【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち
厳しい寒さで外出するのが億劫になりがちな冬は、温かい室内で音楽鑑賞&ピアノ演奏を楽しんでみませんか?
今回は、冬を連想させるクラシックの名曲のなかから、ピアノ曲やピアノアレンジがすてきなオーケストラ作品などをピックアップしました。
冬の透き通った空気や美しい雪景色は、ピアノの音色にぴったり。
おうちでゆったりと聴くのもよいですが、実際にピアノ演奏にチャレンジしておうち時間を充実させるのもオススメですよ。
ご自分にピッタリの心地よい方法で、冬にちなんだクラシック作品をお楽しみください!
【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち(1〜10)
「四季」-12の性格的描写 11月「トロイカ」Pyotr Tchaikovsky

『くるみ割り人形』などのバレエ音楽で知られるロシアの作曲家ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーが、ロシアの1年の風物を12のピアノ曲で描写した『「四季」-12の性格的描写』。
11月の楽曲である『トロイカ』は、曲集のなかで最も広く親しまれている曲です。
トロイカとは、3頭の馬が率いる馬車を意味する言葉。
タイトルに「トロイカ」とつく作品は暗い楽曲は多い傾向にありますが、チャイコフスキーの『トロイカ』は、陽気で明るい雰囲気が印象的です。
5つの小品「樹木の組曲」Op.75 第5曲「樅の木」Jean Sibelius

樅の木が並ぶ静かな雪山の景色を連想させる、穏やかで美しい1曲。
フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの『樅の木』は、ピヒラヤやポプラ、白樺といった樹木をモチーフにした組曲『5つの小品「樹木の組曲」Op.75』の第5曲です。
発表会や演奏会のアンコール曲として演奏される機会が多く、ピアノを習う大人の方からも人気の高い作品として知られています。
美しい雪化粧をまとった樅の木を連想させるはかなく美しい1曲、1音1音丁寧に演奏しながら、北欧の地に思いをはせてみてはいかがでしょうか?
交響曲第9番 ニ短調 Op.125 第4楽章「歓喜の歌」Ludwig van Beethoven

年末が近づくとさまざまな楽団や合唱団によって演奏される、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『交響曲第9番 ニ短調 Op.125』。
特に第4楽章は『歓喜の歌』『喜びの歌』と呼ばれ、世代問わず幅広く親しまれています。
ピアノ教本にも第4楽章のテーマを用いたさまざまなアレンジの楽譜が掲載されているため、ピアノ学習者からも大人気!
原曲に近いアレンジの演奏では、「1台でオーケストラを表現できる」といわれるピアノならではの重厚な響きを楽しめます。
ユーゲントアルバム(子どものためのアルバム)作品68-39「冬の時 その2」Robert Schumann

ロベルト・シューマンが1848年に作曲した『ユーゲントアルバム』。
子供たちや若い世代のために書かれた教育的なピアノ曲集で、全43曲から構成されています。
そのなかの1曲である本作は、冬の静けさや冷たさを表現しながらも、シューマン特有のロマン派音楽の感性が随所に現れています。
C短調で書かれたメランコリックなメロディが印象的で、演奏者の内面の感情を引き出すような魅力があり、ピアノを学ぶ方はもちろん、冬の季節に音楽を楽しみたい方にもオススメ。
シューマンの温かな家庭的な雰囲気と、ロマンティックな情感が感じられる1曲です。
6つの小品 『ノクターン』Pyotr Tchaikovsky

アルバム『6つの小品 Op.19』に収録されている、夜の静寂にふさわしい内省的な一曲です。
本作はまるで作曲者の個人的な告白を聴いているかのような、感傷的でありながらも温かい雰囲気に包まれています。
1873年秋に完成した作品で、涙を誘う美しい旋律のなかに、バレエ音楽を彷彿とさせる鐘のような響きがアクセントとして加わっているのが印象的ですね。
後にチェロと小オーケストラのために編曲された版もあり、原曲とはまた違った深い情感を味わえます。
悲しみに静かに浸り、自分の心と対話したい夜にぴったりの名曲ですよ。