【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選
古典派音楽をロマン主義の精神によって発展させた、19世紀ヨーロッパを中心とする音楽「ロマン派」。
ロマン派の作品が生まれたこの時代には、フレデリック・ショパンやフランツ・リストをはじめとする多くの作曲家が、情感的かつ技巧的にも非常に難易度の高い作品を数多く残しました。
本記事では、そんなロマン派音楽のなかから、発表会や演奏会で親しまれている作品や、テレビCMや映画の挿入曲として広く知られている名曲をご紹介します!
【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選(1〜10)
幻想曲 ハ長調 Op.17Robert Schumann

ロマン派の巨匠、ロベルト・シューマンは、ピアノ音楽や歌曲で名高い作曲家です。
彼の代表作である『幻想曲 ハ長調 Op.17』は、クララ・ヴィークとの結婚前の複雑な感情が込められた、情熱的な愛の手紙のような役割を果たしています。
3つの楽章には、シューマンの抑制できない情感が表現され、特に第1楽章では、ベートーヴェンの『遠き恋人に寄せる歌』からの引用によって、クララへの深い慕情が感じられます。
本作は技術的にも非常に高度な作品ですが、シューマンとクララの愛を体現した美しく親密な音楽は、ロマンティックな雰囲気を楽しみたい人にオススメです。
ワルツ 第15番 Op.39-15「愛のワルツ」Johannes Brahms

ドイツの作曲家ヨハネス・ブラームスは、ロマン派音楽の最高峰に位置する人物の一人。
彼の音楽は古典主義の形式美を尊重しつつ、ロマン主義的な表現力に富んでいます。
ブラームスが残した珠玉のピアノ小品集『16のワルツ』の中でも、イ長調のワルツは『愛のワルツ』という愛称で広く親しまれているピアノの名曲!
美しい旋律が印象的なこの曲は、穏やかな喜びと安らぎに満ちた雰囲気を醸し出しており、ピアノ学習者やピアニストらが好んで演奏しているだけでなく、CMや映画、ドラマなどでもたびたび使用され幅広く愛されています。
24の前奏曲 Op.28 第15番「雨だれ」Frederic Chopin

1839年、スペインのマジョルカ島で完成されたとされるフレデリック・ショパンの名作『24の前奏曲 Op.28』。
その15番目を飾るのは、しとしとと降り続ける雨をイメージさせる『プレリュード Op.28-15』、通称『雨だれ』です。
まるで雨粒が窓辺をつたう様子を表すかのような静かな旋律が、聴く者の心をうるおすこの曲は、まさに心落ち着くクラシックの代名詞!
この曲を聴きながら、心安らぐひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選(11〜20)
練習曲 Op.10-3「別れの曲」Frederic Chopin

世界で最も美しい作品の一つ、フレデリック・ショパンの『別れの曲』。
誰しも一度はこの作品の耳にしたことがあると思います。
そんなこの作品のポイントは、故郷を懐かしむ絶妙に切ないメロディー。
ショパンの楽曲にありがちな、高い表現力を求められる作品で、和音の連打に関しては高度なテクニックが要求されます。
そういったテクニックを維持しながら、表現力を養うことはピアノを上達する上で非常に重要です。
難しい作品ではないので、ぜひ中級者以上の方は取り組んでみてください。
幻想即興曲Frederic Chopin

ロマン派を代表する作曲家、フレデリック・ショパンの4つの即興曲のうち、最初に作曲されたのがもっとも有名な『幻想即興曲』。
1音目のオクターブが鳴った瞬間、この曲だと気づく方も少なくないはずです。
左手は1拍を6等分、右手は8等分したリズムになっているため、練習し始めてしばらくは両手奏のコツをつかむのが難しいかもしれません。
しかし、練習を重ねることで、自然に拍頭を合わせられるようになるので、根気強く練習を続けてみてくださいね!
ポロネーズ 第6番 変イ長調 Op.53 「英雄ポロネーズ」Frederic Chopin

19世紀ヨーロッパを代表する作曲家フレデリック・ショパンは、ポーランドの国民感情と結びつきの強い音楽を生み出しました。
彼の代表作『ポロネーズ 第6番 変イ長調 Op.53』は、力強いリズムと半音階的な上昇進行、低音オクターヴによる音量効果が特徴的な傑作です。
高度な技術と詩的感性が要求されるこの曲には、ショパンの愛国心と、ポーランドの栄光への讃歌が込められているといわれています。
長きにわたり聴衆を魅了し続けている憧れのショパンの名曲に、挑戦してみては?
パガニーニ大練習曲集 第3曲「ラ・カンパネラ」Franz Liszt

ロマン派を代表する作曲家、フランツ・リストは、類まれなるピアノの技巧と作曲家としての才能を兼ね備えた偉大な音楽家でした。
そのリストの代表的なピアノ練習曲の一つが、ニコロ・パガニーニの『バイオリン協奏曲 第2番 ロ短調 Op.7』の主題を用いた『パガニーニ大練習曲集』の第3曲、通称『ラ・カンパネラ』です。
バイオリンの高度な技巧をピアノで表現するという挑戦的な試みが形となったこの曲は、15度の跳躍や連続するオクターブ、トリルなど、演奏者の卓越した技術が要求される超絶技巧の作品として知られています。
ピアノの可能性を追求したいと願う上級者にこそ、ぜひ取り組んでいただきたい曲といえるでしょう。