「グスタフ・マーラー以降最大の交響曲作曲家」「20世紀最大の作曲家」などと称されるソビエト連邦時代の作曲家、ドミートリイ・ショスタコーヴィチさん。
彼の作品では、世相を反映したかのような重苦しい曲調が目立ちますが、ポピュラーやジャズを好んだ影響からか、かわいらしさやユニークさを織り交ぜた作品も数多く存在します。
本記事では、そんなショスタコーヴィチさんが手掛けたピアノ作品のなかから、演奏会でとりあげられる機会の多い人気作品をご紹介します!
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アクロバットDmitri Shostakovich

偉大な交響曲作曲家として知られるロシアの作曲家、ドミートリイ・ショスタコーヴィチが残したピアノ曲『アクロバット』は、アトラクションをクリアしていくときのようなワクワク感に満ちた、疾走感あふれる1曲です。
冒頭の勢いのまま最後まで駆け抜けるこの曲は、発表会で聴き映えする作品を選びたいお子さんにピッタリ!
軽快なテンポの中に右手から左手へのメロディの移行や曲調の変化なども含まれているので、弾き手にとっても聴き手にとっても最後まで楽しめる作品といえるでしょう。
人形の踊りDmitri Shostakovich

ロシアの作曲家ドミートリイ・ショスタコーヴィチさんが手掛けた『人形の踊り』は、バレエ音楽などからの抜粋をもとに作られた親しみやすい小品集です。
各曲は軽快なリズムに載せて奏でられ、聴く人を楽しい気分にさせてくれます。
特に『ポルカ』や『ワルツ・スケルツォ』などは、ユーモアたっぷりの音楽が印象的。
作曲家らしい味わい深い和音の使い方も、初級〜中級の生徒さんが音楽表現を学ぶのにピッタリの教材といえるでしょう。
音楽の楽しさを存分に味わえる1冊です。
こどもの音楽帳 Op.69 第1曲「マーチ」Dmitri Shostakovich

ロシアの著名な作曲家、ドミートリイ・ショスタコーヴィチ。
彼は特に交響曲や室内楽、コンチェルトの分野で重要な作品を遺しています。
政治的圧力と個人的表現の間で葛藤しながらも、複雑で多面的な作風を築き上げた彼が、1944年から45年にかけて作曲したピアノ小品集『こどもの音楽帳 Op.69』。
その冒頭を飾るのが、明るく親しみやすい旋律が印象的な『マーチ』です。
ショスタコーヴィチ自身の子供への愛情も感じられる1曲は、ポジティブな感情があふれており、聴く人を元気づけ、勇気づけてくれます。
3つの幻想的舞曲 Op.5Dmitri Shostakovich

20世紀の偉大な作曲家のひとり、ドミートリイ・ショスタコーヴィチさんが学生時代に作曲した『3つの幻想的舞曲 Op.5』。
若き天才の才能が遺憾なく発揮された、ユーモアと軽快さに満ちた魅力的な小品です。
マーチ、ワルツ、ポルカの3つの舞曲は、それぞれ個性的な表情を見せながらも、全体としてコンパクトにまとまっています。
若さゆえの勢いと、独創性に富んだ音楽性が印象的な、ショスタコーヴィチさんならではの作品。
ピアノを楽しく学びたい方にもオススメの1曲です!
24の前奏曲 Op.34 第24番 ニ短調Dmitri Shostakovich

『24の前奏曲』といえば、フレデリック・ショパンの小品集を思い浮べる方も多いのではないでしょうか?
ドミートリイ・ショスタコーヴィチの『24の前奏曲』は、まさにその作品を参考にして作曲されたといわれています。
ただ、第16番も含め、作風からはショスタコーヴィチらしい独特な雰囲気が強く感じられます。
初演は、ショパンコンクールで落選したショックから演奏活動に消極的になっていたショスタコーヴィチ本人によって行われ、演奏活動再開のきっかけとなったそうです。
ワルツ 第2番(セカンドワルツ)Dmitri Shostakovich

ロシア出身の作曲家ドミートリイ・ショスタコーヴィチさんは、20世紀を代表する作曲家のひとりです。
厳しい時代を生き抜いた彼の音楽には、重厚さと繊細さが共存しています。
『ワルツ第2番』は、軽快なテンポの中にも彼らしい複雑な和声がちりばめられた管弦楽作品。
アルトサックスが奏でるメロディは印象的で、オーケストラ全体で繰り広げられる音楽は聴く者をひきつけてやみません。
映画などでも使用され、幅広い年代の方に愛されているこの曲は、ピアノ編曲版でも親しまれており、クラシック初心者の方にもオススメしたい1曲です。
24の前奏曲とフーガ Op.87 第15番 変ニ長調Dmitri Shostakovich

ドミートリイ・ショスタコーヴィチさんの『24の前奏曲とフーガ Op.87』は、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』からインスピレーションを受けた意欲作。
第15番の変ニ長調の曲は、技術的にも表現の幅においても最も難易度の高い1曲とされています。
穏やかな前奏曲部分から一転、フーガは複雑な音列が絡み合うなかで張り合いのあるドラマを作り出します。
作品全体を通して、ショスタコーヴィチさんならではの深い内省と洞察力が感じられるこの曲は、熟練のピアニストにこそ弾きこなしてほしい大作です。