今回はフルピッキング・パワーピッキングなどと称される、ハンマリング・オンやプリング・オフを使わない、すべての音をピッキングする速弾きシーケンスフレーズに焦点を当てて分析してみましょう。
ガッツのある速弾きフレーズを弾きたいロックギタリスト、ハードロック愛好家諸氏、プレイヤー・中~上級の方を対象にお届けしたいと思います。
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スピードピッキング・フレーズのラインとは?
フルピッキングする、上行・下行のラインを作るには、当然、音の配列がそろったポジションが分かりやすく、弾きやすいですよね?
前回にご紹介した、スリーノート・パー・ストリングというアイディアを今回は使用してみます。
スリーノート・パー・ストリングとは、各弦に3つの音を割り当てて、エコノミーピッキングをしやすくし、なおかつ、フィンガリングしやすいブロックを上下左右につなげることによって、ハードロックなどの速弾きに多用されています(今回はエコノミーピッキングではありませんが…)。
2本ずつの弦のブロックが同じになる6弦ルートのCメジャースケールのブロックが非常にわかりやすく、みなさんもご存じかと思います。
- 6、5弦の8f 10f 12f
- 4、3弦の9f 10f 12f
- 2、1弦の10f 12f 13f
そして、キー、スケールですが、今回はEmのキー、Eのナチュラルマイナー・スケールを使ってラインをつくってみましょう。
低音弦からスピードアップする上行ラインの始まり部分、のようにやってみます。
わかりやすいスピードピッキングのライン
普通、スケールのレクチャー本にあるようなシンプルなフルピッキングの上行はこういうラインです。
いかがですか?
このパターンは、5弦・4弦上にある3つの音を順番に弾いていくシーケンスになっています。
視覚的にもにわかりやすく、十分弾きやすいと思いますが、これをさらにフレーズ化して、もっと速く弾けるように音の配列を変えていきます。
もちろん使うブロックは同じです。
さぁ、ここからが本題です!
2つの弦を使って、スピードピッキングの速弾きシーケンスフレーズを作る重要なコツの一つは、人差し指を軸にするフレーズにすることと、2つの弦のどちらかは1つの音しか弾かないフレーズにすることです!
少しわかりづらいですかね…。
人差し指を軸にするというのは、スタートする音を人差し指にするということです。
最初のフレーズも人差し指から始まっていますが、これはみなさんも普通にやっていることかもしれません。
人差し指を軸にすることによって、6連符のフレーズなど、リズムを合わせにいくときに、人差し指がアタマ拍でダウンピッキングになり、格段にリズムの精度を上げることができます。
さて次の2つの弦のどちらかは、1つの音しか弾かないパターンにすることですが、例えば(5、4弦)のコンビで6連符のシーケンスを作るときに、最初のノートを4弦の音(押し弦は人差し指!
)でスタートしたら、他の5つのノートは5弦上で弾く、ということです。
こうすることで、ピッキング時の音の分離が格段に良くなり、スタートする音以外はもう1つの弦のみを弾いていることで、弾きやすさも確実に上がります。
では、実際に弾いてみましょう!
上記のことを取り入れたシーケンス・フレーズです。
いかがですか?
人差し指を軸にすることと、6連符を1対5にしてブロック上に配列することで、弾き手のコントロール感も、精度も、そしてスピードも格段に上がることが伝わったでしょうか?
音の配列をカッコいいモノに出来れば、オリジナリティに溢れ、さらに弾きやすい最強のシーケンス・フレーズができるかもしれませんね。
ポール・ギルバートや、ジョン・ペトルーシら多くのスピードスターも、このような意図でフレーズメイキングをしていると思われるフレーズが随所にありますので、参考にしてみてはいかがでしょう。
それでは、また!
加納修でした!
ライタープロフィール
ギタリスト
加納修
東京都内を中心に、ギタリスト、ギター講師、音楽講師、作曲家・アレンジャーとして活動しています。
自身のバンド、加納修"G.T.K."を率いて、阿佐ヶ谷ジャズストリート、吉祥寺音楽祭、新宿トラッドジャズフェスティバル等に出演、また、タレント・宮森セーラさん(生島企画室)の音楽をプロデュースしています。
加納修 HP
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