【上級ギタリストのための】指板を縦横無尽に駆け巡る大型スウィープフレーズに挑戦しよう!
速弾きギタリストを目指すなら、マスターしておきたいスウィープ奏法。
今回は幅広いポジションで動くスウィープフレーズをご用意したので、ぜひチャレンジしてみてください。
大型スウィープフレーズ
今回はこちらの動画より、後半0:58~のスウィープフレーズを解説していきます。
TAB譜はこちらです。
全体の構成について
全体を通してオケのコード進行に沿い、それぞれのコードアルペジオを基にフレーズを構築しています。
また最後まで(8小節目以外は)きっちり6連譜のリズムを守って弾いています。
120BPMの6連譜は(現代のテクニカルなギターシーンでは)それほど速いテンポではないのですが、スウィープはこれぐらいの速さでリズムキープをするのが非常に難しいです。
テクニック的にはハンマリング・プリングをいっさい使用せず全てピッキングしています。
ですので、1弦や5弦をオルタネイト・その間をスウィープという風にピッキングテクニックを切り替えて演奏する必要があります。
その関係で、拍の頭がダウンから始まったりアップから始まったりと不規則ですのでピッキングパターンは譜面をよく確認してください。
スウィープとオルタネイトの切り替えについて
具体的に挙げると、例えば1小節目ド頭の1弦15フレット、12フレットはオルタネイトでアップ・ダウン、3音目の2弦13フレットから5弦15フレットまでは連続アップのスウィープ、2拍目頭の2音(5弦10フレット、15フレット)はダウン・アップのオルタネイト、その後4弦14フレットをダウン、そのまま1弦12フレットまでダウンのスウィープで弾く、といった具合です。
オルタネイトの箇所(かしょ)はほぼ1拍ごとに2音ずつぐらいと一瞬出てくる要領ですが、特に1弦側は各アルペジオのトップノートにあたるのでしっかりピッキングできないとフレーズ全体が不安定な印象になってしまいます。
逆に言えばこのオルタネイト部分をしっかりリズムキープして弾ければ、フレーズをマスターしたようなものでしょう。
ポジション移動の激しいフレーズ
4小節目などは弦移動自体は3弦にまたがる程度に留まっているのですが、ポジションの横移動が激しいので左手が大変です。
また、例えば4小節1拍目6音目と2拍目1音目はどちらも1弦19フレットですが、前者は人差し指、後者は小指で押さえます。
2拍目の19フレットを小指で押さえる際、同時に人差し指を1弦15フレット辺りにスタンバイさせて2拍目のポジションにスムーズに移行できるようにしましょう。
僕の経験上、スウィープの際1弦の人差し指で押さえる音は誤魔化(ごまか)しやすいので、特に意識してピッキングするようにしてください。
弦飛びを含んだスウィープ
5小節目以降はスウィープにスケール弾きと弦飛びが加わりさらに難易度が高くなっています。
例えば5小節2拍目は1拍目の3弦12フレットから4弦を飛ばし、5弦10フレットを弾きます。
ここの2音はどちらも人差し指で弾かなければならないので一瞬で移動できなければなりません。
ここは流れで弾くよりも1拍目、2拍目をそれぞれ繰り返し練習し指に覚え込ませ、その後組み合わせて弾いてみるやり方が良いかもしれません。
5連譜のディミニッシュスウィープ
8小節目だけ演奏上の合理性を考え5連譜のフレーズになっています。
5弦スタート、4弦スタート、3弦スタートの3パターンのディミニッシュとなっていますが、それぞれ微妙にポジションが違いますので注意してください。
今までの6連譜よりスピードが遅い分リズムがヨレやすいので各ポジションの頭と終わりの音を特に正確にピッキングするようにしてください。
最後に
今回は難易度が高めでしたが、フレーズ自体はオーソドックスなアルペジオをつなげたものなので日々の練習メニューにもオススメです。
僕もより精度を上げられるように頑張ります(笑)。
ライタープロフィール
ギタリスト
木村洋平
1986年生まれ。
岩手県出身。
14歳からギターを始めアマチュアとしての活動を続けており、 現在は本業と並行して作曲・レコーディングの仕事や、自身の楽曲制作・動画の投稿などの音楽活動を行っている。
誌面やネットを通した海外のギターコンテスト等での入賞実績もある。
YouTubeチャンネルの累計再生数は300万回以上。
2016年現在までに、ギターインストアルバムを4枚(CD&配信)リリースしている。
ヤングギター誌上コンテスト「ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016」でグランプリを受賞。
ウェブサイト:http://yoppeguitar.jimdo.com
Twitter:yoppe0131
Facebook:poteto.yaochushi

