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【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選

古典派音楽をロマン主義の精神によって発展させた、19世紀ヨーロッパを中心とする音楽「ロマン派」。

ロマン派の作品が生まれたこの時代には、フレデリック・ショパンやフランツ・リストをはじめとする多くの作曲家が、情感的かつ技巧的にも非常に難易度の高い作品を数多く残しました。

本記事では、そんなロマン派音楽のなかから、発表会や演奏会で親しまれている作品や、テレビCMや映画の挿入曲として広く知られている名曲をご紹介します!

【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選(11〜20)

パガニーニ大練習曲集 第3曲「ラ・カンパネラ」Franz Liszt

リスト/パガニーニ大練習曲集 第3曲嬰ト短調 「ラ・カンパネラ」,S.141
パガニーニ大練習曲集 第3曲「ラ・カンパネラ」Franz Liszt

ロマン派を代表する作曲家、フランツ・リストは、類まれなるピアノの技巧と作曲家としての才能を兼ね備えた偉大な音楽家でした。

そのリストの代表的なピアノ練習曲の一つが、ニコロ・パガニーニの『バイオリン協奏曲 第2番 ロ短調 Op.7』の主題を用いた『パガニーニ大練習曲集』の第3曲、通称『ラ・カンパネラ』です。

バイオリンの高度な技巧をピアノで表現するという挑戦的な試みが形となったこの曲は、15度の跳躍や連続するオクターブ、トリルなど、演奏者の卓越した技術が要求される超絶技巧の作品として知られています。

ピアノの可能性を追求したいと願う上級者にこそ、ぜひ取り組んでいただきたい曲といえるでしょう。

3つのロマンス 作品11-1Clara Schumann

クララ・シューマン : 3つのロマンス 作品11-1 【36_暗い・悲しい楽譜と解説付きクラシックピアノ曲】
3つのロマンス 作品11-1Clara Schumann

抑制された表現の中に、深い叙情性を秘めたピアノ作品です。

全3曲からなるロマンティックな小品集の冒頭を飾るこの楽曲は、1839年に作曲家が19歳の頃、婚約者ロベルト・シューマンへの想いを込めて書かれました。

長く続くアルペッジョに支えられて歌われる主題は、内に秘めた愛情や切なさを繊細に映し出すかのようです。

本作は、映画『Geliebte Clara』でもクララ・シューマンの内面を描写する重要な鍵として登場します。

静かに物思いにふけりたい夜、ピアノの歌うような音色に耳を傾けながら、じっくりと自分の心と向き合いたいときにぴったりの一曲です。

プレリュード 第6番 ロ短調 Op.28-6Frederic Chopin

繊細さと哀愁が漂う短い曲ですが、感情表現の豊かさが魅力的です。

左手の旋律が心の奥底から湧き上がる悲しみを表現し、右手の和音が雨粒のように響きます。

1839年に出版されたこの曲は、フレデリック・ショパンの内面的な苦悩が反映されているとも言われています。

ゆったりとしたテンポで演奏されるので、ピアノを始めたばかりの方でも取り組みやすいでしょう。

ショパンの音楽に興味がある方や、感情が豊かな曲を演奏したい方におすすめです。

この曲を通して、ショパンの音楽の魅力を感じてみませんか?

プレリュード(前奏曲) 作品45 嬰ハ短調Frederic Chopin

フランツ・リストやフリードリヒ・シューマンと並ぶロマン派を代表する作曲家フレデリック・ショパンの作品です。

わずか40小節ほどの短い曲ながら、ショパンらしい繊細なハーモニーと転調の妙技が光る本作。

ノクターンを思わせる優雅な雰囲気で、夢幻的な響きを持ちます。

1841年に完成されたこの曲は、特に転調の巧みさで注目を集めました。

ショパン本人も「かつて転調がこれほどうまくいったことはない」と語ったそうですよ。

ピアノを学ぶ方はもちろん、クラシック音楽に親しみたい方にもおすすめの1曲です。

『蝶々』作品2 第10曲「仮面を脱ぐ」Robert Schumann

Waltz in C major “Vivo” (Papillons, Op.2, No.10) – Robert Schumann
『蝶々』作品2 第10曲「仮面を脱ぐ」Robert Schumann

心躍るような旋律と繊細な表現が魅力のロベルト・シューマンの初期ピアノ組曲。

わずか12の小品から成る本作は、仮面舞踏会の様子を音楽で描いた小さな物語集です。

1831年に書かれたこの曲は、特に第10曲で物語のクライマックスを迎え、仮面を交換する場面を鮮やかに表現しています。

文学からインスピレーションを得た音楽は、初心者でも手が届く難易度でありながら、ロマン派特有の詩情があふれる世界を体験できます。

ピアノを始めたばかりの方や、短い曲で達成感を味わいたい方にぴったり。

技術的に難しくないので、表現力を磨く練習にも最適です。

こどものための3つのソナタ 作品11 第2番「3.夕べの歌」 Op.118b-3Robert Schumann

夕べの穏やかな時間をピアノの旋律で包み込むような優しさを持つこの曲。

1853年にシューマンが自らの子どもたちのために作曲した教育的な作品です。

技術的には比較的取り組みがしやすく、初心者の方でも挑戦しやすい難易度となっています。

ゆったりとしたテンポで進む旋律は、心地よい安らぎを感じさせてくれます。

繊細な表現力を養うのにぴったりで、音の美しさを大切にしたい方におすすめ。

家庭での演奏を想定して作られた温かみのある作品なので、リラックスした雰囲気の中で練習したい方にも最適です。

シューマンの詩的な感性に触れられる入門曲として、ぜひチャレンジしてみてください。

【ロマン派のピアノ曲】発表会や演奏会の人気曲・定番曲を厳選(21〜30)

無言歌集 第1巻 第3番 狩人の歌 Op.19Felix Mendelssohn

メンデルスゾーン/無言歌集 第1巻 第3番 狩人の歌 Op.19/演奏:中川京子
無言歌集 第1巻 第3番 狩人の歌 Op.19Felix Mendelssohn

力強く躍動感のある旋律が印象的なピアノ曲です。

狩りの情景を巧みに表現した本作は、ホルンの響きを思わせる華やかな音色と、繊細なリズムが特徴的。

1832年に出版されたアルバム『無言歌集 第1巻』に収録され、今なお多くのピアニストに愛され続けています。

音楽の中に描かれた狩りの興奮と高揚感は、聴く人の心を瞬く間に魅了するでしょう。

フェリックス・メンデルスゾーンの豊かな表現力が遺憾なく発揮された本作は、華やかで活気に満ちた演奏を楽しみたい方や、ピアノの多彩な表現力に触れたい方にぴったりの1曲です。