カリプソ音楽の魅力。カリビアン発の熱い名曲の世界へ
カリブ海の陽光に輝く音楽、カリプソ。
ハリー・ベラフォンテさんの「バナナボート・ソング」は、船着き場の労働者たちの歌から生まれ、世界中で愛される名曲となりました。
トリニダード・トバゴのマイティ・スパローさんやロード・キッチナーさんによって育まれ、カーニバルの熱気とともに進化を続けてきたカリプソ。
そのリズムには、人々の暮らしと喜び、そして太陽の光が注ぎ込まれています。
カリブ海からの贈り物、心躍るカリプソの世界へ、さあ出かけてみましょう。
カリプソ音楽の魅力。カリビアン発の熱い名曲の世界へ(1〜10)
Victory Test MatchLord Beginner

イギリス本土でのクリケットの歴史的勝利を、陽気なリズムと温かみのある歌声で祝福した一曲です。
トリニダード・トバゴ出身のロード・ビギナーさんが、1950年6月にウェスト・インディーズ代表チームがイングランドを破った瞬間を、カリプソ音楽の魅力たっぷりに描き出しています。
本作は同年にMelodiscレーベルから10インチのシェラック盤としてリリースされた作品で、B面には「Sergeant Brown」が収録されています。
試合の展開や選手たちの活躍を生き生きと表現した歌詞は、スポーツファンはもちろん、カリブ海の音楽文化に興味を持つ方にもおすすめです。
Jump In the LineHarry Belafonte

カリブ海の陽光と熱気に満ちたリズムが印象的な名曲です。
アメリカのハリー・ベラフォンテさんが1961年11月にアルバム『Jump Up Calypso』に収録したカリプソの逸品で、ビルボード200チャートで第3位を記録する大ヒットとなりました。
スティールパンやパーカッションが織り成す躍動感あふれるサウンドに、ベラフォンテさんの明瞭な歌声が溶け込み、太陽の光を浴びて踊るような開放感を生み出しています。
本作は、1988年の映画『ビートルジュース』のエンディングで使用され、新たな世代にも愛されるようになりました。
カリプソ音楽の魅力を堪能したい方、心の中で太陽を感じたい方にぴったりな一曲です。
Bee’s MelodyLord Kitchener

カリブ海の太陽のような明るさと温かみに満ちた音楽が、1992年にアルバム『The Honey In Kitch』に収録されました。
トリニダード・トバゴ出身のロード・キッチナーさんによる本作は、スティールパン楽器の爽やかな音色とカリプソ音楽の躍動感が見事に調和しています。
カリブ海の音楽の大御所として知られる彼の音楽性が存分に発揮された一曲で、蜂に刺されるという日常の出来事をユーモラスに描いた歌詞も印象的です。
1994年にはコンピレーションアルバム『Klassic Kitchener Volume Three』にも収録され、レンゲイズ・スティールバンドによる演奏でも高い評価を得ました。
陽気なリズムと洗練された旋律は、心温まるひとときを求めるすべての音楽ファンにおすすめです。
カリプソ音楽の魅力。カリビアン発の熱い名曲の世界へ(11〜20)
Small Island CarnivalThe Mighty Spoiler

カリブ海の陽光を感じさせる、陽気で心躍るメロディが印象的なカリプソ楽曲です。
トリニダード・トバゴ出身のマイティ・スポイラーさんは、1940年代から50年代にかけてのカリプソ黄金期を代表する歌手で、その風刺的な歌詞とユーモアあふれる表現で人気を博しました。
本作は、島国のカーニバルの華やかさと社会風刺を巧みに織り交ぜた楽曲で、アルバム『Unspoilt』に収録。
1948年、1953年、1955年と3度のカリプソ・モナーク受賞に輝いた彼の真骨頂が光ります。
陽気な音楽と共に、カリブ海の文化に触れてみたい方にお勧めです。
Obeah WeddingMighty Sparrow

カリブ海に溶け込む温かな陽光のように、心温まる風刺とユーモアを織り交ぜた珠玉の一曲です。
トリニダード・トバゴを代表するマイティ・スパローさんが、民間信仰オビアを巧みに題材として歌い上げました。
1966年にリリースされた本作は、軽快なカリプソのリズムと共に、恋に焦がれる女性の姿を愛情深く描き出しています。
当時のカーニバルでロードマーチ賞を受賞するなど、カリブ海の人々の心を深く揺さぶりました。
デニス・シンドリーさんやアンスレム・ダグラスさんなど、多くのアーティストによってカバーされ続けている名曲です。
太陽の降り注ぐビーチサイドで、心地よい潮風と共に楽しみたい一曲をお届けします。
Mary AnnRoaring Lion

カリブ海のリズムと太陽の光を浴びて生まれた傑作です。
トリニダード・トバゴ出身のローリング・ライオンさんが1945年に残した本作は、海辺で働く女性を描いた愉快な歌詞と、心地よいカリプソのリズムが織りなす傑作です。
カリプソ特有のユーモアと心温まるメロディが見事に調和し、ビーチサイドで過ごす至福のひとときを連想させます。
米国では1957年にテリー・ギルキーソンさんとザ・イージー・ライダースによるカバーがビルボードチャート4位を記録し、ヒルトッパーズのバージョンも3位に輝きました。
爽やかな海風のような心地よさを持つ本作は、夏のドライブや休日のBBQなど、開放的な気分を味わいたい時におすすめです。
Doctor KitchLord Kitchener

カリブ海の熱気と歓喜に満ちた傑作が、1963年1月に録音されたカリプソの名曲です。
トリニダード・トバゴ出身のロード・キッチナーさんが、ユーモラスな医師と患者の掛け合いを通じて鮮やかな社会風刺を展開。
軽快なリズムとホーンセクションが織りなす陽気なメロディーは、聴く人を自然と踊りの渦へと誘います。
本作は同年に発売されたアルバム『Doctor Kitch』に収録され、世界中で高い評価を得ました。
軽妙洒脱な歌唱とダブル・エンタンドルを駆使した歌詞は、ジャズやレゲエなど様々なジャンルのアーティストによってカバーされています。
太陽の光を浴びながらビーチでくつろぐ時や、友人とのパーティーで盛り上がりたい時におすすめの一曲です。