。

ピアニストの舘野泉が演奏し、1999年4月に録音されたアルバム『Kaski: Night By the Sea』に収録されたことで、この楽曲の魅力は広く知られるようになりました。

暑さでお疲れ気味の心にそっと寄り添い、涼やかな気分に浸りたい方に、ぜひおすすめしたい作品です。

ノクターン 第20番 嬰ハ短調 KK. IVa-16「遺作」Frederic Chopin

左手のアルペジオの伴奏にのって右手が甘美で感傷的な旋律を歌う、「ピアノの詩人」と呼ばれたショパンの才能がよく現れた1曲です。

この曲を作曲したころ、ショパンは若手ソプラノ歌手、コンスタンツヤ・グワトコフスカに恋をしている真っ最中でした。

しかし、王宮の役人の娘という身分の高い女性だったために、ショパンは彼女に思いを打ち明けることはなく、その初恋は幕を閉じたそう。

そんな「片思い」の切なさや初々しさを感じられる作品です。

ヴォカリーズ Op.34-14Sergei Rakhmaninov

Daniil Trifonov – Rachmaninov: Vocalise, Op. 34 No. 14 (Extended Version, Arr. Trifonov)
ヴォカリーズ Op.34-14Sergei Rakhmaninov

暗い楽曲が多いことで知られるロシアの偉大な作曲家、セルゲイ・ラフマニノフ。

その中でも今回、特にオススメしたい楽曲が、こちらの『ヴォカリーズ Op.34-14』。

和音と対旋律を奏でる構成が印象的で、淡々とした暗さが味わえる1曲です。

ラフマニノフの作品は、彼の手の大きさも相まって、暗い曲でありながらも派手で豪快なものが多い傾向なのですが、こちらはそういったラフマニノフの印象とは異なると思います。

ラフマニノフの新たな一面を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

『月光ソナタ』として広く知られている、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2』。

特に、深い悲しみを表すかのようにゆったりと進行していく第1楽章は、「美しいピアノ作品」として必ずといってよいほど名前が挙がる名曲です。

『月光ソナタ』の愛称は、ベートーヴェンの死後、音楽評論家がこの曲に対して述べた言葉からとられたもの。

作曲者本人が何をイメージしていたかは定かではありませんが、『月光』以上にこの曲にふさわしい言葉はないのではないでしょうか?

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