喉詰め発声とは、喉周辺の筋肉に、必要以上の力を入れて発声することにより、声の自由が奪われている発声状態を言います。
本人の体感的には、歌っている時に喉が苦しく感じる、といった状態になります。
具体的にはどのようなことなのでしょうか?
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喉詰め発声とは?

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喉詰め発声になってしまう原因は、大きく、2つのパターンが考えられます。
もし、あなたが喉詰め発声だとしたら、どちらのパターンであるかは、実際に声を聞いてみないと判断は難しいのですが、そのメカニズムを知っておくことで解決の糸口を見つけやすくなります!
歌っている時に、喉が苦しく感じるという人は、ぜひ読み進めていってくださいね。
その1.喉頭(のど仏)の上昇による気道圧迫
喉頭は、のどの中にある、たくさんの筋肉によって吊られている状態にあります。
ですので、いずれかの筋肉に過剰な力を入れれば、上下に動かせます。
喉周辺がリラックスしていれば、喉頭は上下に大きく動くことはなく、ある程度の定位置を保ってくれます。
しかし、喉頭を上に持ち上げる筋肉(顎二腹筋、顎舌骨筋、茎突舌骨筋、茎突咽頭筋など)に、必要以上に力が入ると、喉頭は上昇します。
上昇する事で、何か、起こるの?
?
気道や喉の空間が狭くなり、響きが浅くなります。
いわゆるキンキン声や、子供っぽい声になります。
その音色の声が必要な場合は、意図的に、声を作ることがありますが、ここでは一般的なポップスを歌う場合を想定すると、少々、聞き苦しく感じられる声になります。
「歌声が単調だ、深みや豊かさがない、苦しそうに聞こえる、幼い声に聞こえる」といった、印象がある声です。
喉頭は、筋肉で吊られており、上下に動かせると言いました。
という事は、下げる筋肉も存在するわけです。
クラシックやオペラなどの発声は、喉頭を意識的に下げることで、深い響きを作っています。
これが原因の場合は、無理やり喉を下げたりしてはいけません。
逆効果になります。
まずは、喉周辺の筋肉に柔軟性を持たせることが、先決です。
その2.声帯を強く閉すぎている
首や喉周辺の力は抜けているけれど、声帯を強く閉じすぎている場合。
その場合も、喉詰めの声になります。
声帯の間を息がスムーズに流れなくなるほど、強く声帯を閉じてしまうと、「声」が出ているというよりも、「声帯のぶつかり合う音」が出ているという印象になります。
「あ”ぁぁ、え”ぇぇ~」のような音。
それでは、美しい音色は生まれません。
声帯を効率よく動かすためには、その閉じ具合に加減が必要です。
ある意味、この場合も、過剰な力みを入れてしまっている状態です。
この場合は、普段のおしゃべり声を基準にしてみると、すぐに改善できると思います。
それ以上は、力みを入れないように、気を付けて発声をしてみましょう!
特に男性は、強く、大きく、ダイナミックに!
という、パワー勝負的なマインドを持っていますので、無理をしてしまいがちです。
声は楽器です。
どんな楽器でも「響き」に、人は心地よさを感じます。
そこに、パワーは要りません。
ギターでもピアノでも、軽いタッチで演奏しているからこそ、美しく心地よい。
いつまででも、聞いていたくなるものなのです。
喉詰め発声からの脱出は、その癖が定着してしまう前に行うことが重要です。
喉に苦しさを感じる人は、一度、正しいボイストレーニングを受けてみましょう!