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音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?
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音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

ごくまれに、「音楽を聴くと色が見える」という方がいらっしゃいます。

音だけではなく、例えば文字や数に対しても「色」を感じられる方がいらっしゃるそうです。

これらは「共感覚」と呼ばれる知覚現象だそうで、特に音に対して色を感じる知覚を、「色聴」と呼ぶそうです。

どうしてそのような感覚があるのか、まだはっきりと究明されてはいないようですが、とても不思議で素敵な感覚ですね。

自分達の楽曲はどのような色が浮かぶのだろう?

と気になりますよね。

「オレンジ」や「コバルトブルー」とかなら「ホントですか!?やったー!」という感じですが、「ドドメ色」や「漆黒」だと何だかがっかりですよね(笑)。

今回は、そんな音と色の関係について、考えてみたいと思います。

共感覚:色聴

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

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共感覚を持つ人は、25,000人に1人や、2,000人に1人など、様々な説があります。

が、実は誰しが持っている感覚でそれが意識の領域にのぼる人は少ないといった説や、幼少の頃は誰もが持っている感覚で五感が発達する過程で失われていくといった説もあります。

この不思議な現象は最新の脳科学である程度解明され、芸術家や詩人、小説家には、それ以外の人より共感覚を持つ人が7倍も多いそうです。

共感覚者の大多数が、その感覚を持っていることが人生においてプラスになっていると実感しているとのこと。

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

あなたは、この共感覚、中でも色聴を持っていますか?

バンドマンとして、持っていたらよりよい音楽活動ができそうな感覚ですよね?

そんな共感覚があるかどうか、判定できる動画があります。

共感覚判定テスト

いかがでしたでしょうか?

私は残念ながら、何も持っていないただの凡人でした(笑)。

私達が感じているこの同じ世界を、全く違う感覚でとらえている共感覚者の世界、どんな風に感じているのか体験してみたいですね!

あるいは、脳科学がもっと進むと、私達の脳に眠っている共感覚を呼び覚ますことが出来るようになったりするかも知れませんね。

色とキー:調性

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

https://it.wikipedia.org

色と調性について関係性を研究された、ロシアのアレクサンドル・スクリャービンという作曲家がいます。

なんとなく、メジャー調は暖色でマイナー調は寒色かな?

という気はしますが、たとえばキー=Gなら赤、キー=Amなら緑、そういった色分けができるのもなのでしょうか?

彼による色と調の関係としては、

C:赤い、単純な

G:オレンジ色の赤みがかった、火のような

D:黄色い、太陽の

A:緑の、草色の

E:緑がかった青の(空色の)

B:淡青色を伴った青の(空色の)

F#:すみれ色に近い深い青の

D♭:すみれ色の、純粋な

A♭:ライラック色の、赤みがかかった

E♭:青みがかった、鋼鉄色の、金属の

B♭:金属の、灰色の、鉛色の

F:赤い、深紅の

(色は限られたウェブカラーから選びましたので、近そうなイメージの色を使っています)

となるそうです。

スクリャービンさんも、やはり色聴の持ち主だったのでしょう。

皆さんはあるある的に合致する色&調はありますでしょうか?

色聴を持つ方でも、皆が皆同じ色を感じる訳ではないようなので、人それぞれなのでしょうね。

ただし、こちらのサイト、Mr Bear Crashによると……。

によると、3者ではありますが「ニ長調 = D」に関しては、同じく「黄色」を感じているので、「D = 黄色」を感じさせる何かがあるのでしょうか?

残念ながら、やはり私はDから黄色も他の色も全く感じられませんが、コードの響きからは、何となく色を感じるコードもあります。

例えばメジャーセブンスは、爽やかな感じなのでパステル調の水色、セブンスフラットファイブは若干不協っぽいので濃いめの紫色、ナインスはおしゃれ&クールなのでエメラルドグリーン、といったような……。

これも、それぞれ人によって感じ方は違うと思いますが、いろんな方に感じ方を聞いてみたいものですね。

楽曲における統一イメージとしての色

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先日バンドマンの友人とそんな「色と音」の話をしていたところ、その友人は「音から色が浮かぶと言うか、情景みたいなのが浮かぶ。

そして、バンド内で共通した楽曲イメージを持つために、各曲に対して色を設定してメンバー間で共有している」と言っていました。

これには、「なるほど!」と思わされるところがありました。

バンドマンの皆さんは、作曲をしてメンバーにデモ音源を渡したり譜面を渡したりして、バンドで演奏されていると思います。

曲のイメージという点では、楽曲そのものや歌詞からメンバーそれぞれに解釈してもらうパターン、明確に「これこれこういうイメージ」と言葉で伝えるパターン、色々あるかと思いますが、「色で伝える」というのもひとつ面白いやり方ではないでしょうか。

色も、単色でもいいでしょうし、「赤と白の太目のボーダー」とか「パステルブルーに白の水玉模様」のような表現も楽しいですね♪

最後に

音を聴いて色が浮かぶ「共感覚」とは?

https://unsplash.com

色 = 目で感じるもの・視覚、音 = 耳で感じるもの・聴覚、ともに人の五感に関するものであり、視覚情報と聴覚情報は色聴を持っていなくても脳内の無意識領域で、何か繋がるところがあるのかも知れません。

そう思うと、ライブでの衣装や楽器の色などによっても、楽曲やライブの印象も変わってくるのかも知れませんね。

たしかに、アルバムのジャケットワークによってその作品の印象もガラッと変わってきます。

色にも気を使って音楽をすることは、表現をより豊かにする手法のひとつかも知れませんね♪

ライタープロフィール

平田 浩康

ライブスポットラグ

平田 浩康

Live Spot RAGの平田浩康です。

15歳の時、音楽特にロックのカッコ良さに痺れギターとバンドを始めました。

生まれ故郷の高知県は、ライブハウスやコンサート会場も少なく生の音楽に触れる機会が少ない、当時は情報源も雑誌やCD、VHSビデオ(!?)という時代でしたが、音楽というとてもキラキラしたものに魅了され、勉強そっちのけでギターと音楽を楽しむ毎日でした。

大学進学から京都に移住し、大学では軽音楽部を卒業(笑)。

それまでは邦楽ロックや洋楽ハードロックを中心に聴いていましたが、先輩や同期から世の中にはもっとたくさんの音楽があることを知らされ、今では「いいな」と思えるものはジャンル隔てなく聴いております。

大学卒業後にRAGに入社、約6年のオフィスや約10年の音楽スタジオを経て、現在は創業39年の老舗Live Spot RAGにて勤務、主にプロモーション業務を担当しております。

日本トップミュージシャン達が奏でる「本物の音楽」に触れ、お客様に届けることで、あらためて音楽の煌めきを実感する日々です。

今でもギター、バンドはゆるく継続しており近年は今更ながら歌も歌ってみたりしています。

もうすっかりおっさんになってはしまいましたが、あの頃「音楽に描いた夢の向こう側」を、今後もみなさんと追っていければと思っています。

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