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【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち

厳しい寒さで外出するのが億劫になりがちな冬は、温かい室内で音楽鑑賞&ピアノ演奏を楽しんでみませんか?

今回は、冬を連想させるクラシックの名曲のなかから、ピアノ曲やピアノアレンジがすてきなオーケストラ作品などをピックアップしました。

冬の透き通った空気や美しい雪景色は、ピアノの音色にぴったり。

おうちでゆったりと聴くのもよいですが、実際にピアノ演奏にチャレンジしておうち時間を充実させるのもオススメですよ。

ご自分にピッタリの心地よい方法で、冬にちなんだクラシック作品をお楽しみください!

【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち(1〜10)

ユーゲントアルバム(子どものためのアルバム)作品68-39「冬の時 その2」Robert Schumann

ロベルト・シューマンが1848年に作曲した『ユーゲントアルバム』。

子供たちや若い世代のために書かれた教育的なピアノ曲集で、全43曲から構成されています。

そのなかの1曲である本作は、冬の静けさや冷たさを表現しながらも、シューマン特有のロマン派音楽の感性が随所に現れています。

C短調で書かれたメランコリックなメロディが印象的で、演奏者の内面の感情を引き出すような魅力があり、ピアノを学ぶ方はもちろん、冬の季節に音楽を楽しみたい方にもオススメ。

シューマンの温かな家庭的な雰囲気と、ロマンティックな情感が感じられる1曲です。

アヴェ・マリアCharles Gounod

クリスマス・シーズンの定番曲としておなじみのシャルル・グノーの『アヴェ・マリア』。

バロック時代を代表する作曲家ヨハン・セバスチャンバッハ作曲の『平均律クラヴィーア曲集 第1巻 前奏曲 第1番 ハ長調 BWV 846』に、ラテン語の聖句「アヴェ・マリア」を合わせた声楽曲です。

上品な伴奏に優美なメロディが重なった非常に美しい作品ですが、非常にシンプルな構成のため、ピアノ初心者の方でも挑戦しやすい作品といえます。

おうち時間が多くなる冬に、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

組曲「動物の謝肉祭」第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

白鳥(サン=サーンス/ゴドフスキー編曲)Saint-Saëns/Godowsky – The Swan – pianomaedafu
組曲「動物の謝肉祭」第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンス作曲の組曲『動物の謝肉祭』は、室内楽用に作曲され、のちにオーケストラや2台ピアノなどさまざまな編成で演奏されるようになったサン=サーンスの代表作の一つです。

特に第13曲『白鳥』は、優雅な白鳥を思わせる穏やかで美しい作品で、まさに冬の時間を心穏やかに過ごすのにピッタリ!

ピアノ連弾やピアノ独奏用の楽譜も出版されているので、冬のおうち時間に演奏を楽しむのもオススメですよ!

【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち(11〜20)

ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」Op.8(四季)第4曲「冬」Antonio Vivaldi

バロック時代を代表する作曲家アントニオ・ヴィヴァルディ作曲の『ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」Op.8』。

『四季』というタイトルで親しまれているこの作品は春夏秋冬の4つの楽章に分かれており、第4楽章の『冬』では、寒さに人々が身震いしている様子や、厳しい冬を乗り越え春の気配が訪れる様子が描かれています。

もとは管弦楽作品ですが、ピアノの鋭くストレートな音色での演奏もかっこいいですよね。

原曲と聴き比べてみるのもオススメですよ。

交響詩「フィンランディア」Op.26Jean Sibelius

Ida Andersson plays Jean Sibelius “Finlandia”, arr. for piano
交響詩「フィンランディア」Op.26Jean Sibelius

フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの作品のなかで最も有名な作品の一つである『交響詩「フィンランディア」Op.26』。

フィンランドが帝政ロシアからの独立を目指している最中の1899年に作曲されましたが、フィンランドへの愛国心をかき立てるとして帝政ロシアによって演奏禁止に。

その後1900年に無事初演され、現在ではその合唱部分が第2の国歌として親しまれています。

ピアノ独奏版、2台ピアノ版の楽譜が出版されており、多くのピアニストによってたびたび演奏される名曲です。

12の練習曲 Op.25-11「木枯らし」Frederic Chopin

1837年に出版された『12の練習曲 Op.25』の第11曲目『木枯らし』は、芸術性が高く、非常に高度なテクニックを要する練習曲集として知られるフレデリック・ショパンの練習曲のなかでも、難曲の一つに数えられる作品です。

ゆったりとした主題の提示が終わったあとにやってくるのは、激しく流れ落ちる右手の16分音符の分散和音、そして左手の跳躍。

次々と激しいフレーズが押し寄せ、最後は重厚な和音で主題が再び示されフィナーレを迎えます。

前奏曲集 第1巻より第6曲「雪の上の足跡」Claude Debussy

前奏曲集 第1巻~第6曲 雪の上の足跡(ドビュッシー)
前奏曲集 第1巻より第6曲「雪の上の足跡」Claude Debussy

冬の静寂を表現した名曲、クロード・ドビュッシーの代表作。

1909年12月に完成したこの曲は、ピアノの音色が雪の上の足跡を思わせる繊細な表現力に満ちており、印象派音楽の魅力が詰まっています。

雪の冷たさや孤独感、そして心の揺れまでもが、繰り返されるリズムや和音の揺らぎによって見事に描かれています。

ドビュッシーの革新的な手法が光る本作は、冬の情景に思いを馳せたい方や、静かな時間を過ごしたい方にオススメ。

ゆったりとした気分で聴くことで、雪景色のなかを歩むような感覚が味わえるでしょう。