カリプソ音楽の魅力。カリビアン発の熱い名曲の世界へ
カリブ海の陽光に輝く音楽、カリプソ。
ハリー・ベラフォンテさんの「バナナボート・ソング」は、船着き場の労働者たちの歌から生まれ、世界中で愛される名曲となりました。
トリニダード・トバゴのマイティ・スパローさんやロード・キッチナーさんによって育まれ、カーニバルの熱気とともに進化を続けてきたカリプソ。
そのリズムには、人々の暮らしと喜び、そして太陽の光が注ぎ込まれています。
カリブ海からの贈り物、心躍るカリプソの世界へ、さあ出かけてみましょう。
カリプソ音楽の魅力。カリビアン発の熱い名曲の世界へ(1〜10)
Calypso QueenCalypso Rose

カリブ海に輝く太陽のように明るく力強い歌声で、トリニダード・トバゴ出身のカリプソ・ローズさんが魅了します。
マヌ・チャオさんのプロデュースによるアルバム『Far From Home』の収録曲は、伝統的なカリプソ音楽に現代的なアレンジを加えた珠玉の一曲。
本作は2016年4月のリリース後、フランスでゴールド認定を獲得する大ヒットとなりました。
陽気でダンサブルなリズムに乗せて、自身の人生とキャリアを誇らしげに歌い上げています。
カリプソの女王の誇りと喜びに満ちた歌声は、心を解放して踊りたくなる瞬間を与えてくれるでしょう。
Portrait of TrinidadMighty Sniper

トリニダード・トバゴのカリプソ音楽界を代表する歌手、マイティ・スナイパーさんの代表作です。
祖国への愛と誇りを、陽気なカリビアンリズムに乗せて歌い上げた本作は、まるで青い海と白い砂浜が目の前に広がるような開放感に満ちています。
しかし、その歌声の裏には、独立後の国づくりに直面する社会への鋭い視線も隠されています。
1965年にRCA Victorからシングルとして発売され、同年のカリプソ・モナーク・コンテストで見事優勝を果たしました。
温かな太陽の光とカーニバルの熱気を感じながら、カリプソならではの風刺とユーモアを楽しみたい方にぴったりの一曲です。
南国の休日気分を味わいたいときや、心が躍るような音楽に触れたいときにおすすめします。
Fire In Your WireCalypso Rose

カリプソ・ローズさんは、1964年から活動するカリプソニアンです。
彼女は15歳の時からソング・ライティングを始めており、これまでに800以上の曲と20枚以上のアルバムをリリースしています。
1984年のSuper Jocks Recordsによる”Queen of Soca and Calypso Award”などを始め、多くの賞を受賞しています。
MathildaKing Radio

カリプソの黄金時代を代表するトリニダード・トバゴ出身のキング・ラジオさんが描く、心揺さぶる失恋物語。
カリブ海の陽光を浴びた軽快なリズムと、港湾労働者として働きながら音楽活動を続けた彼の鋭い観察眼から紡ぎ出される物語は、失恋の痛みすら暖かなユーモアで包み込みます。
1939年の大ヒット以降、ハリー・ベラフォンテさんをはじめ数々のアーティストがカバーし、カリプソ音楽を世界に広めた伝説的な一曲となりました。
本作は、恋に破れた主人公がベネズエラへ逃げた恋人を想う様子を、心躍るメロディと共に描いています。
明るく楽しい雰囲気の中に人生の機微が詰まった名曲を、心晴れやかな朝のドライブのお供に。
Ba Boo La LaRoaring Lion

ロアリングライオンさんは、1930年代から活動をしていたトリニダード・ドバゴのカリプソニアンです。
彼は65年以上のキャリアの中で多くのヒット曲をリリースし、それらは今もなお多くのアーティストによってパフォーマンスされています。
このトラックは1938年にリリースされました。
Calypso InvasionDuke Of Iron

陽光きらめくカリブ海から届いた情熱的なサウンドに、心躍る瞬間が訪れます。
トリニダード・トバゴ出身のデューク・オブ・アイアンさんが1946年に手掛けた本作は、トロピカルなリズムとジャズやブルースの要素が融合した、エキサイティングな一曲です。
ニューヨークのルネッサンス・ボールルームで披露された際には、民俗音楽学者のアラン・ローマックスさんも絶賛。
アメリカのポピュラー音楽シーンにカリプソの風を巻き起こしました。
Apollo Recordsからの78回転盤リリースを皮切りに、1957年にはイタリアのRCA ItalianaからEP盤としても発売されています。
ユーモアたっぷりの風刺的な歌詞と軽快なグルーヴは、パーティーやドライブのBGMとして最適。
太陽の光を浴びながら、カリブの海風を感じてみませんか。
Jamaica FarewellHarry Belafonte

西インド諸島の郷愁と別れの感情を温かく包み込む、カリプソの名手ハリー・ベラフォンテさんの魅力が光る一曲です。
北米で1956年8月にリリースされた本作は、ジャマイカの伝統的な民謡「Iron Bar」のメロディーをベースに、バルバドス系のソングライター、アーヴィング・バージーさんが新たな歌詞を紹介しました。
キングストンの美しい風景とそこに残した想いを優しく歌い上げ、アルバム『Calypso』とともにアメリカで大きな反響を呼びました。
メロディアスなメント調の本作は、陽光に満ちたカリブ海の雰囲気を心地よく伝え、心温まるひとときを届けてくれます。
穏やかな夕暮れ時や、大切な人との別れを惜しむ時に聴きたい一曲です。