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素敵な映画音楽

【90年代の洋画】主題歌・挿入歌。懐かしの名曲たち

90年代の洋画はメジャーの大作が爆発的なヒットを記録するのと同時進行で、いわゆるミニシアター系の映画が人気を集めていたことが特徴の1つです。

ハリウッドの大作映画であれば、サブカルチャー的な観点で愛されたインディーズの作品であれば、そこには素晴らしい音楽がセットとなっていましたよね。

本稿では、そんな90年代の洋画で使われた主題歌や挿入歌に注目、大御所のミュージシャンが手掛けて大ヒットした楽曲から、インディーズ・シーンのアーティストによる根強い人気を誇る名曲まで、バラエティに富んだラインアップでお届けします。

90年代カルチャーを知る上でも役立つ内容となっていますから、若い映画・音楽ファンも要チェックです!

【90年代の洋画】主題歌・挿入歌。懐かしの名曲たち(1〜10)

プリティ・ウーマン

It Must Have Been LoveRoxette

Roxette – It Must Have Been Love (Official Music Video)
It Must Have Been LoveRoxette

リチャード・ギアさんとジュリア・ロバーツさんが主演を務めたロマンティック・コメディの名作『プリティ・ウーマン』と言えば、誰もが一度は耳にしたことがあるロイ・オービソンさんによる主題歌『Oh, Pretty Woman』を思い出される方が多いかもしれません。

今回紹介するのは、スウェーデン出身のデュオであるロクセットがによる、映画の劇中歌として起用されて大ヒットを記録した『It Must Have Been Love』です。

もともとは1987年にクリスマスソングとしてリリースされたのがオリジナル・バージョンなのですが、映画の劇中歌として再レコ―ディング、歌詞もクリスマスの文字を変更して改めて発表されたという経緯があるのですね。

すでに本国スウェーデンにおいて人気グループであった彼女たちにとって世界的な知名度を獲得するきっかけとなった楽曲であり、全米チャート1位をマーク、日本でも『愛のぬくもり』という邦題で短冊シングルCDもリリースされました。

伸びやかなハイトーンが心地良いメロディと、バラードながら力強いリズムと耳に残るギターのシンプルなフレーズが印象深い名曲ですね。

この曲が劇中のどこで流れるのかを知っている方であれば、曲を聴くたびに映画の場面を思い出しておもわずぐっときてしまうことでしょう。

クール・ランニング

I Can See Clearly NowJimmy Cliff

2022年2月、北京五輪開催を記念して日本テレビ系「金曜ロードショー」にて名作映画『クール・ランニング』が放送され、SNSなどで話題を集めたことは記憶に新しいですよね。

1993年に公開された『クール・ランニング』はジャマイカのボブスレー選手団の実話を映画化したもので、コメディタッチの作風で笑いあり涙ありの映画として今も根強い人気を誇る作品です。

ジャマイカのチームをテーマとしていることもあって、劇中では多くのレゲエ・サンドが起用されているというのも特徴的で、夏っぽいレゲエと雪景色という一見相反するコントラストが見ていて不思議とマッチしているというのも楽しいですよね。

そんな名作映画の主題歌は、ジャマイカ人レゲエ・シンガーの生き字引、ジミー・クリフさんの『I Can See Clearly Now』です。

オリジナル・バージョンはアメリカ出身でレゲエ・シンガーとして大成したジョニー・ナッシュさんが1972年に自らが作曲などを手掛けて発表したもので、スタンダードナンバーとして愛されている名曲なのですね。

歌詞はさまざまな解釈が可能なものではあるのですが、映画のテーマはもちろん、ジミーさんの優しげな歌声とメロディにあふれるポジティブなバイブスも含めて「希望を持って前を向いて生きる」といった形で受け止めましょう。

メッセージ・イン・ア・ボトル

TornNatalie Imbruglia

Natalie Imbruglia – Torn (Official Video)
TornNatalie Imbruglia

『メッセージ・イン・ア・ボトル』はポリスの名曲……ではなく、1999年に公開されたアメリカ映画。

女性新聞記者が、海岸の浜辺に打ち上げられた手紙入りの瓶を見つけたことから始まるロマンチックな大人のラブストーリーで、映画を鑑賞してこんな恋愛をしてみたいと思われた方も多いのではないでしょうか。

そんなステキな映画のテーマ曲として起用されているのが、オーストラリア出身でイギリス移住後にシンガーとしてデビューを果たし、世界的なヒットを飛ばしたナタリー・インブルーリアさんの代表曲『Torn』です。

1997年にリリースされたデビュー・アルバム『Left of the Middle』に収録されている楽曲で、『Torn』の大ヒットもあってアルバムは世界中で7,000万枚という売り上げを記録しています。

ナタリーさんの瑞々しく曇り一つない可憐な歌声、爽やかなサウンドとメロディは当時日本でもよく流れていましたから、この曲を聴くだけであの頃の思い出がよみがえってくる人もいらっしゃるはず。

ちなみにこの楽曲はナタリーさんのオリジナルではなく、1990年代にアメリカで活動していたグランジ~オルタナティブロック系のバンドであるエドナスワップの曲のカバーなのですね。

ナタリーさんのバージョンが有名過ぎてあまり知られていないのですが、興味のある方はオリジナル版もぜひ聴いてみましょう!

【90年代の洋画】主題歌・挿入歌。懐かしの名曲たち(11〜20)

シーズ・オール・ザット

Kiss MeSixpence None The Richer

Sixpence None the Richer – Kiss Me (Official Video)
Kiss MeSixpence None The Richer

紅一点のシンガー、リー・ナッシュさんによるキュートなボーカルと「Kiss Me」という歌詞も含めてシンプルで聴けば一発で耳に残る珠玉のメロディ、90年代オルタナティブロック世代流儀の完ぺきなポップソングとして日本でも大ヒットを記録した、アメリカはテキサス出身のクリスチャンロック・バンド、Sixpence None the Richerの『Kiss Me』。

もともとは1997年にリリースされた同名のアルバムに収録されたのが初出で、1998年にシングル・カットされ、全米チャート2位にまで上り詰めた名曲なのですね。

CMなどでも使われていますし、なんと日本語での歌唱バージョンも発表されたこともあって日本ではおなじみの曲ですが、当時のカルチャーを知る人であれば1999年の映画『シーズ・オール・ザット』の主題歌として記憶されている方も多いはず。

90年代後半を代表するティーン向けの名作であり、当時は予想外のヒットを記録したことでも知られています。

映画に出演したフレディ・プリンゼ・Jr.さんとレイチェル・リー・クックさんは『Kiss Me』のMVにも出演していますから、映画未試聴の方はぜひ映画をご覧になった上で、MVをチェックしてみてくださいね。

エンパイア レコード

Til I Hear It From YouGin Blossoms

Gin Blossoms – Til I Hear It From You (Official Music Video)
Til I Hear It From YouGin Blossoms

1990年代にレコード屋に通いつめていた方はもちろん、2020年代の現在においてもレコードに愛着があってショップに買いに出かけるという若い世代にも共感を呼びそうな名作映画『エンパイア・レコード』。

1995年に公開され、エアロスミスのスティーヴン・タイラーさんの娘で『アルマゲドン』などで知られるリヴ・タイラーさんが、10代の頃に出演した映画としても知られており、個性豊かな店員を演じる俳優たちの演技と学園祭のようなノリのストーリー展開は、細かいことは抜きにして楽しい気持ちにさせられますよね。

レコード・ショップが舞台ということもあり、本作のサウンドトラックには多くの90年代の洋楽が収録されています。

メジャーどころというよりは、インディ~オルタナティブロックにカレッジロック系のアーティストやバンドが多く、当時の洋楽シーンを深く知りたい方にもオススメなのですね。

今回はサウンドトラックの1曲目に収録された、ジン・ブロッサムズの名曲『Till I Hear It From You』を取り上げましょう。

ハードなグランジやオルタナティブロックが売れていた90年代において、爽やかなギター・サウンドで大ヒットを飛ばした彼らが1995年に発表した楽曲で、サウンドトラックのリードシングルとして人気を集めました。

哀愁を帯びたイントロのギターのアルペジオと切ないメロディを聴いていると、思わずノスタルジックな気持ちにさせられます。

ロスト・ハイウェイ

I’m DerangedDavid Bowie

極めて特殊かつ個性的な映像センスを持ち、映画監督のみならずミュージシャンとしても活動している異色のアーティスト、デヴィッド・リンチさん。

発表する作品は賛否両論を呼ぶものも多く、好き嫌いがはっきりと分かれる作風の持ち主ではありますが、熱狂的なファンがいる映像作家として2020年代の今も独自の立ち位置で創作活動を続けている存在です。

そんなリンチさんが1997年に発表した映画『ロスト・ハイウェイ』は、まさにリンチ節が炸裂した複雑怪奇なストーリーと鮮烈なシークエンスが連続する展開で、理解するのではなくイメージをそのまま受け止めるしかないと感じてしまうほど。

鑑賞した方の全員が違った解釈となりそうな本作を彩る音楽は、ナイン・インチ・ネイルズこと天才トレント・レズナーさんがプロデュースを手掛けています。

中でもデヴィッド・ボウイさんとブライアン・イーノさんが共作して1995年に発表した『I’m Deranged』は映画のテーマ曲と呼べる楽曲で、難解でビザールな『ロスト・ハイウェイ』の世界観を妖しく彩っています。

名作と名高いサウンドトラックも、ぜひ映画と合わせて聴いてみてくださいね。

デンジャラス・マインド/卒業の日まで

Gangsta’s ParadiseCoolio

Coolio – Gangsta’s Paradise (feat. L.V.) [Official Music Video]
Gangsta's ParadiseCoolio

海兵隊出身という異色の作家、ルアン・ジョンソンさんの自伝的小説『ルアン先生に逆らうな』を原作とした1995年公開の映画『デンジャラス・マインド/卒業の日まで』は、主人公のルアン役を演じたミシェル・ファイファーさんの生真面目で心優しい、カッコいい女性教師っぷりが印象的な作品です。

問題児が集められたクラスの中で奮闘する、というありがちなストーリーではありますが、生徒たちの興味を引くためにボブ・ディランさんの詩を教材とするなどの独自の教育や、必ずしもすべてがハッピーに展開していくわけではない、という物語も含めて本作が青春の1本だと感じている方も多いのではないでしょうか。

そんな本作の主題歌として起用されたのが、アメリカのラッパーであるクーリオさんの大ヒット曲にしてアカデミー賞を受賞した名曲『Gangsta’s Paradise』です。

1995年にリリースされた同名のアルバムの表題曲であり、アルバムも世界中で大ヒットとなりました。

ソウル・ミュージックに詳しい方であれば、この曲がスティーヴィー・ワンダーさんの『Pastime paradise』を大胆に引用していることはすぐに分かるでしょう。

歌に比重を置いたサウンドですし、ヒップホップをあまり聴かないという方であっても聴きやすい名曲ですよ。