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【クープランのピアノ曲】バロック時代の名鍵盤奏者が遺した名曲を紹介

1668年に多くの音楽家を輩出した名門「クープラン家」に生まれ、フランスのバロックの発展に貢献したフランソワ・クープラン。

一族のなかでも特に有名であることから「大クープラン」と称されるクープランは、鍵盤を押すことで弦が爪にはじかれ響きが生まれる鍵盤楽器、クラヴサンのための作品を数多く残したことで知られており、その作品たちは現在、バロック音楽を学ぶピアノの愛好家らによって親しまれています。

本記事では、そんなクープランのクラヴサン作品をピックアップ!

ピアノでの演奏動画とともにご紹介していきます!

【クープランのピアノ曲】バロック時代の名鍵盤奏者が遺した名曲を紹介

クラヴサン曲集 第3巻 第13組曲 第1曲「ゆりの花ひらく」François Couperin

バロック時代の宮廷や教会を中心に発展したフランス音楽界を支えた大作曲家、フランソワ・クープラン。

彼が遺した数々のクラヴサン曲のなかでも、特に美しい旋律と象徴的なタイトルで愛されているのが、『クラヴサン曲集』の第3巻第13組曲に収められた『ゆりの花ひらく』です。

次々と開花していく様子を思わせる優美な音色は、まさに音による詩情豊かな情景描写!

装飾音の細やかさと和声の豊かさも相まって、バロックの洗練された音楽性を余すところなく体現しています。

クラヴサン曲集 第3巻 第17組曲 第2曲「小さな風車」François Couperin

クープラン, フランソワ:クラヴサン曲集 第3巻 第17組曲 2.小さな風車,No.17-2  pf. 中田 雄一朗:Yuichiro Nakada
クラヴサン曲集 第3巻 第17組曲 第2曲「小さな風車」François Couperin

フランスバロック音楽を代表する作曲家フランソワ・クープラン。

クープランのクラヴサン曲には、聴き手の想像力をかき立てるような詩的なタイトルが付けられています。

クラヴサン曲集第3巻第17組曲の第2曲『小さな風車』も、そんな彼の特徴が表れた曲の一つ。

風車の回転を思わせるような軽快な旋律と、風の吹き抜ける情景が目に浮かぶ繊細な音色が魅力の1曲です。

バロック音楽の洗練された美しさを感じられると同時に、クープランが得意とした感情表現の豊かさも存分に味わえるでしょう。

クラヴサン曲集 第3巻 第18組曲 第3曲「修道女モニク」François Couperin

クープラン, フランソワ: クラヴサン曲集 第3巻 第18組曲,No.18 3. 3.修道女モニク pf.瀬崎純子:Sezaki,Junko
クラヴサン曲集 第3巻 第18組曲 第3曲「修道女モニク」François Couperin

フランス・バロック音楽の重要な作曲家であるフランソワ・クープランは、宮廷音楽だけでなく教会音楽にも貢献しました。

彼の『クラヴサン曲集』には、優雅なスタイルの典型ともいえる名曲が数多く収められています。

なかでも『修道女モニク』は、洗練された装飾や繊細な表現が魅力的な1曲。

複数の解釈が存在するというこの曲のタイトルからは、クープランの機知に富んだ感性がうかがえます。

技術的にはやや難易度が高いものの、バロック音楽の美しさを味わいたい中級者以上のピアノ愛好家にオススメしたい作品です。

クラヴサン曲集 第3巻 第14組曲 第7曲「シテール島の鐘」François Couperin

COUPERIN : Le Carillon de Cythère クープラン「シテール島の鐘」/ Mayuko Ishibashi
クラヴサン曲集 第3巻 第14組曲 第7曲「シテール島の鐘」François Couperin

バロック時代に活躍したクープラン音楽家一族のなかでも「クープラン・ル・グラン(偉大なるクープラン)」と称され、鍵盤音楽、室内楽、声楽作品など幅広い領域で才能を発揮したフランソワ・クープラン。

彼が遺したクラヴサン曲集第3巻のなかの1曲『シテール島の鐘』は、洗練された宮廷の趣味や知的生活の質を反映し、独特の響きやリズムで聴く者の想像力を刺激する印象的な作品です。

タイトルだけでも、島で鳴り響く鐘の音を連想させるこの曲、ぜひ実際に聴いて確かめてみてはいかがでしょうか?

クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲 第1曲「収穫をする人びと」François Couperin

クープラン, フランソワ:クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲 収穫をする人びと ,No.6  pf. 関 晴子:Seki, Seiko
クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲 第1曲「収穫をする人びと」François Couperin

フランス・バロック音楽の代表的な作曲家として知られるフランソワ・クープラン。

鍵盤楽器クラヴサンのための作品集『クラヴサン曲集』の第2巻に収められた『収穫をする人びと』は、当時の田園生活や収穫期の喜びに満ちた情景を音で表現した、生き生きとした描写的な曲調が魅力的な作品です。

具体的な装飾音の指示も特徴で、クープランならではの繊細さが感じられます。

バロック音楽の入門としてはもちろん、より深く学びたいピアノ愛好家の方にもオススメの作品といえるでしょう。

クラヴサン曲集 第3巻 第13組曲 第4曲「フランス人気質、またはドミノ」François Couperin

洗練された様式と象徴的な題名の数々が光るフランソワ・クープラン。

『クラヴサン曲集 第3巻 第13組曲』のなかでも異彩を放つのが、第4曲『フランス人気質、またはドミノ』です。

仮面舞踏会の諸場面を音楽で表現したこの曲からは、クープランの表現のさえと、音楽に込められた機知やユーモアを感じ取ることができます。

バロック時代の洗練された音楽の素晴らしさを味わえる本作は、音楽経験のある大人の方にこそオススメのクラヴサン名曲です!