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ピアノの難しい曲|プロでも弾けない!?超絶技巧を要するクラシック

世界には、演奏不可能とも思えるような難易度を誇るクラシックのピアノ曲が多数存在します。

その難しさはまさに悪魔的!

「プロのピアニストであっても、弾きこなせるのはほんの一握り」といわれている作品もあるんです。

今回は、そんな最難度のピアノ曲のなかから、超絶技巧を要することで有名な名曲たちをピックアップしました!

ピアニストの超人的な指さばきをご覧いただける動画とともにご紹介しますので、ぜひ耳と目の両方でお楽しみください。

ピアノの難しい曲|プロでも弾けない!?超絶技巧を要するクラシック(21〜30)

15の熟達した練習曲 作品72 第2番Moritz Moszkowski

モショコフスキ : 15の熟達した練習曲 作品72 第2番 【17_情熱的でかっこいい楽譜と解説付きクラシックピアノ曲】
15の熟達した練習曲 作品72 第2番Moritz Moszkowski

情熱的な旋律と緻密な技巧が織りなす、ロマン派の傑作。

2分程度という短い演奏時間ながら、左手に響く3連音符が印象的な本作は、聴く人の心を確実につかんでいきます。

アレグロ・ブリランテの指示通り、輝かしい雰囲気を醸し出すアプローチが求められ、豊かな表現力と確かな技術が必要とされます。

手首の回転を意識した繊細なタッチで、音の粒をきらびやかに響かせることで、華やかな発表会の舞台を彩ることでしょう。

1903年にパリで出版されたこの曲は、ツェルニーの先にある新たな音楽の扉を開く、魅力的なレパートリーとなっています。

8つの演奏会用練習曲より 第5曲「冗談」Nikolai Kapustin

クラシックとジャズが融合した躍動感があふれる楽曲です。

1984年に発表されたアルバム『8つの演奏会用練習曲 Op.40』に収録された本作は、軽快でユーモアもたっぷりな性格を持ち、聴く人の心をくすぐります。

スウィングやブギウギなどジャズの要素を巧みに取り入れながら、クラシックの形式美も大切にした魅力的な一曲。

リズミカルで躍動感のあるフレーズが次々と展開され、会場全体を楽しい雰囲気で包み込みます。

ニコライ・ペトロフやマルク=アンドレ・アムランなど、世界的なピアニストたちも演奏するこの作品は、技術と表現力を存分に披露したい方にぴったり。

観客を魅了する素晴らしいステージを作り上げられることでしょう。

ピアノの難しい曲|プロでも弾けない!?超絶技巧を要するクラシック(31〜40)

サルタレッロ ホ短調 Op.23Charles Valentin Alkan

Charles-Valentin Alkan – Saltarelle Op. 23 (audio + sheet music)
サルタレッロ ホ短調 Op.23Charles Valentin Alkan

イタリアの伝統的なダンス形式から着想を得た、スピーディーで情熱的な雰囲気が魅力の1曲です。

リズミカルな躍動感と哀愁を帯びた旋律が絶妙なバランスで融合し、聴衆の心をつかんで離しません。

1844年に生まれた本作は、優雅でありながらも大胆な和声進行と、ダイナミックな表現力を兼ね備えています。

高度な技巧を必要とするパッセージが随所にちりばめられているため、実力のあるピアニストの方に最適な曲といえるでしょう。

ピアノの魅力を存分に引き出せる華やかな作品として、発表会での演奏にも最適です。

聴く人の心に深く響く音楽性と、演奏者の技量が存分に発揮できる見応えのある1曲となっています。

8つの演奏会用練習曲より 第8曲「終曲」Nikolai Kapustin

ジャズの要素を巧みに取り入れたクラシックピアノ曲で、力強さとエネルギーに満ちた演奏効果の高い作品です。

8分音符を基調とした力強い第1主題と、柔らかな印象の第2主題が見事に絡み合い、華麗なソナタ形式で構成されています。

1984年に書き上げられたこの楽曲は、複雑なリズム構造と急速なパッセージを含み、ピアニストに高い技術を要求しますが、ジャズの軽快さと自由さも感じられる魅力的な1曲です。

本作は、クラシック音楽の技巧とジャズのリズム感を兼ね備えており、発表会で演奏すれば観客を魅了できるでしょう。

演奏には相当な練習時間が必要ですが、華やかで聴き映えのする作品を披露したい上級者の方にぴったりです。

春の祭典Igor Stravinsky

Piano Stravinsky “The Rite of Spring ” ストラヴィンスキー 春の祭典 ピアノ
春の祭典Igor Stravinsky

春の到来を祝う異教の儀式を描いたこの作品は、20世紀の音楽に革命をもたらしました。

複雑なリズムと不協和音の大胆な使用が特徴で、原始的で力強い音楽が展開されます。

オーケストラでは冒頭のファゴットの独奏は、楽器の高音域を使用し、独特の緊張感を生み出しています。

1913年5月の初演時には観客の間で大きな騒動を引き起こしましたが、オーケストラ版とは別に作曲者であるイーゴリ・ストラヴィンスキー2台ピアノ版も存在し、本人編曲であることから複調の仕組みや和声構造などの各楽曲の構造が非常に明確になって、現在では重要なピアノ曲のレパートリーとしても広く演奏されています。

クラシック音楽の常識を覆す革新性に興味がある方におすすめです。

8つの演奏会用練習曲 Op.40 第1曲「プレリュード」Nikolai Kapustin

ウクライナ出身のロシアの作曲家ニコライ・カープスチンさんによる明るくエネルギッシュな曲調が特徴のこの曲。

リズミカルで、ジャズのスウィング感とクラシックの精密さが見事に融合していて、聴いていて思わず体が動きだしてしまいそうです。

ピアノ1台でまるでジャズコンボが演奏しているような錯覚を覚えるかもしれません。

演奏者にとっては高度なテクニックが必要で、挑戦しがいのある1曲。

しかし、聴く側にとっては軽快で楽しい曲なんです。

クラシックとジャズ、両方のジャンルが好きな方にぜひ聴いてほしい1曲ですね。

すべての短調による12の練習曲 第2番 ニ短調 モロッシアのリズムでCharles Valentin Alkan

Charles-Valentin Alkan – Etude Op. 39 No. 2 “En rythme molossique” (GSARCI BIRTHDAY PRESENT)
すべての短調による12の練習曲 第2番 ニ短調 モロッシアのリズムでCharles Valentin Alkan

力強い3拍子のリズムが印象的なピアノ独奏曲です。

古代ギリシャの詩の韻律を意識した重厚な和音の響きは、まるでオーケストラの演奏を思わせるような壮大さを感じさせます。

1857年に出版された本作は、約8分30秒の演奏時間の中で、ピアノの表現力を存分に引き出す魅力的な楽曲となっています。

練習を重ねてきた方なら、その実力を存分に発揮できる曲でしょう。

重厚な和音とダイナミックな展開で、聴衆を魅了する演奏効果の高い作品です。

発表会でインパクトのある演奏を目指す方や、オーケストラのような豊かな響きを追求したい方にお勧めしたい一曲です。