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音楽教室の先生がわかりやすく解説!バイオリンの弓の持ち方

音楽教室の先生がわかりやすく解説!バイオリンの弓の持ち方
最終更新:

音楽教室の先生がわかりやすく解説!バイオリンの弓の持ち方

今回は、バイオリンの弓の持ち方についてご紹介します。

弓を使ってバイオリンの弦をこするとそれは美しい音がするんですが、やっぱり美しい音を出そうとすると基本がなってないとダメなんです。

ということで、今回も弓の基本的な持ち方をたくさんの写真つきで解説していきます!

弓の持ち方(おおまか編)

バイオリンの弓は、長い木の棒に白い毛が張ってあるやつのことです。

バイオリンの弓

まずまったくの初心者さんでも分かりやすいように、とても簡単に弓の持ち方を説明します。

まず手首の力をゆるめます。

バイオリンの弓の持ち方(手)

指を軽く曲げて、物をつかむ形にし

バイオリンの弓の持ち方(手)

その状態で弓を持ちます。

バイオリンの弓の持ち方

横から見てみましょう。

手首の力を抜いて

バイオリンの弓の持ち方(手)

軽く指を丸めて、物をつかむポーズ

バイオリンの弓の持ち方(手)

その状態で弓を持ちます。

バイオリンの弓の持ち方

これで、大まかに弓の持ち方が完成です!

ポイントは持つときに余計な力を入れないこと!

初心者の人って楽器を落とす恐怖から必要以上に力を入れて構えようとする傾向がありますが、そうすると動きに柔軟性がなくなって結果的に弾きにくくなるだけです。

なので大切なことは、余分な力を抜くこと。

演奏に必要な最低限の力だけで楽器を構えられるようなることを目指しましょう!

弓の持ち方(詳細編)

では、ここからは指1本1本のセットの仕方に至るまで、細かく解説していきます。

親指

まず親指を縦にしましょう。

横にはしないでください!

バイオリンの弓の持ち方(手)

この状態で赤丸部分に

バイオリンの弓の持ち方

置きます。

バイオリンの弓の持ち方

ポイントは黒い革の部分に親指の横っ腹?

が当たるように。

親指は弓を支える役割がありますから、しっかり弓の間に差し込んでください。

人差し指

赤丸部分に

バイオリンの弓の持ち方

指の第二関節を

バイオリンの弓の持ち方

置きます。

バイオリンの弓の持ち方

反対側から見るとこんな感じです。

バイオリンの弓の持ち方

人差し指は弓のコントロールにとても重要な働きをしますので、第二関節を弓にあてて深く握るのがポイントですよ!

小指

弓のネジの部分の上にバイオリンの弓の持ち方

小指を丸く曲げた状態でセット。

バイオリンの弓の持ち方

小指は弓のバランス調整に使います。

たまに、こういう風に常時小指をつっぱて置いている人がいますが、指が無駄に疲れるだけでなく、弓のバランス感覚も悪くなりますから止めましょう。

バイオリンの弓の持ち方

中指&薬指

この2本は、特にこれと言った役割はありません。

なので、無理のない恰好で弓に置くだけでOKです。

最後に微調整してでき上がり

全ての指のポジションが決まったら、最後に微調整をしてください。

まずは指と指の幅を微調整です。

指と指がくっついていると、演奏中に弓のバランスが崩れやすいので、全ての指と指の間が少しずつ空くようにしてください。

バイオリンの弓の持ち方

こうすることで、弓のバランス感覚がとても良くなります。

そして、最後に覚えておいてほしいのは、今回お伝えした「正しい弓の持ち方」は最低限の基本的要素のみということ。

人の手の大きさや柔軟性はとてもさまざまなので、一概に全員が同じ持ち方をするのがベストとは言えないからです。

まず手の大きさについて

もしも手の大きい人だったら提示してきた写真よりもっと指と指の間の幅を持たせて弓を構えた方が弓のバランスは良くなる可能性が大です。

なので、指の幅をいろいろ試して、しっくりくる幅を見つけてください。

ちなみに私は手が小さめなので、手が小さい方ならだいたい写真の通り、弓を持ってもらえればだいたいOKなはずです。

指の柔軟性について

指が固くてあまり開かない人、反対にやわらかくてすごく指の関節が曲がりやすい人、いろいろいらっしゃいますよね。

まず指が固い人は無理がない範囲で指を広げて弓を持ちましょう。

慣れてくると少しずつ指の幅が広がってきます。

そして、指の関節がやわらかい人。

以前、私の生徒さんで親指の関節がとてもやわらかくて、親指を縦にして弓に差し込むより、横にして差し込んだ方がしっくりくる、弾きやすいという方がいました。

その方の場合は本当にその方が弾きやすそうで、そうすることで演奏の姿勢や音色に特にこれと言った障害も起こらなかったので、親指を縦ではなく横にして弓を持つことをOKにしました。

このように人の手の事情はさまざまです。

「ちょっとこの持ち方だと弾きにくいな」

と思ったら、少しだけ自分流に微調整してみましょう。

まずは基本をマスターし、その後、応用をマスターしよう

繰り返しになりますが、今回の記事でお伝えしたのは、あくまで「基本の持ち方」だけです。

バイオリンは弾くフレーズ、出したい音色によって弓の持ち方を微妙に変化させていく必要があります。

なので、まずは「基本の持ち方」をしっかりマスターする必要がありますが、その後は必要に応じて柔軟に弓の持ち方を変えていってください。

それが、上達への近道となりますから。

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