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【リュリのピアノ曲】フランス王の寵愛を受けた音楽家による名作

ジャン=バティスト・リュリは、かつてヨーロッパに存在したフランス王国にて、ルイ14世お抱えの音楽家として権勢をほしいままにしたバロック時代の作曲家。

人間性に欠ける人物であったとされる彼は、わがままな言動で多くの敵を作りながらも、その音楽的才能を生かしてバレ、コメディ・バレ、歌劇、宗教曲などあらゆるジャンルの作品をこの世に遺しました。

本記事では、そんなリュリが手掛けた作品のなかから、作曲当時は存在しなかったピアノによる演奏で現在も親しまれている作品を厳選してご紹介します!

【リュリのピアノ曲】フランス王の寵愛を受けた音楽家による名作(1〜10)

アルマンド ホ短調Jean-Baptiste Lully

J.B.Lully : Allemande / 黒川浩 Hiroshi Kurokawa(pf.)
アルマンド ホ短調Jean-Baptiste Lully

ジャン=バティスト・リュリは、フランス・バロック音楽を代表する作曲家で、ルイ14世に仕えた宮廷音楽家としても有名です。

彼が遺した多くの舞曲は、宮廷の華やかな雰囲気をそのまま音に表しているかのよう。

『アルマンド』は、当時のヨーロッパで大流行したダンス音楽の一つで、優雅でいてリズミカルな曲調が印象的です。

リュリが宮廷で権勢を誇っていた様子が彷ふつとされる、きらびやかなサウンドをぜひ味わってみてください。

きっとあなたも、まるでベルサイユ宮殿にいるかのような気分を味わえるはずです!

クーラント ホ短調Jean-Baptiste Lully

クーラント ホ短調  J.B.リュリ courante Lully ピアノ
クーラント ホ短調Jean-Baptiste Lully

フランス王ルイ14世のもとで音楽監督を務めたジャン=バティスト・リュリは、イタリア生まれの作曲家でありながら、バロック期のフランス音楽シーンに革新をもたらした人物です。

彼の作品のなかでも特に有名なのが、宮廷の華やかな催し物のために作られたクーラントやガヴォットなどのダンス音楽でしょう。

『クーラント ホ短調』は、リュリの典型的な作風を反映したバロック舞曲の好例といえます。

複雑に絡み合う旋律とリズムのなかに宮廷の洗練された雰囲気が感じられる本作は、ピアノでバロック音楽の世界を体験したい人にオススメの1曲です。

歌劇「アルミ―ド」より「パッサカリア」Jean-Baptiste Lully

フランス・バロック音楽の巨匠ジャン=バティスト・リュリが手掛けた歌劇『アルミード』は、彼の代表作の一つです。

王の寵愛を受け権勢をほしいままにしたリュリは、さまざまなジャンルの作品を残しました。

劇中曲『パッサカリア』は、自然と愛をテーマに音楽と舞踏が見事に調和した壮麗な曲。

複雑な構成ながら美しい旋律が印象的で、バロック音楽の魅力が詰まっています。

音楽経験の有無を問わず、本作の優雅さに心奪われることでしょう。

【リュリのピアノ曲】フランス王の寵愛を受けた音楽家による名作(11〜20)

コメディ・バレ「町人貴族」より「メヌエット」Jean-Baptiste Lully

Le bourgeois gentilhomme, LWV 43: Menuet (Arr. for Piano, World Premiere Recording)
コメディ・バレ「町人貴族」より「メヌエット」Jean-Baptiste Lully

フランス王国で輝かしい功績を残したジャン=バティスト・リュリ。

彼の生涯は波乱に満ちていましたが、音楽家としての才能は誰もが認めるところでした。

リュリが手掛けたコメディ・バレ『町人貴族』の劇中曲『メヌエット』は、華やかなバロック音楽の特徴を存分に味わえる作品のなかでも、当時の社交ダンスの様子を彷ふつとさせる曲調が印象的な1曲。

この曲を通して、リュリの音楽に触れることで、バロック音楽の美しさを改めて実感できるでしょう。

テ・デウムJean-Baptiste Lully

Te Deum – Jean Baptiste Lully – Arr. Esther Marotta
テ・デウムJean-Baptiste Lully

ジャン=バティスト・リュリは、17世紀フランスのバロック音楽界を代表する偉大な作曲家です。

イタリア生まれながら、宮廷音楽家としてルイ14世に重用され、オペラやバレエ音楽など多岐にわたる作品を遺しました。

『テ・デウム』は、王の祝賀行事などで頻繁に演奏された名曲中の名曲。

神への賛美と感謝を捧げるラテン語の歌詞に乗せて、壮大な合唱とオーケストラが織りなす音楽は圧巻の一言!

バロック音楽の魅力を存分に味わえる作品を、ピアノ演奏でも楽しんでみてはいかがでしょうか?

歌劇「プシュケ」より「シャコンヌ」Jean-Baptiste Lully

フランスバロック音楽を代表する作曲家、ジャン=バティスト・リュリが生み出した歌劇『プシュケ』の劇中で演奏される『シャコンヌ』は、は、古代ギリシャ神話の物語をもとにしたオペラを彩る1曲。

愛する者と結ばれるまでの苦難を描いた壮大な物語に、シャコンヌ形式の優雅な旋律が重なり合います。

繰り返される低音に乗せ、次々と展開するバロック様式の音楽は圧巻!

神話の世界へいざなう魅力たっぷりの名曲です。

神々しくも美しい調べに酔いしれたい方にぜひオススメしたい作品です。

おわりに

ルイ14世の寵愛を受け、自由気ままに生きたバロック時代の巨匠、ジャン=バティスト・リュリ。

彼の作品のピアノ編曲版は、それほど多く出回ってはいませんが、その高貴で上品な音楽は、弾く者、聴く者の心を浄化してくれます。

ご興味をお持ちの方は、動画やオルガン譜も参考にしつつ、演奏に挑戦してみてはいかがでしょうか?