【高齢者向け】6月の俳句紹介。夏を感じるアイディア
6月に入ると、しっとりとした梅雨の季節がやってきます。
雨のしずくが葉を濡らし、初夏の香りが漂うこの時期は、自然の美しさをじっくり感じるのにぴったりです。
高齢者の方にとって、俳句はそんな季節の変化を楽しみながら心を豊かにしてくれる素晴らしい方法ですよね。
けれど「梅雨の季節をどう表現すればいいのか?」と迷うこともあるかもしれません。
この記事では、6月にぴったりな俳句を厳選してご紹介します。
初夏の空気を感じつつ、俳句の奥深さを一緒に楽しんでみましょう!
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【高齢者向け】6月の俳句紹介。夏を感じるアイディア(6〜10)
五月雨を あつめて早し 最上川

松尾芭蕉は江戸時代前期に活躍した俳諧師です。
芭蕉は46歳の時に「奥の細道」で知られるように、東北から北陸を経て、現在の岐阜県辺りまでを巡りながら心情や風景を詠んでいました。
この句は現在の山形県に流れる日本三大急流の1つと言われる最上川を詠った句です。
五月に降り続く長雨の影響で最上川に水が流れ込み、水の勢いが非常に早く、激しい水流であったことを表しています。
季節によって移り替わる自然の様子が目に浮かんでくるようです。
五月雨を 降り残してや 光堂

「奥の細道」の一句であり、東北を旅している際に立ち寄った中尊寺金色堂を見て詠んだものと言われています。
五月雨は現代の梅雨を指します。
梅雨は6月に降る印象がありますが、旧暦では5月にあたるため、この名が付きました。
雨は恵みの雨の一面もありますが、水害があったり、交通を滞らせたり、湿気で物が腐る、かびるといった面もあります。
この句ではそうした長雨の中でも、金色堂だけはまるで雨が降っていないように輝いている、という意味です。
現在では世界遺産として登録された中尊寺金色堂。
梅雨の時期に訪れて、松尾芭蕉の気持ちに重ねてみるのも一興ですね。
六月の 氷菓一盞の 別れかな

中村草田男は1901年に中国で生まれ、日本では言うや国文学を研究した人物です。
高浜虚子の門下に入ることで俳句を学び、後に俳人協会初代会長となって俳句界の発展に貢献していきます。
この句は、六月のある日、最後は酒を酌み交わす間もなく、代わりに氷菓子を一緒に食べて慌ただしく別れたよ、という意味です。
男同士が酒ではなく、せわしなくアイスクリームをなめ合っている場面を想像すると、少しだけ、滑稽にも思えますね。
子供等よ 昼顔咲きぬ 瓜剥かん

松尾芭蕉は世界的にも知られる日本史上、最高の俳諧師の一人です。
松尾芭蕉が詠んだ「子供等よ 昼顔咲きぬ 瓜剥かん」からは、元気な子供達の姿も想像できる俳句です。
昼顔が咲く頃は今いまかと待ちわびている子供達に向かって松尾芭蕉が声をかけたようですね。
日常の様子の一コマから、自然や植物を通じて季節が感じられ、松尾芭蕉の優しさも伝わってきます。
ウリを食べる子供達の嬉しい顔も、想像できそうですね。
明らみて 一方暗し 梅雨の空

高浜虚子は明治から昭和にかけて活躍した愛媛県の俳人で、同郷の正岡子規の弟子となって俳句を学びました。
自分で見た風景の描写を得意とし、自然を題材とした作品を多く残しています。
この句は明け方になり、空が明るくなってきたが、梅一方ではどんよりとした梅雨空が広がっている、という風景を描写した作品であり、皆さんも容易にその状況が想像できるかとおもいます。
良いことの兆しが見えたようでも、見方を変えると暗い部分もある、という例えにも使われるそうですよ。