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【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!

ブラジル音楽の魅力を世界に伝え続けるムジカ・ポプラール・ブラジレイラ、略してMPB。

サンバやボサノヴァを進化させながら、軍事政権への抵抗から生まれた芸術性の高い音楽として知られています。

ジョアン・ジルベルトさんやカエターノ・ヴェローゾさんらが確立した音楽ジャンルは、現代のブラジル音楽シーンにも大きな影響を与え続けています。

今回の記事では歴史上重要な名曲から、今を輝くZ世代アーティストたちの新たな音楽性までを幅広くご紹介。

ブラジルの心と魂が詰まったMPBの世界をお楽しみください。

【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!(1〜10)

Toda menina BahianaGilberto Gil

MPBとトロピカリズモをけん引し、後年には文化大臣も務めたジルベルト・ジルさん。

ブラジル音楽界の象徴的な存在ですよね。

今回取り上げるのは、彼の故郷への愛情が詰まった陽気なナンバーです。

自身の娘ナラさんのために書かれたという背景を持ち、バイーアの少女が持つ天真爛漫な魅力や気質を愛情たっぷりに歌い上げています。

バイーア由来のサンバのリズムに、当時のディスコサウンドを融合させたダンサブルな曲調は、聴いているだけで心も体も踊りだしたくなるはず。

この楽曲は1979年8月に公開された名盤『Realce』に収録。

ライブの定番でもある祝祭感に満ちた本作は、気分を上げたい時やドライブのお供にぴったりと言えそうですね。

Por SupuestoMarina Sena

MARINA SENA – POR SUPUESTO (VISUALIZER)
Por SupuestoMarina Sena

ミナスジェライス州北部出身のシンガー・ソングライター、マリナ・セナさん。

MPBを軸にポップやインディ、さらにはストリートミュージックまでを自在に横断するハイブリッドな作風で、現代ブラジル音楽シーンを象徴する存在です。

本作は、彼女の少し鼻にかかったような、揺らぎのある官能的な歌声が、ポップなメロディの上で切ない恋心を繊細に描き出すナンバー。

相手の笑顔に心を奪われながらも、その想いが一方通行であるもどかしさが、聴く人の胸を締めつけますよね。

2021年8月リリースのソロ・デビュー・アルバム『De Primeira』に収録されており、テレビシリーズ『As Five』のサウンドトラックにも起用されました。

リリース前からSNSで話題を呼び、ブラジル国内でダイヤモンド認証を獲得するほどの大きな反響を呼びました。

キャッチーなサウンドは、MPBに馴染みのない方でも心地良く聴けるはず!

Tudo O Que Você Podia SerMilton Nascimento

ブラジル音楽の礎を築いた偉大なシンガーの1人、ミルトン・ナシメントさん。

彼はMPBを基盤に、ジャズやロックなど多彩な音楽性を融合させるスタイルで、ブラジルでは国民的アーティストとして知られています。

そんな彼の作品のなかでもオススメしたいのが、1972年3月にロ・ボルジェスさんと共に制作した名盤『Clube da Esquina』の冒頭を飾る作品です。

この楽曲は、軍事政権下で若者たちが抱いたであろう夢や希望、そして失われた可能性を歌っているかのようです。

静かなギターの響きから徐々に重なる幻想的なサウンドと、ミルトンさんの透き通るファルセットをたっぷりと味わえます。

ブラジルの魂に触れたいときに聴いてみてはいかがでしょうか?

【2025】MPBの人気曲。定番曲から近年のヒット曲まで紹介!(11〜20)

Ultima DançaAgnes Nunes

Agnes Nunes – Ultima Dança ( Prod. Neobeats )
Ultima DançaAgnes Nunes

自宅の窓辺から発信された弾き語り動画で一躍注目を集めた、バイーア州出身のアグネス・ヌネスさん。

MPBを軸にR&Bやブルースを自由に行き来する彼女は、現代ブラジル音楽を象徴する才能の1人です。

2021年10月に公開されたこの作品は、自身の故郷である北東部の音楽「フォホー」のリズムを取り入れた、郷愁を誘う一曲。

描かれるのは愛する人との別れの場面、「最後のダンス」です。

切なさの中にも、すべての思い出を抱いて未来へ進むというロマンティックな決意が、甘く芯のある歌声で紡がれています。

名盤『Menina Mulher』への序章ともなった本作。

大切な記憶と共に、少し感傷に浸りたい夜に聴いてみてはいかがでしょうか。

ShimbalaiêMaria Gadú

Maria Gadú – “Shimbalaiê” – [clipe oficial]
ShimbalaiêMaria Gadú

MPBを基軸に多彩な音楽性でシーンを更新し続ける才能、マリア・ガドゥさん。

カエターノ・ヴェローゾさんら巨匠たちをも唸らせた、現代ブラジル音楽を代表する存在と言えるでしょう。

本稿で取り上げるのは、彼女が10歳の時に作ったというキャリアの原点となる楽曲です。

夕暮れの海辺で浮かんだというメロディに乗る言葉は、意味を持たない創作語。

まるで子ども時代にだけ口ずさめた魔法の呪文のようで、聴く人の心を優しく解きほぐします。

彼女の深く豊かな歌声と、マラカトゥのリズムを刻むアコースティックな響きがなんとも心地よいですよね。

デビュー盤『Maria Gadú』からのシングルで、テレビドラマ『Viver a Vida』に起用され、遠くイタリアでは2011年夏にチャート1位を獲得。

ノスタルジックな気分に浸りたい時にぴったりの名曲と言えます。

Beija EuMarisa Monte

ブラジル音楽の伝統と現代的なポップ感覚を自在に横断するマリサ・モンチさん。

歌手にとどまらず、作曲家やプロデューサーとしても活躍し、ローリング・ストーン・ブラジル誌から「国内で最も重要な存命の歌手」と評されるほどの存在です。

そんな彼女がシンガーソングライターとしてのキャリアを本格化させた、1991年3月発売の名盤『Mais』からオープニング曲を紹介します。

恋人にそっとキスを求める親密な想いを歌ったこの楽曲は、ささやくような透明感のある歌声と、少し複雑で揺らめくようなリズムが絶妙にマッチしていますよね。

アート・リンゼイさんをプロデューサーに迎え、坂本龍一さんらも参加した本作は、都会的で洗練されたサウンドが何とも心地良いです。

アルバムは71万枚を超えるヒットを記録し、彼女の評価を不動のものとしました。

CarolinaSeu Jorge

Seu Jorge – Carolina (Ao Vivo)
CarolinaSeu Jorge

映画『シティ・オブ・ゴッド』への出演でも知られるブラジル出身のアーティスト、セウ・ジョルジさん。

彼はサンバやMPBを基盤に、ソウルやファンクを融合させた都会的な音楽性で人気を集めています。

そんな彼のキャリアを切り開いたのが、ある女性の名を冠した名曲です。

本作は、彼の魅力である深く甘いバリトンボイスが、恋のときめきを表現するかのように躍動します。

洗練されたバンドサウンドは心地よく、聴く人を自然と陽気な気分にさせてくれるでしょう。

この曲は2001年にブラジルで制作されたデビューアルバム『Samba Esporte Fino』に収められ、彼の国際的な成功の足がかりとなりました。

モダンでおしゃれなブラジル音楽に触れたい方は、まずこちらから聴いてみてはいかがでしょうか?