ブラジル音楽の偉大な名曲・人気曲まとめ
カフェなどで流れているおしゃれでリラックスできるボサノヴァ、もしくはカーニバルで流れるサンバ……ブラジル音楽といえばそれくらいしか知らない、という方にぜひチェックしていただきたいのがこちらの記事です!
広大な国土を持ち、多民族国家のブラジルにはさまざまなスタイルの音楽があり、サブジャンルも含めると驚くほどのジャンルが存在するのですね。
本稿ではクラシックなブラジル音楽の有名な名曲、歴史的な意義を持つ偉大な楽曲を中心としてリサーチしてまとめています。
こちらの記事で紹介した曲を聴けば、あなたのブラジル音楽に対するイメージが変わるかもしれません!
ブラジル音楽の偉大な名曲・人気曲まとめ(1〜10)
ConstruçãoChico Buarque

ブラジルの社会問題を鋭く批判する楽曲として知られる本作。
チコ・ブアルキさんの代表作であり、1971年1月にリリースされたアルバム『Construção』の同名タイトル曲です。
労働者の悲劇を描いた歌詞と独特の詩的構造が特徴的で、ブラジル音楽史上最高の楽曲の1つとして評価されています。
軍事独裁政権下での抑圧や労働者の非人間化をテーマにしており、ブアルキさんの社会への深い洞察が感じられます。
シンプルな旋律に複雑な音楽構造が織り交ぜられた本作は、ブラジルの現実を反映した楽曲を求める方におすすめです。
2016年のリオデジャネイロオリンピック開会式でも使用されるなど、今なお高い評価を受け続けています。
Aguas de MarçoElis Regina & Tom Jobim

ブラジル音楽界の至宝として知られるエリス・レジーナさんとトム・ジョビンさんによる名曲中の名曲です!
1974年6月にリリースされたアルバム『Elis & Tom』に収録されており、ブラジルで最も人気のある楽曲の1つとして愛され続けています。
本作は、生命のサイクルを象徴する日常的な風景や出来事を、シンプルながらも美しい言葉で紡いだ詩的な歌詞が特徴的。
ジョビンさんがリオ州の農場で雨季に直面した経験から生まれた楽曲で、エリスさんの情熱的な歌声とジョビンさんの繊細なメロディが見事に調和しています。
ブラジル音楽に興味がある方はもちろん、詩的な歌詞や心地よいメロディを楽しみたい方にもおすすめの1曲ですよ。
Meu Nome É GalGal Costa

ブラジルの伝説的な歌手、ガル・コスタさんの代表曲と言えば、この曲を挙げる人も多いのではないでしょうか。
1969年にリリースされたアルバム『Gal』に収録された本作は、彼女の音楽スタイルを確立した重要な一曲です。
トロピカリズモ運動の影響を受けた実験的なサウンドと、ガルさんの力強いボーカルが見事に融合しています。
サンバやボサノヴァの要素を取り入れつつ、ブラジリアン・ポップの魅力も存分に味わえる一曲ですね。
本作は後にCMや映画のサウンドトラックにも使用され、ガルさんの音楽が幅広い層に浸透するきっかけとなりました。
ブラジル音楽に興味のある方はもちろん、新しい音楽との出会いを求めている方にもおすすめの一曲です。
Mas que nadaJorge Ben Jor

誰もが一度は口ずさんだことのある曲。
1963年Jorge Benによって書かれたこの曲は数多くのアーティストがカバーしており、Sergio Mendes & Brasil 66が歌ったものが有名です。
ブラジル版ローリングストーン誌の投票による「最もすばらしいブラジルの曲」で、第5位に認定されました。
Garota de IpanemaTom Jobim

ボサノバの創始者の一人として知られるブラジル出身のトン・ジョビンさんが手掛けたこの楽曲は、美しい女性の姿に魅了された様子を軽快なリズムに乗せた名曲。
ビーチを歩く女性への切ない想いを、ジャズの要素を取り入れた心地よいメロディに乗せた本作は、アルバム『Getz/Gilberto』に収録され、1964年に発表されるや世界的に大ヒット。
1965年にはグラミー賞を受賞し、その後も多くのアーティストによってカバーされるなど、時代を超えて愛されています。
夏の海辺や、リラックスしたいときにぴったりの1曲。
ジョビンさんの繊細な感性と、ブラジルならではの軽やかなリズムを堪能できる楽曲として、ボサノバ入門にもおすすめです。
Trem Das OnzeZeca Pagozinho

パゴージの大家ゼカ・パゴジーニョが歌う「トレン・ダス・オンゼ」。
自分は一人息子で、自分が帰るまでは母親が寝ないで待っているから、何としてもこの最終電車で帰らなくちゃ、というなんとも微笑ましい曲。
彼女よりも母が大事、なんですね。
Paisagem Da JanelaLô Borges and Milton Nascimento

ブラジルはミナスジェライス州ベロオリゾンテ生まれのロー・ボルジェスさんと「ブラジルの声」の異名を持つミルトン・ナシメントさんによる珠玉のナンバー。
1972年1月にリリースされたアルバム『Clube da Esquina』に収録されている本作は、穏やかでメロディックな曲調が特徴的ですね。
窓から見える風景を通して、人生の儚さや美しさ、そして時間の流れを詩的に表現しています。
シンプルながらも深い意味を持つ歌詞は、当時のブラジルの社会状況をも反映させているとか。
アルバム『Clube da Esquina』自体がブラジル音楽史において非常に重要な作品として知られており、本作もその一部として高く評価されています。
日常の一瞬が持つ特別さを感じたい方にぜひおすすめですよ。






