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ボサノヴァの代表的なアーティスト・シンガーまとめ

ボサノヴァの代表的なアーティスト・シンガーまとめ
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ブラジル音楽の代表的なジャンルの一つ、ボサノヴァは本国のみならずアメリカやヨーロッパ各国、そしてここ日本でも根強い人気を誇ります。

それほど音楽に詳しくない方であっても、カフェで流れているようなおしゃれな音楽といえば何となくイメージできるかもしれませんね。

とはいえボサノヴァは単なるカフェミュージックというわけではなく、その奥深い魅力は偉大なアーティストやシンガーたちが築き上げたものです。

そんなボサノヴァに興味がある方に向けて、代表的なアーティストならびにシンガーを一挙ご紹介します!

ぜひチェックしてみてくださいね。

ボサノヴァの代表的なアーティスト・シンガーまとめ(1〜10)

Chega de SaudadeJoão Gilberto

ボサノヴァの開拓者として世界的に有名なジョアン・ジルベルトさん。

ブラジルのバイーア州ジュアゼイロ出身のジルベルトさんは、1958年にリリースされた『Chega de Saudade』でボサノヴァのジャンルを確立しました。

伝統的なサンバに現代的なジャズの要素を融合させた独自のギタースタイルと、ビブラートをほとんど使わない独特のボーカルが特徴です。

1963年にはスタン・ゲッツさんとのコラボレーションアルバム『Getz/Gilberto』が大ヒットし、「ガール・フロム・イパネマ」で一躍世界的な存在に。

のちにグラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーも受賞しています。

公の場に出ることを好まず、レコーディングにも並々ならぬこだわりを見せた孤高の天才。

ボサノヴァの洗練されたサウンドが好きな方におすすめのアーティストです。

Águas de Março (Waters of March)Eliane Elias

ブラジル出身のジャズピアニスト、歌手、作曲家、編曲家であるエリアーヌ・エリアスさん。

彼女は7歳でピアノを始め、12歳の時にはジャズミュージシャンのソロを採譜するほどの才能の持ち主でした。

1981年、21歳でアメリカに渡り本格的な音楽活動を開始。

ブラジル音楽の要素を取り入れたコンテンポラリージャズを得意とし、『Dreamer』や『Made in Brazil』など数多くの名盤をリリースしています。

グラミー賞やラテングラミー賞など数々の賞に輝くエリアスさんの音楽性は高く評価されており、ジャズファンのみならずボサノヴァが好きな方にもぜひ聴いていただきたい極上のサウンドです。

星の散歩小野リサ

ブラジル出身のボサノヴァ歌手、小野リサさんは10歳まで母国で過ごし、その後日本で音楽活動をスタート。

1989年にアルバム『カトピリ』でデビューを果たすと、ナチュラルな歌声とリズミカルなギター演奏、キュートな笑顔で瞬く間にボサノヴァを日本中に広めました。

1991年のアルバム『ナナン』と『ミニーナ』が日本ゴールドディスク大賞のジャズ部門を2年連続で受賞するなど、高い評価を受けています。

また、ジョビンやドナートといった大物アーティストとの共演も果たし、2013年にはブラジル政府からリオブランコ国家勲章を受章。

映画『大明劫』のエンディングテーマを担当するなど、幅広い活動で存在感を示しています。

ボサノヴァの洗練された響きに、心癒されたい方にぜひオススメしたいアーティストです。

Manha de CarnavalBaden Powell

Baden Powell – Manha de Carnaval (1970)
Manha de CarnavalBaden Powell

ブラジル音楽界の至宝にして、ジャズギタリストとしても世界的に高い評価を得ているバーデン・パウエルさん。

リオデジャネイロ州ヴァレーサイ出身のパウエルさんは、クラシック・ギターの技術をサンバやボサノヴァのリズムに融合させた独自のスタイルで、1950年代から精力的に活動を続けました。

1959年、詩人のビリー・ブランコとタッグを組んで発表した『サンバ・トリステ』は、スタン・ゲッツやチャーリー・バードなどジャズ界の大物たちにもカバーされる大ヒット曲となりました。

その後、ヴィニシウス・デ・モラエスとのコラボでは『オス・アフロ・サンバス』など、ブラジル音楽の金字塔とも言える名盤の数々を世に送り出しています。

卓越したギター・テクニックと洗練されたハーモニーで、現代のミュージシャンにも絶大な影響を与え続けているパウエルさん。

ボサノヴァやMPBファンなら一度は聴いておきたい巨匠の音楽、ぜひチェックしてみてください!

WaveAntônio Carlos Jobim

ボサノヴァの生みの親とも称されるアントニオ・カルロス・ジョビンさん。

ブラジルのリオデジャネイロ出身の作曲家であり、ピアニストやギタリスト、歌手、編曲家としても優れた才能を発揮しました。

1950年代にナイトクラブやバーでピアノ演奏を始め、ジョアン・ジルベルトさんとのコラボレーションで『Chega de Saudade』をリリース。

ボサノヴァのムーブメントの火付け役となった人物です。

1960年代には国際的にブレイクし、スタン・ゲッツさんとのアルバム『Getz/Gilberto』がグラミー賞を受賞。

「ガール・フロム・イパネマ」は今なお愛され続ける名曲ですね。

ジョビンさんの音楽は、ブラジルの自然や風景からインスピレーションを得ており、ボサノヴァやMPBなど幅広いジャンルで活躍。

彼の作品は、ブラジル音楽に馴染みのない方にもオススメできる、心地よく洗練された音楽です。

Rapaz de BemJohnny Alf

ボサノヴァの先駆者であり、「ボサノヴァの父」とも称されるジョニー・アウフさん。

リオデジャネイロのヴィラ・イザベル出身のアウフさんは、9歳でピアノを始め、1952年にプロのキャリアをスタートさせました。

アメリカン・ジャズに影響を受けた独自の音楽スタイルを築き上げ、1955年に発表したアルバム『Rapaz De Bem』は後にボサノヴァの典型とみなされるように。

ブラジル音楽に新しいハーモニーをもたらした革新者として、同時代のミュージシャンからも高く評価されていたそうです。

2010年に亡くなるまで精力的に活動を続けたアウフさん。

ボサノヴァに興味がある方は、ぜひチェックしてみてくださいね!

Chega De SaudadeNara Leão

ブラジル音楽界の最初期からボサノヴァの誕生と発展を支え、ムーブメントを牽引した伝説的なミューズ、ナラ・レオンさん。

1960年代前半にプロ活動をスタートさせ、ロベルト・メネスカルさんやカルロス・リラさん、ジョアン・ジルベルトさん、ヴィニシウス・ヂ・モライスさん、アントニオ・カルロス・ジョビンさんといった同時代の才能あるミュージシャンたちと親交を深め、ボサノヴァの革命を共に作り上げました。

デビュー作となる1964年のアルバム『Nara』や、翌1965年の『Opinião de Nara』『O Canto Livre de Nara』など、軍事独裁政権下のブラジルにおいて政治的なメッセージ性をはらんだ意欲作の数々は、MPB(ブラジル・ポピュラー音楽)やトロピカリアの源流としても評価されています。

風変わりでキュートなルックスと、抒情的かつ吟遊詩人のような歌声を武器に、ボサノヴァというジャンルの可能性を切り拓いたパイオニアであり、時代の象徴的な存在だったナラさん。

彼女の作品群は、ブラジル音楽の新しいファンにこそ聴いてほしい宝物といえるでしょう。