ブラジル音楽の魅力を世界に伝え続けるムジカ・ポプラール・ブラジレイラ、略してMPB。
サンバやボサノヴァを進化させながら、軍事政権への抵抗から生まれた芸術性の高い音楽として知られています。
ジョアン・ジルベルトさんやカエターノ・ヴェローゾさんらが確立した音楽ジャンルは、現代のブラジル音楽シーンにも大きな影響を与え続けています。
今回の記事では歴史上重要な名曲から、今を輝くZ世代アーティストたちの新たな音楽性までを幅広くご紹介。
ブラジルの心と魂が詰まったMPBの世界をお楽しみください。
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Toda menina BahianaGilberto Gil

MPBとトロピカリズモをけん引し、後年には文化大臣も務めたジルベルト・ジルさん。
ブラジル音楽界の象徴的な存在ですよね。
今回取り上げるのは、彼の故郷への愛情が詰まった陽気なナンバーです。
自身の娘ナラさんのために書かれたという背景を持ち、バイーアの少女が持つ天真爛漫な魅力や気質を愛情たっぷりに歌い上げています。
バイーア由来のサンバのリズムに、当時のディスコサウンドを融合させたダンサブルな曲調は、聴いているだけで心も体も踊りだしたくなるはず。
この楽曲は1979年8月に公開された名盤『Realce』に収録。
ライブの定番でもある祝祭感に満ちた本作は、気分を上げたい時やドライブのお供にぴったりと言えそうですね。
Várias QueixasGilsons

ブラジル音楽界の至宝、ジルベルト・ジルさんの息子と孫たちで構成される新世代トリオがGilsonsです。
MPBの入門編としてもオススメしたいのが、2019年に彼らのデビューEPの表題曲として発表されたアンセミックなナンバー。
本作はもともとバイーアの重鎮Olodumのカバーで、恋人へのやるせない不満を、祝祭感あふれるサンバ・レゲエのリズムに乗せて歌うという対比が実にユニークですね。
この曲をきっかけに注目を集めた彼らは、アルバム『Pra Gente Acordar』が2022年にラテン・グラミー賞にノミネートされるなど、国際的な成功を収めています。
伝統と新しさが同居する軽快なグルーヴは、気分を上げたい時にぴったりの一曲と言えましょう。
Por SupuestoMarina Sena

ミナスジェライス州北部出身のシンガー・ソングライター、マリナ・セナさん。
MPBを軸にポップやインディ、さらにはストリートミュージックまでを自在に横断するハイブリッドな作風で、現代ブラジル音楽シーンを象徴する存在です。
本作は、彼女の少し鼻にかかったような、揺らぎのある官能的な歌声が、ポップなメロディの上で切ない恋心を繊細に描き出すナンバー。
相手の笑顔に心を奪われながらも、その想いが一方通行であるもどかしさが、聴く人の胸を締めつけますよね。
2021年8月リリースのソロ・デビュー・アルバム『De Primeira』に収録されており、テレビシリーズ『As Five』のサウンドトラックにも起用されました。
リリース前からSNSで話題を呼び、ブラジル国内でダイヤモンド認証を獲得するほどの大きな反響を呼びました。
キャッチーなサウンドは、MPBに馴染みのない方でも心地良く聴けるはず!
Feito a MaréJota.Pê

ブラジルの音楽シーンで今、大きな注目を集めているシンガー・ソングライターが、ジョタ・ペーさんです。
MPBを軸にソウルやポップを溶けこませた音楽性で、2024年のラテン・グラミー賞では主要2部門を受賞した実力派なんです。
本作は、人気グループGilsonsとの共演が光る一曲。
潮の満ち引きになぞらえて、恋しい人との再会を喜びながらも、再び近づくことに戸惑う繊細な心境が歌われています。
アコースティックギターの音色と美しいハーモニーが、その切なさを優しく包みこむような仕上がりですね。
この楽曲は、名盤『Se o Meu Peito Fosse o Mundo』に収録。
メロウで感傷的な雰囲気に浸りたい時や、じっくりと歌詞の世界観を味わいたい方に、ぜひ聴いてみてほしい作品です。
ConstruçãoChico Buarque

ブラジルを代表する音楽家にして、詩人や小説家としても知られる知性派アーティスト、シコ・ブアルキさん。
彼が1971年12月に発表した名盤『Construção』に収められた表題曲は、MPB史上の最高傑作との呼び声も高い一曲です。
この楽曲は、ある建設労働者の何気ない一日とその悲劇的な結末を、まるで映画のように描き出します。
一見すると淡々とした日常の描写ですが、同じ構造の歌詞の単語を巧みに入れ替えることで、物語の様相が一変する仕掛けには驚かされますよね。
静かな弾き語りから壮大なオーケストラへと劇的に展開する構成も、歌詞に込められた都市社会への痛烈なメッセージを際立たせています。
2016年のリオ五輪開会式でも使用された本作は、ただ聴き流すのではなく、じっくりと歌詞の世界に浸りたい時にぴったりの文学的な深みを持った作品と言えるでしょう。


