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【ヒンデミットのピアノ曲】数々の楽器を操る作曲家による珠玉の名作

作曲家であり、ビオラ、バイオリン、クラリネット、そしてピアノを弾きこなす多才な演奏家でもあった、ドイツ出身の音楽家、パウル・ヒンデミットさん。

彼はロマン主義からの脱却をはかるべく個人の内面を追求する「新即物主義」を推し進め、同時代の音楽家に大きな影響を与えました。

本記事ではそんなヒンデミットさんの作品のなかから、ピアノ独奏曲や秀逸なピアノパートが光る作品をピックアップ!

作曲の背景や楽曲の特徴とともにご紹介します。

【ヒンデミットのピアノ曲】数々の楽器を操る作曲家による珠玉の名作(11〜20)

トランペットとピアノのためのソナタPaul Hindemith

Paul Hindemith – Sonata for Trumpet and Piano (1939) [Score-Video]
トランペットとピアノのためのソナタPaul Hindemith

ピアノ、ビオラ、クラリネットなどを自在に操った20世紀ドイツの作曲家パウル・ヒンデミットさんの『トランペットとピアノのためのソナタ』。

1939年にスイスで亡命生活を送っていた時期に制作された本作は、ナチスドイツの政治状況への深い憂慮と抗議の意が込められた重厚な作品です。

全3楽章から成り、各楽章が異なる感情表現を見せるなか、特に最終楽章『哀悼の音楽』では、バッハのコラール『すべての人は死ぬべし』が引用され、深い感動を呼び起こします。

音楽的にも技術的にもハイレベルな要求が課されたこの作品には、真剣に音楽に取り組むアマチュア奏者への挑戦の機会として、ヒンデミットさんの思いが託されています。

クラシック音楽に深みを求める方には、ぜひ触れていただきたい名曲です。

おわりに

本記事では、パウル・ヒンデミットさんの作品を、ピアノ曲を中心にご紹介しました。

彼は生涯で600曲以上もの音楽作品を遺しており、オーケストラを構成するほぼすべての楽器のためのソナタを作曲したことでも知られています。

そして、これらのソナタでは、ソロ楽器を支えるピアノパートが重要な役割を果たしています。

ヒンデミットさんの世界観により深く浸ってみたい方は、ぜひ聴いてみてください!