【バラキレフのピアノ曲】ロシア五人組のまとめ役が遺した珠玉の名作
19世紀後半のロシア音楽界において民族主義的を掲げ、多くの名作を世に送り出した「ロシア五人組」。
そのまとめ役であったミリイ・バラキレフは、彼が理想としていたショパンやシューマン、リストの影響を受けつつも、ロシア民謡の要素を取り入れた親しみやすい作品を遺しました。
本記事では、バラキレフの作品のなかから、ピアノ独奏やピアノを含む編成で演奏される作品を厳選!
世界最高の難易度を誇ることで知られるあの曲も……ぜひ最後までお楽しみください。
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もくじ
- 【バラキレフのピアノ曲】ロシア五人組のまとめ役が遺した珠玉の名作
- 東洋風幻想曲「イスラメイ」Mily Balakirev
- ワルツ 第6番 嬰ヘ短調Mily Balakirev
- ひばりGlinka=Balakirev
- スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.84Mily Balakirev
- ノクターン 第3番 ニ短調Mily Balakirev
- タランテッラMily Balakirev
- ポルカMily Balakirev
- マズルカ 第2番 嬰ハ短調Mily Balakirev
- ヴォルガ川に沿ってMily Balakirev
- ドゥムカMily Balakirev
- 園にて(牧歌的練習曲)Mily Balakirev
- ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 Op.1Mily Balakirev
- トッカータ 嬰ハ短調Mily Balakirev
- ソナティナ「スケッチ」ト長調Mily Balakirev
- スペイン風序曲第1番「ホタ・アラゴネーサによる華麗な奇想曲」Glinka=Balakirev
【バラキレフのピアノ曲】ロシア五人組のまとめ役が遺した珠玉の名作
ポルカMily Balakirev

ロシア国民楽派の中心人物であり、ロシアの音楽文化に多大な影響を与えたミリイ・バラキレフ。
1857年に作曲された『ポルカ』は、彼の初期の作品の一つです。
この曲は、典型的なポルカの二部形式を持ち、生き生きとしたテンポが特徴的。
ロシアの民謡や伝統音楽の要素を取り入れながら、洗練されたピアノ技法が駆使された、ユーモアと軽快さあふれる作品に仕上がっています。
演奏者にとっても技巧的な挑戦が含まれた1曲ですが、聴き手にはバラキレフの音楽への情熱とエネルギーがダイレクトに伝わることでしょう。
ロシアのピアノ音楽に興味のある方にオススメの作品です。
マズルカ 第2番 嬰ハ短調Mily Balakirev

ミリイ・バラキレフは、ロシアの民族主義的な音楽を推進した作曲家で、「ロシア五人組」のまとめ役として活躍しました。
バラキレフの『マズルカ 第2番 嬰ハ短調』は、ポーランドの伝統的なダンス「マズルカ」を基にしつつ、ロシアの民族音楽の要素を取り入れた作品です。
本作は演奏者に高度な技術と深い感情表現を求める一方、聴く人にとっては親しみやすく魅力的な体験を提供します。
複雑なハーモニーと表現豊かな旋律、効果的なシンコペーションやルバートが織り成す哀愁と明るさの交錯は、ロシア音楽の真髄といえるでしょう。
ヴォルガ川に沿ってMily Balakirev

19世紀後半のロシア音楽界をけん引した「ロシア五人組」のまとめ役として知られるミリイ・バラキレフ。
彼が収集、編曲した『ヴォルガ川に沿って』は、ヴォルガ川の舟ひき人夫たちの労働歌をもとにした親しみやすい民謡調の作品。
重々しく力強いリズムと繰り返されるコーラスによって、舟曳きたちの過酷な重労働の様子が生き生きと描写されており、当時のロシアの労働者階級の厳しい現実が垣間見えます。
ロシアの歴史や文化、そして民衆の生活に興味のある方にぜひオススメしたい1曲です。
ドゥムカMily Balakirev

19世紀後半のロシア音楽界をけん引したロシア五人組。
そのリーダー的存在であったミリイ・バラキレフが遺したピアノ作品のなかでも、『ドゥムカ』は彼の後期作品の一つとして知られています。
「ドゥムカ」とはウクライナ民謡に由来する言葉で、感傷的なメロディを持つ楽曲を指します。
本作もまた、ロシアの民謡的な旋律を取り入れたメランコリックな曲調が特徴的。
静寂で内省的な部分と、ドラマチックで力強い部分が対比をなし、聴き手の感情を揺さぶります。
祖国の民族性を音楽で表現したいというバラキレフの強い思いが伝わってくる本作で、ロシア音楽独特の美しい響きをお楽しみください。
園にて(牧歌的練習曲)Mily Balakirev

ロシア五人組の中心人物であり、作品の完成に時間をかけることで知られるミリイ・バラキレフ。
『園にて』は、ロシアの美しい自然を思わせる情景を音楽で見事に表現した作品です。
変ニ長調の心地よいメロディは、まるで庭園を散策しているような平和な気分にさせてくれます。
ロマン派の影響を受けつつ、ロシア民謡の要素も感じられる本作は、静かな時間を過ごしたいときにピッタリ。
ピアノを楽しむすべての人にオススメしたい、バラキレフの代表的な1曲です。
ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 Op.1Mily Balakirev

ロシアの作曲家ミリイ・バラキレフは、ロシア五人組のまとめ役として活躍し、ロシア民族楽派の推進に尽力しました。
彼の作品には西洋音楽とロシアの民俗音楽の影響が見られ、親しみやすさと独創性を兼ね備えています。
初期の重要作である『ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調』は、ショパンの影響を受けつつ、民族的な要素も取り入れた魅力的な作品です。
特に、中間部の荘厳な雰囲気は印象的!
ピアノとオーケストラのバランスにも注目しながら聴いてみてください。