【90年代の洋画】主題歌・挿入歌。懐かしの名曲たち
90年代の洋画はメジャーの大作が爆発的なヒットを記録するのと同時進行で、いわゆるミニシアター系の映画が人気を集めていたことが特徴の1つです。
ハリウッドの大作映画であれば、サブカルチャー的な観点で愛されたインディーズの作品であれば、そこには素晴らしい音楽がセットとなっていましたよね。
本稿では、そんな90年代の洋画で使われた主題歌や挿入歌に注目、大御所のミュージシャンが手掛けて大ヒットした楽曲から、インディーズ・シーンのアーティストによる根強い人気を誇る名曲まで、バラエティに富んだラインアップでお届けします。
90年代カルチャーを知る上でも役立つ内容となっていますから、若い映画・音楽ファンも要チェックです!
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【90年代の洋画】主題歌・挿入歌。懐かしの名曲たち(21〜30)
Where Is My Mind?Pixies

衝撃的なストーリー展開や独自の美学に貫かれた演出で世間をあっと言わせた『セヴン』以降、アカデミー監督賞にノミネートされた『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』や『ソーシャル・ネットワーク』など、意欲的な作品を世に送り出し続けているデヴィッド・フィンチャーさん。
彼が90年代の終わり、1999年に発表した『ファイト・クラブ』は『セヴン』に引き続いてブラッド・ピットさんを起用、容赦のない暴力描写や先鋭的なサブリミナルの導入など挑戦的な演出の数々で物議を醸しだし、後から再評価されて今や多くの人が作品の価値を認めている名作映画です。
そんな本作はザ・ダスト・ブラザーズが手掛けた硬質なエレクトロ・サウンドも高く評価されていますが、今回取り上げているのはラスト・シーンで流れる『Where Is My Mind?』です。
伝説的なオルタナティブロック・バンドのピクシーズが1988年にリリースしたデビュー・アルバム『Surfer Rosa』に収録されている楽曲で、ひねくれたギターのリフと人を食ったようなボーカルがなんとも味わい深く絶妙なセンスで、映画の根底に流れるブラックなユーモアにぴったりはまっています。
映画のサウンド・トラックには収録されていませんから、その点は注意しましょう!
I’m DerangedDavid Bowie

極めて特殊かつ個性的な映像センスを持ち、映画監督のみならずミュージシャンとしても活動している異色のアーティスト、デヴィッド・リンチさん。
発表する作品は賛否両論を呼ぶものも多く、好き嫌いがはっきりと分かれる作風の持ち主ではありますが、熱狂的なファンがいる映像作家として2020年代の今も独自の立ち位置で創作活動を続けている存在です。
そんなリンチさんが1997年に発表した映画『ロスト・ハイウェイ』は、まさにリンチ節が炸裂した複雑怪奇なストーリーと鮮烈なシークエンスが連続する展開で、理解するのではなくイメージをそのまま受け止めるしかないと感じてしまうほど。
鑑賞した方の全員が違った解釈となりそうな本作を彩る音楽は、ナイン・インチ・ネイルズこと天才トレント・レズナーさんがプロデュースを手掛けています。
中でもデヴィッド・ボウイさんとブライアン・イーノさんが共作して1995年に発表した『I’m Deranged』は映画のテーマ曲と呼べる楽曲で、難解でビザールな『ロスト・ハイウェイ』の世界観を妖しく彩っています。
名作と名高いサウンドトラックも、ぜひ映画と合わせて聴いてみてくださいね。
BreathPearl Jam

1990年代の洋楽といえば、オルタナティブロックやグランジと呼ばれたバンドやアーティストたちの登場でロック・シーンが塗り替えられたという重要なトピックが思い出されますよね。
そういったムーブメントを音楽と密接な関係にある映画という芸術が見逃すはずもなく、その象徴的とも言える映画作品が、グランジの発祥の地であるシアトルを舞台として同地ゆかりのバンドたちの音楽がサウンドトラックに大々的にフィーチャーされた『シングルス』です。
『あの頃ペニー・レインと』などの作品で知られるキャメロン・クロウさんが監督を務め、1992年というグランジ全盛期に公開された『シングルス』のサウンドトラックは、そのまま当時のシアトルの音楽シーンをパッケージしたものとして楽しめるのですが、そのトップを飾る楽曲がパール・ジャムの『Breath』です。
初期の彼ららしい、ダイナミックな往年のハードロックをオルタナティブロック~グランジ世代流儀のヘビーなサウンドとして表現した名曲であり、オリジナル・アルバムには収録されていないことでも知られています。
先述したサウンドトラック、もしくはパール・ジャムのベスト・アルバムで聴けますからぜひチェックしてみてください!
Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill MeU2

孤高なヒーローを描いた映画のダークで荘厳なテーマ曲として、オルタナティブロックとグラムロックを融合させた力強いサウンドが印象的です。
U2の独特なギターサウンドとオーケストラアレンジの調和が、映画の世界観を見事に表現しています。
本作は1995年6月にリリースされ、映画『バットマン・フォーエヴァー』のサウンドトラックとして起用されました。
アルバム『The Best of 1990-2000』にも収録され、ライブでも人気の高い1曲です。
魅力的なギターリフと壮大なアレンジは、映画のシーンを思い返しながら聴くのはもちろん、ドライブミュージックとしても最適です。
U2ならではの重厚なサウンドと共に、心躍る音楽体験をお楽しみください。
IrisGoo Goo Dolls

永遠の命を持つ天使が人間の女性への愛のために不死を捨てるという壮大なテーマを描いた珠玉のラブソング。
グー・グー・ドールズが映画『シティ・オブ・エンジェル』のために書き下ろした本作は、人間らしさへの憧れと切なる思いを優しく力強いメロディに乗せて表現しています。
1998年4月にリリースされ、Billboard Hot 100 Airplayチャートで18週連続1位を記録。
グラミー賞3部門にノミネートされ、アメリカレコード協会から8×プラチナ認定を受けるなど、世界的な支持を集めました。
アルバム『Dizzy Up the Girl』に収録され、バンドの代表曲として不動の地位を確立。
恋する気持ちや大切な人への想いを深く考えたいときに、心に響く一曲です。
おわりに
90年代の洋画に的を絞った形で選曲してみると、冒頭でも述べましたように、大御所からインディーズ系を問わずさまざまなアーティストやバンドが起用されていることが分かりますね。
メジャー、マイナーどちらの作品も入り乱れた90年代ならではのごった煮カルチャーが持つ、独特の空気感が伝わったのであれば幸いです!