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【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!

【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!
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【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!

ブラジル音楽の魅力を世界に伝え続けるムジカ・ポプラール・ブラジレイラ、略してMPB。

サンバやボサノヴァを進化させながら、軍事政権への抵抗から生まれた芸術性の高い音楽として知られています。

ジョアン・ジルベルトさんやカエターノ・ヴェローゾさんらが確立した音楽ジャンルは、現代のブラジル音楽シーンにも大きな影響を与え続けています。

今回の記事では歴史上重要な名曲から、今を輝くZ世代アーティストたちの新たな音楽性までを幅広くご紹介。

ブラジルの心と魂が詰まったMPBの世界をお楽しみください。

【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!(1〜10)

Fico Assim Sem VocêNEW!Adriana Calcanhotto

Adriana Calcanhotto – Fico Assim Sem Você (Video Clipe (Extras))
Fico Assim Sem VocêNEW!Adriana Calcanhotto

MPBシーンを代表する知性派、アドリアーナ・カルカニョットさんが子ども向け名義で手がけた、愛らしさあふれるカバー曲。

大切な人がいない寂しさを、日常から何かが決定的に欠けてしまった世界にたとえて歌う歌詞が、シンプルながら胸に深く響きますよね。

もともとはファンクデュオの楽曲でしたが、彼女のフィルターを通すことで、アコースティックで温かみのあるナンバーに仕上がっています。

2004年にアルバム『Adriana Partimpim』に収録された本作は、翌2005年にミュージックビデオがブラジルの音楽賞にノミネートされ話題になりました。

また、別のカバーバージョンが子ども向けテレビ番組『Carrossel』で使用されています。

柔らかな歌声と優しいメロディに包まれたいとき、ぜひ聴いてほしい一曲です。

ConstruçãoNEW!Chico Buarque

ブラジルを代表する音楽家にして、詩人や小説家としても知られる知性派アーティスト、シコ・ブアルキさん。

彼が1971年12月に発表した名盤『Construção』に収められた表題曲は、MPB史上の最高傑作との呼び声も高い一曲です。

この楽曲は、ある建設労働者の何気ない一日とその悲劇的な結末を、まるで映画のように描き出します。

一見すると淡々とした日常の描写ですが、同じ構造の歌詞の単語を巧みに入れ替えることで、物語の様相が一変する仕掛けには驚かされますよね。

静かな弾き語りから壮大なオーケストラへと劇的に展開する構成も、歌詞に込められた都市社会への痛烈なメッセージを際立たせています。

2016年のリオ五輪開会式でも使用された本作は、ただ聴き流すのではなく、じっくりと歌詞の世界に浸りたい時にぴったりの文学的な深みを持った作品と言えるでしょう。

Toda menina BahianaNEW!Gilberto Gil

MPBとトロピカリズモをけん引し、後年には文化大臣も務めたジルベルト・ジルさん。

ブラジル音楽界の象徴的な存在ですよね。

今回取り上げるのは、彼の故郷への愛情が詰まった陽気なナンバーです。

自身の娘ナラさんのために書かれたという背景を持ち、バイーアの少女が持つ天真爛漫な魅力や気質を愛情たっぷりに歌い上げています。

バイーア由来のサンバのリズムに、当時のディスコサウンドを融合させたダンサブルな曲調は、聴いているだけで心も体も踊りだしたくなるはず。

この楽曲は1979年8月に公開された名盤『Realce』に収録。

ライブの定番でもある祝祭感に満ちた本作は、気分を上げたい時やドライブのお供にぴったりと言えそうですね。

Várias QueixasNEW!Gilsons

Gilsons – Várias Queixas (Clipe Oficial)
Várias QueixasNEW!Gilsons

ブラジル音楽界の至宝、ジルベルト・ジルさんの息子と孫たちで構成される新世代トリオがGilsonsです。

MPBの入門編としてもオススメしたいのが、2019年に彼らのデビューEPの表題曲として発表されたアンセミックなナンバー。

本作はもともとバイーアの重鎮Olodumのカバーで、恋人へのやるせない不満を、祝祭感あふれるサンバ・レゲエのリズムに乗せて歌うという対比が実にユニークですね。

この曲をきっかけに注目を集めた彼らは、アルバム『Pra Gente Acordar』が2022年にラテン・グラミー賞にノミネートされるなど、国際的な成功を収めています。

伝統と新しさが同居する軽快なグルーヴは、気分を上げたい時にぴったりの一曲と言えましょう。

Oba, lá vem elaNEW!Jorge Ben Jor

Jorge Ben Jor – Obá, la vem ela (Áudio Oficial)
Oba, lá vem elaNEW!Jorge Ben Jor

ブラジル音楽の歴史に名を刻む革新者の1人、ジョルジ・ベン・ジョールさん。

サンバにファンクやロックを融合させた独創的な音楽性で知られ、2008年にはRolling Stone Brasil誌で「ブラジル音楽史上のアーティスト第5位」に選出されています。

そんな彼の名盤『Força Bruta』に収められた本作は、夜の気配が漂うロマンティックな一曲です。

通り過ぎる女性をただ見つめるだけで心が満たされる、という純粋な憧れが歌に込められています。

Trio Mocotóとの即興的なセッションから生まれた心地よいグルーヴが、その繊細な感情を優しく包み込みます。

1970年9月に世に出たこの楽曲は、後にテレビドラマ『Vitória』でカバー版が起用されたことでも知られています。

穏やかな夜のひとときに、そっと寄り添ってくれる名曲ではないでしょうか。

Feito a MaréNEW!Jota.Pê

Jota.pê e Gilsons • Feito a Maré { Visualizer Oficial }
Feito a MaréNEW!Jota.Pê

ブラジルの音楽シーンで今、大きな注目を集めているシンガー・ソングライターが、ジョタ・ペーさんです。

MPBを軸にソウルやポップを溶けこませた音楽性で、2024年のラテン・グラミー賞では主要2部門を受賞した実力派なんです。

本作は、人気グループGilsonsとの共演が光る一曲。

潮の満ち引きになぞらえて、恋しい人との再会を喜びながらも、再び近づくことに戸惑う繊細な心境が歌われています。

アコースティックギターの音色と美しいハーモニーが、その切なさを優しく包みこむような仕上がりですね。

この楽曲は、名盤『Se o Meu Peito Fosse o Mundo』に収録。

メロウで感傷的な雰囲気に浸りたい時や、じっくりと歌詞の世界観を味わいたい方に、ぜひ聴いてみてほしい作品です。

Baby95NEW!Liniker

MPBの伝統を受け継ぎながら、ソウルやR&Bと交差する現代ブラジル音楽の素晴らしさを体現しているのが、サンパウロ州出身のリニケルさんでしょう。

黒人トランスジェnder女性としての視点から、愛や尊厳を歌い上げる彼女の表現は、多くの人々の心を掴んで離さないのですね。

ご紹介する作品は、ソロ名義での活動を本格化させたアルバム『Indigo Borboleta Anil』から2021年6月に先行公開された楽曲で、翌2022年のラテン・グラミー賞では「最優秀ポルトガル語楽曲」に輝くという快挙を成し遂げました。

親密な愛や自己受容の温かさが、きらめく太陽や海といった自然のイメージに重ねて歌われる本作は、まさにMPBの叙情性が現代のグルーヴと出会った傑作と言っていいでしょう。

洗練されつつもどこか懐かしいサウンドは、休日の午後にゆったりと耳を傾けたいですね。

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