【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち
厳しい寒さで外出するのが億劫になりがちな冬は、温かい室内で音楽鑑賞&ピアノ演奏を楽しんでみませんか?
今回は、冬を連想させるクラシックの名曲のなかから、ピアノ曲やピアノアレンジがすてきなオーケストラ作品などをピックアップしました。
冬の透き通った空気や美しい雪景色は、ピアノの音色にぴったり。
おうちでゆったりと聴くのもよいですが、実際にピアノ演奏にチャレンジしておうち時間を充実させるのもオススメですよ。
ご自分にピッタリの心地よい方法で、冬にちなんだクラシック作品をお楽しみください!
【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち(21〜30)
組曲「子供の領分」第4曲「雪は踊っている」Claude Debussy

大人が子供らしい気分に浸ることを目的に作曲された、フランスの作曲家クロード・ドビュッシーのピアノ組曲『子供の領分』。
第4曲『雪は踊っている』は、舞い降りてきた雪の妖精たちが地表を白いビロードで覆う様子を描いているのだそうです。
落ち着いた曲調は「妖精たちは一体何をしているんだろう?」と不思議そうに眺める子供たちの様子を表しているのかもしれませんね。
しんしんと降り積もる静かな夜に、ぼんやり窓の外を眺めながら聴いてみてはいかがでしょうか?
歌曲集「冬の旅」第1曲「おやすみ」S.561 R.246Schubert=Liszt

フランツ・シューベルトが亡くなる1年前に作曲した連作歌曲集『冬の旅』。
リストがピアノ独奏用に編曲しました。
失恋した若者が冬の夜に故郷を去る様子が描かれており、静かでメランコリックな雰囲気が漂います。
シューベルトの美しい旋律をそのままに、リストならではのピアノ技巧が加わり、より深みのある作品に仕上がっていますよ。
ピアノの音色だけで、降り続く雪の静けさや冷たさ、そして主人公の絶望感が見事に表現されています。
冬の夜、窓の外を眺めながら聴いてみてはいかがしょうか?
夜のガスパール, M. 55: II. 絞首台Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルが1908年に作曲したピアノ組曲『Gaspard de la nuit』の一曲で、ルイ・ベルトランの詩が描く荒涼とした情景を音で表現しています。
この楽曲の大きな特徴は、遠くで鳴り響く鐘の音を表す同じ音が、冒頭から最後まで150回以上も執拗に反復される点です。
この単調な響きに不気味な和音が重なり、聴く人を死の静寂が支配する瞑想的な世界へと誘います。
演奏する側は、この厳格なテンポと響きのバランスを保たないと、作品の持つ壮絶な陰鬱さを損ないかねない難曲です。
本作はコンクールでも頻繁に取り上げられます。
悲しみの底にある静かな美しさに触れたい時に聴いてみてはいかがでしょうか。
超絶技巧練習曲 S.139 第12番「雪あらし」Franz Liszt

卓越した演奏技術を要するピアノの魔術師フランツ・リスト作曲の『超絶技巧練習曲 S.139』。
その中でも最高峰の難易度を誇るとされているのが、第12曲『雪あらし』です。
静かに降り続けていた雪がだんだん勢いを増し、辺り一面真っ白の猛吹雪に!
超絶技巧で奏でられる高速の連符が、予測できない自然の猛威を感じさせます。
『雪あらし』をはじめ、リストの練習曲はとにかく難易度の高い作品ばかり!
おうち時間が増える冬場に、じっくりピアノでさらってみるのもよいかもしれませんね。
アヴェ・ヴェルム・コルプスWolfgang Amadeus Mozart

クラシック音楽の巨匠ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが生涯最後の年に作曲したモテットです。
たった46小節の短い作品ながら、深い感動を呼ぶ崇高な旋律が特徴的。
聖母マリアから生まれた真の体を讃える歌詞は、イエス・キリストの犠牲を通じた救いのメッセージを伝えています。
本作は、弦楽器とオルガンを伴う合唱のために書かれましたが、ピアノ演奏でもその美しさを十分に味わえます。
冬の静寂の中で心を落ち着かせたい方にオススメの1曲。
モーツァルトの天才的な音楽性が凝縮された珠玉の名作をぜひ味わってみてくださいね。